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知財みちしるべ:最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、判例を集めてみました

争点別に注目判決を整理したもの

不使用

最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、裁判所がおもしろそうな(?)意見を述べている判例を集めてみました。
内容的には詳細に検討していませんので、詳細に検討してみると、検討に値しない案件の可能性があります。
日付はアップロードした日です。

平成30(行ケ)10015  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成30年6月13日  知的財産高等裁判所

 不使用取消審判において使用が争われました。知財高裁は「使用として認める」とした審決を維持しました。
   原告は,1)本件商品が平成29年3月15日に被告のオンラインショップ でタオルとして販売開始されていること,2)「TL」という品番からして本件商品 は当初から「タオル」であって「ふきん」ではないと考えられること,3)アシスト 社への販売価格がライフブリッジ社からの仕入価格と同一であって不自然であるこ となどからすると,甲30〜33,36の信用性には重大な疑いがあると主張する。 まず,上記1)の主張は,被告のオンラインショップで発売されたタオル(甲2) が,本件商品と全く同一のものであることを前提としていると解されるが,被告代 表者は,当審において,オンラインショップで発売されたタオル(甲2)は,素材\nやデザイン等は本件商品と同一であるものの,本件商品とは別に,当初から「タオ ル」として,本件使用商標を付すことなく生産した本件商品とは異なる物であると 述べている。そして,この供述は,オンラインショップで発売されたタオル(甲2) には本件下げ札が付けられていないことと整合している上,内容的に明らかに不自 然な点も見当たらない。そうすると,本件商品と同じ素材やデザイン等からなる「タ オル」が被告のオンラインショップで平成29年3月から発売されたとしても,不 自然ではなく,前記2の認定を左右するものということはできない。 また,上記2)の主張について,「TL」という品番から直ちに本件商品が実際には 「タオル」であったとまで断ずることはできず,また,被告においては,オンライ ンショップでの販売は主たる事業ではなく,卸売が主たる事業であって,オンライ ンショップで販売される商品は,全取扱商品の20パーセントに満たない程度の商 品であり,オンラインショップの担当者がその判断で品名と発売時期を決定してい るものと認められる(被告代表者[当審])から,ふきんがオンラインショップで販\n売されていないとしても不自然ではない。 さらに,上記3)の主張について,証拠(甲18,19,被告代表者[当審])及び\n弁論の全趣旨によると,被告とアシスト社は代表者を同じくするグループ会社であ\nると認められることや被告がその他の商品と合わせて単価を決定した旨主張してい ることからすると,仕入価格と販売価格が同一であるとしても,直ちに不自然であ るとはいえない。
(2) 原告は,1)一緒に写りこんでいる商品のオンラインショップにおける発売 時期からすると,商品写真(甲29)は実際には平成29年2月末又は3月初めに 撮影されたものである,2)被告とアシスト社との関係やその内容からすると,証明 書2(甲37)は信用できない,3)請求書(甲35)は宛名がなく不自然である, 4)出荷伝票(甲34)は品番に誤りや不自然な点があって信用できないなどと主張 する。 まず,上記1)の主張について,上記(1)記載のとおり,被告においてはオンライン ショップでの販売は主たる事業ではなく,卸売が主たる事業であって,オンライン ショップの担当者がその判断で品名と発売時期を決定していることを踏まえると, 一緒に写りこんでいる他の商品が平成29年になって被告のオンラインショップで 発売されたからといって,商品写真(甲29)が,原告の主張するとおり,平成2 9年になってから撮影されたものと断ずることまではできない。 また,上記2)の主張について,証明書2(甲37)は,被告のグループ会社であ るアシスト社の従業員によって作成されたものであるが,他の証拠(甲34,35, 被告代表者[当審])と符合しており(前記2(2)),その限度では信用することがで きるものである。特許庁に提出された回答書(甲25)の内容に言及している点は, 自らが経験していない事実についての言及を含むものであるが,そうであるからと いって,その他の点まで信用することができないということにはならない。 さらに,上記3)の主張について,請求書(甲35)には宛名が記載されていない が,代表者を同じくするグループ会社間の取引について発行されたものであること\nを踏まえると,不自然で,請求書そのものの信用性が失われるとまではいえない。 そして,上記4)の主張について,出荷伝票(甲34)に記載された品名がオンラ インショップや被告のウェブサイトに記載された品名と異なっているからといって, 直ちに誤りであるとか不自然であるとか捏造されたということはできない。
(3) 原告は,1)口頭審理を拒否するなどの審判における被告の対応,2)4500 枚の本件商品のうち本件店舗に引き渡されたわずかのもの以外の行方が明らかとさ れていないこと及び3)第三者が作成した客観的な書類が提出されていないことなど からも,被告による本件商標の使用事実は存しないと主張する。 しかし,被告は,本件商標のブランド化がうまく進まない中で,本件商標を維持 するために費用や時間を費やすのに消極的な姿勢を見せているのであり(被告代表\n者[当審],弁論の全趣旨),そのような被告が,弁理士に要する費用や本件に対応 するための時間を節約しようと考えて,口頭審理を拒否するなど必要最小限の主張 立証しかしなかったとしても,直ちに不自然,不合理であるとはいえない。 また,本件では第三者たるライフブリッジ社の納品責任者が作成した客観的な取 引書類といえる納品書(甲31)が提出されているのであって,その他の第三者が 作成した書類が提出されていないからといって,前記2の認定が左右されるもので はない。

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平成29(行ケ)10228  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成30年6月13日  知的財産高等裁判所

 不使用取消審判において、「使用していた」との審決が維持されました。知財高裁は、本件ベルトの販売,納品は,売買取引の実体を伴うと判断しました。
 この点に関し原告は,フィールドハウスのヴァンヂャケットに対する本件 ベルトの譲渡行為は,関連会社間の単なる商品の移動であって,本件商標の 登録の不使用取消しを免れる目的で,名目的に本件使用商標を使用する外観 を呈する行為にすぎないから,商標法2条3項2号の使用に該当しない旨主 張する。 そこで検討するに,原告が主張するように,被告の代表取締役のAは,フ\nィールドハウス及びヴァンヂャケットの筆頭株主であること,被告の取締役 のBは,ヴァンヂャケットの社長であること,フィールドハウスの代表者の\nCは,ヴァンヂャケットの取締役であることが認められ(甲3ないし5,弁 論の全趣旨),被告,フィールドハウス及びヴァンヂャケットは,役員の一 部が共通し,相互に資本関係のある関連会社であるといえる。 しかしながら,被告,フィールドハウス及びヴァンヂャケットは,別個の 法人であって,前記1(1)認定のとおり,フィールドハウスのヴァンヂャケッ トに対する本件使用商標を付した本件ベルトの販売,納品は,売買取引の実 体を伴うものであり,関連会社間の単なる商品の移動ということはできない。 したがって,原告の上記主張は,採用することができない。

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平成30(行ケ)10003  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成30年5月28日  知的財産高等裁判所

 不使用取消審判の取消訴訟です。知財高裁は、「本件セールにおいて,本件商品に本件タグが付されて展示,販売された事実を推認させるものではなく・・・」と、不使用とした審決を維持しました。
 原告の提出する証拠(甲5,7,9〜12,25)から認められるのは,せいぜい,本件商品が本件セールの際に倉庫からセール会場に移動され,各500円(消費税別)で販売されたという事実にすぎず,本件セールにおいて,本件商品に本件タグが付されて展示,販売された事実を推認させるものではなく,そのほかに,原告の主張を認めるに足りる証拠はない。原告の主張は,客観的な裏付けを欠くものであり,以下のアないしウの事実に照らしても,不自然,不合理であって,採用できない。
ア 本件タグは,その表面に本件商標が表\示され,その裏面に,原告の名称のほ か,当該商品の品番,サイズ,素材,生産国,バーコード情報,本体価格,税込価 格等が表示されているところ,この税込価格は,消費税率を5%として計算したも\nのである(甲3,4の1・2)。しかし,我が国の消費税率は,本件セールの開催 日より2年半以上前の平成26年4月1日に,5%から現行の8%に改定されてい る(乙3)。この点について,原告は,特価であることの理由を示すために発売当 時の下げ札をそのまま付けておいた旨主張するが,消費税改定後に展示販売する商 品に消費税改定前の税込価格を表示したタグを付すことは,商品の購入者を混乱さ\nせたり,当該商品が古い物であるという印象を与えたりしかねないことから,通常 は,そのような取扱いはされないものと考えられる。
イ 本件タグに表示された前記アの情報は,購入者にとって重要な情報であり,\nかかる情報が表示されたタグは,それが付された商品とともに購入者に引き渡すの\nが通常であると考えられる。また,タグは,紐や結束バンドによって被服に取り付 けられるのが通常であるところ,本件タグは,タグの上部に結束バンドがくくり付 けられており,結束バンドは切断されていない(甲3,4の1・2)。かかる事実 は,本件タグが,本件商品を顧客に引き渡した際に本件商品から取り外されたもの ではないことを推認させるものである。なお,原告は,本件タグは結束バンドでは なく下げ紐により本件商品にくくり付けられていた旨主張するが,下げ紐を取り外 す際に,ハサミなどで切断せずに,その都度紐をほどくという煩瑣な方法をとって いたというのは,不自然である。また,原告は,上記のとおり購入者にとって重要 な情報が表示された本件タグを本件商品の購入者に引き渡さなかった理由について,\n何ら合理的な説明をしていない。
ウ 原告は,平成30年3月11日に,本件セールと同じ会場において,本件セ ールと同様のファミリーセールを開催し,そこで展示された原告商品の中には,本 件商品と同じ500円均一の価格(消費税別)と表示されたものも存在するが,「本\n体価格 ¥500」等の価格表示以外のタグは付されていない(乙1,2)。そう\nすると,仮に,本件セールにおいて本件商品が販売された事実があるとしても,本 件商品を展示して販売する際に,本件タグが付されていなかった可能性は高い。な\nお,原告は,上記平成30年のセールにおいて展示販売された原告の在庫資産であ る商品には,本件タグと同様の下げ札が付されていた旨主張するが,これを裏付け る的確な証拠はない。
(3)以上のとおり,原告が本件セールにおいて本件商品に本件タグを付して展示 販売することにより,本件商標を使用したとの事実を認めることはできない。また, 原告は,そのほかに,指定商品のうち第25類「被服」について,本件商標を要証 期間内に使用したことの主張立証をしない。
(4) 小括
よって,本件商標が要証期間内に指定商品のうち第25類「被服」について使用 されたとの事実は認められないというべきであり,本件商標の指定商品のうち第2 5類「被服」についての商標登録は,商標法50条の規定により取り消されるべき ものである。

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平成29(行ケ)10107  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成30年1月15日  知的財産高等裁判所(4部)

 不使用による商標取消訴訟について、共有商標権者の一部が提訴しました。被告は固有必要的共同訴訟として訴えは不適切と主張しましたが、裁判所はかかる主張は認めませんでした。ただ、最終的に使用が証明できず、取消審決は維持されました。これは、登録商標を使用しているとはいえないというものです。登録商標は、漢字、かたかな、ひらがな、ローマ字表記を4段で書しており、使用していたのは、漢字のみを書したものでした。
 被告は,原告といきいき緑健は,本件商標に係る商標権を共有するところ,原告 は,単独で本件審決の取消しを請求するから,本件訴えは不適法であると主張する。 しかし,いったん登録された商標権について,登録商標の使用をしていないこと を理由に商標登録の取消審決がされた場合に,これに対する取消訴訟を提起するこ となく出訴期間を経過したときは,商標権は審判請求の登録日に消滅したものとみ なされることとなり,登録商標を排他的に使用する権利が消滅するものとされてい る(商標法54条2項)。したがって,上記取消訴訟の提起は,商標権の消滅を防 ぐ保存行為に当たるから,商標権の共有者の1人が単独でもすることができるもの と解される。そして,商標権の共有者の1人が単独で上記取消訴訟を提起すること ができるとしても,訴え提起をしなかった共有者の権利を害することはない。 また,商標権の設定登録から長期間経過した後に他の共有者が所在不明等の事態 に陥る場合や,訴訟提起について他の共有者の協力が得られない場合なども考えら れるところ,このような場合に,共有に係る商標登録の取消審決に対する取消訴訟 が固有必要的共同訴訟であると解して,共有者の1人が単独で提起した訴えは不適 法であるとすると,出訴期間の満了と同時に取消審決が確定し,商標権は審判請求 の登録日に消滅したものとみなされることとなり,不当な結果となりかねない。 さらに,商標権の共有者の1人が単独で取消審決の取消訴訟を提起することがで きると解しても,その訴訟で請求認容の判決が確定した場合には,その取消しの効 力は他の共有者にも及び(行政事件訴訟法32条1項),再度,特許庁で共有者全 員との関係で審判手続が行われることになる(商標法63条2項の準用する特許法 181条2項)。他方,その訴訟で請求棄却の判決が確定した場合には,他の共有 者の出訴期間の満了により,取消審決が確定し,商標権は審判請求の登録日に消滅 したものとみなされることになる(商標法54条2項)。いずれの場合にも,合一 確定の要請に反する事態は生じない。なお,各共有者が共同して又は各別に取消訴 訟を提起した場合には,これらの訴訟は,類似必要的共同訴訟に当たると解すべき であるから,併合の上審理判断されることになり,合一確定の要請は充たされる。 以上によれば,商標権の共有者の1人は,共有に係る商標登録の取消審決がされ たときは,単独で取消審決の取消訴訟を提起することができると解するのが相当で ある(最高裁平成13年(行ヒ)第142号同14年2月22日第二小法廷判決・ 民集56巻2号348頁参照)。 よって,原告は,単独で本件審決の取消しを請求することができる。被告の本案 前の抗弁は,理由がない。
・・・・
以上のとおり,甲1カタログ,甲2カタログ及び甲3雑誌は,いずれも要証期間 内に頒布されたものとは認められない。また,そもそも,本件商標は,「緑健青汁」, 「りょくけん青汁」,「リョクケン青汁」及び「RYOKUKEN AOJIRU」 の文字を4段に書して成るものであるのに対し,甲1カタログ,甲2カタログ及び 甲3雑誌に記載された商標は,「緑健青汁」の文字のみを書して成るものである。 このような本件商標と使用商標とは,商標法50条1項にいう「平仮名,片仮名及 びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ず\nる商標…その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標」であると,直 ちに認めることはできない。

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平成29(行ケ)10126  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成29年12月25日  知的財産高等裁判所(1部)

 使用していたとした審決が取り消されました。知財高裁は、登録商標「ベガス」ではなく「ベガスベガス」の使用であると判断しました。
  上記認定事実によれば,本件折込チラシ1には,「ベガス発寒店ファンのお 客様へ」と記載されている部分が認められ,この部分には本件文字部分(ベガス) が使用されており,本件文字部分は本件商標と同一のものと認められる。他方,本 件折込チラシ1の下部には,登録商標であることを示す○R の文字を付した「ベガス ベガス(R)」という文字が大きく付されているほか,「VEGAS VEGAS」,「ベ ガスベガス発寒店」という文字も併せて記載されている。 これらの事実関係によれば,本件折込チラシ1に接した需要者は,同チラシにお いて,パチンコ,スロットマシンなどの娯楽施設の提供という役務に係る出所を示 す文字は,同チラシにおいて多用されている「ベガスベガス」又は「VEGAS V EGAS」であって,一箇所だけで用いられた本件文字部分は,店内改装のため一 時休業する店舗の名称を一部省略した略称を表示したものにすぎず,本件折込チラ\nシ1に係る上記役務の出所自体を示すものではないと理解するのが自然である。 そうすると,本件折込チラシ1に本件文字部分を付する行為は,本件商標につい て商標法2条3項にいう「使用」をするものであると認めることはできない。 したがって,本件文字部分が出所識別機能を果たし得るものと認定した上,本件\n折込チラシ1に本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されていると認定 した審決の各判断には,いずれも誤りがあるから,取消事由4及び5は,理由があ る。
(2) これに対し,被告は,本件文字部分が「ベガスベガス発寒店」の略称表示\n又は愛称表示として解釈できるのであるから,本件折込チラシ1には本件商標と社\n会通念上同一と認められる商標が付されたといえるなどと主張する。 しかしながら,被告が本件文字部分を「ベガスベガス」又は「VEGAS VEG AS」の略称表示であると認めるとおり,本件折込チラシ1に係る役務の出所を示\nす表示は,多用された「ベガスベガス」又は「VEGAS VEGAS」の標章であ ると認めるのが相当であるから,これらと異なる標章である本件文字部分が出所識 別機能を果たし得るとは認められない。かえって,「ベガス」という略称表\示の使用 をもって,本件商標についての使用であると認めることは,実質的には商標として は異なる略称表示に係る信用までを保護することを意味するから,商標法50条1\n項の不使用取消制度の趣旨に照らしても,相当ではない。のみならず,実質的にみ ても,前記認定事実によれば,被告が「ベガス発寒店」という文字を使用したチラ シは,同文字を一箇所でのみ使用した本件折込チラシ1のほかは一切提出されてい ないのであるから,そもそも「ベガス発寒店」という文字に係る標章の信用を保護 すべき特段の事情もうかがわれず,被告の上記主張は,前記認定を左右するもので はない。

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平成29(行ケ)10071  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成29年11月29日  知的財産高等裁判所

 不使用であるとして取り消した審決を、知財高裁は取り消しました。争点は、本件ウェブサイトが日本の需要者を対象とした注文サイトまたは広告として機能しているか否かです(1部)。
 前記第2の1記載の事実に後掲各証拠及び弁論の全趣旨を総合すると,次の事実 が認められる。
(1) 原告は,平成23年11月23日,冒頭に「Coverderm Product Order Form」 と付した本件ウェブサイトにおいて,本件商標及び日本語でこれを仮名書きした「カ バーダーム」という名称を表題に付して,「カバーダームは最先端のスキンケア化粧\n品の専門ブランドです。」,「輝かしい歴史を誇り,さらに成長を続ける製品ラインナ ップを,長年にわたり80ヶ国以上の国々にお届けしています。」,「顔や体の気にな る箇所をカバーしてくれる,理想的なアイテムを多数揃えています!」,「世界中の 皮膚科医やメイクアップアーティストにも長年支持されています!」という文章を 掲載した。 そして,原告は,その下に「下記の空欄に必要事項をご記入のうえ,ご注文くだ さい。」という文章を掲載した上,名,姓,住所,製品名,数量,メールアドレス, コメントの記入欄と送信ボタンを設けるなどして,原告の商品をインターネットで 注文できるように設定するとともに,その下に「弊社製品に関する詳しい説明はこ ちらをクリックしてください。」という文章を掲載し,COVERDERMの商品の 紹介ページにリンクさせていた。 なお,本件ウェブサイトの末尾には,「Copyright Farmeco S.A. Dermocosmetics All rights reserved.」と表記され,本件ウェブサイトの著作権者が原告である\nことが明記されている。(甲14の1)
(2) 原告の代表者は,平成20年10月30日から少なくとも本件口頭弁論終\n結時まで,本件ウェブサイトに係る「coverderm.jp」という日本のドメイン名を個 人名で取得し,これを原告に使用させていた(甲14の2,甲20の1ないし3, 甲44の1及び2)。
(3) 本件ウェブサイトは,本件商標が付された原告のCOVERDERMの商 品につき,日本における販売促進及び日本の消費者から直接注文を受けることを目 的として,平成20年に作成されたものである。また,原告のインターネット経由 での売上げは,平成23年が7863.49ユーロ,平成24年が8129.44 ユーロ,平成25年が7555.50ユーロ,平成26年上半期が4289.94 ユーロであることがそれぞれ認められる(甲15)。
2 商標法50条1項該当性
上記認定事実によれば,原告は,少なくとも本件要証期間内である平成23年1 1月23日に,本件ウェブサイトにおいて,日本の需要者に向けて原告の「COV ERDERM」の商品に関する広告及び当該商品の注文フォームに本件商標を付し て電磁的方法により提供していたことが認められる。 したがって,原告は,本件商標について,少なくとも本件要証期間内に日本国内 で商標法2条3項8号にいう使用をしたものといえるから,同法50条1項に該当 するものとは認められず,原告の前記第3の3の取消事由は,理由がある。
3 被告の主張について
被告は,本件ウェブサイトは日本語で作成されているものの,リンク先とされる COVERDERMの商品の紹介ページは原告の英語ウェブサイトであり,商品の 発送方法や代金の支払等について何ら記載がないのであるから,本件ウェブサイト が日本の需要者を対象とした注文サイトとして機能しているかどうかは疑わしく,\n仮に,本件ウェブサイトにおける本件商標が広告として機能されることがあるとし\nても,日本の需要者の目に触れることのない状況において,本件ウェブサイトは形 式的にインターネット上にアップされているにすぎず,正当な商標の使用とはいえ ないなどと主張する。
しかしながら,前記1の認定事実によれば,本件ウェブサイトは,日本語で本件 商標に関するブランドの歴史,実績等を紹介するとともに,注文フォーム及び送信 ボタンまで日本語で記載されているのであるから,リンク先の商品の紹介が英語で 記載されているという事情を考慮しても,本件ウェブサイトが日本の需要者を対象 とした注文サイトであることは明らかである。そうすると,審決が認定するとおり, 本件商標を付した商品が日本の需要者に引き渡されたことまで認めるに足りないか 否かはさておき,少なくとも,原告は,本件商標について本件要証期間内に日本国 内で商標法2条3項8号にいう使用をしたものと認められる。 また,証拠(甲63の1ないし3)によれば,グーグルで検索する場合において, 検索キーワードを「カバーダーム」,「COVERDERM 化粧品」としたとき及び日本語の ページを検索するように設定した上で検索キーワードを「COVERDERM」としたときは, 本件ウェブサイトのリンク及び本件ウェブサイトの説明が表示されるものと認めら\nれるから,本件ウェブサイトは形式的にインターネット上にアップされているとは いえず,被告の主張は,その前提を欠くものである。

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平成29(行ケ)10118  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成29年10月26日  知的財産高等裁判所(2部)

 不使用請求を認めなかった審決が維持されました。争点は商標の同一性および使用の評価です。
 ア 本件チラシ1の下段に記載されている「ピーアールタイムズ」の片仮名 は,本件商標の下段の片仮名と同一であるから,本件商標と社会通念上同一の標章 であると認められる。
イ 本件チラシ2の下段に記載されている「PRTIMES」の欧文字は, 本件商標の上段の欧文字と同一であるから,本件商標と社会通念上同一の標章であ ると認められる。
(3) 使用役務等について
上記1(2)のとおり,本件チラシ1には,「広告をご検討の事業主の皆様!まずは お気軽にご相談ください」,「広告のプロが広告主様と一緒に,売上・集客に繋がる 広告戦略を練らせていただきます。広告の事なら何でもご相談ください。」と記載さ れており,被告が広告の役務を提供することを広告しているものと認められる。 上記1(3)のとおり,本件チラシ2には,「広告をご検討の事業主の皆様!まずは お気軽にご相談ください」,「広告出稿や広告に関するコンサルティングの事なら」 と記載されており,被告が広告の役務を提供することを広告しているものと認めら れる。 そして,上記1(2)及び(3)のとおり,本件チラシには被告の会社名及び連絡先が 記載されており,本件チラシは,合計3000部作成され,頒布されたのであるか ら,被告は,本件チラシを見た者が被告に広告依頼などの連絡をしてくればこれに 応じ,業として広告の役務を提供する意思であったと認められる。 したがって,被告は,広告の役務に関する広告に本件商標と社会通念上同一の商 標を付して頒布し,これを使用したものと認められる。
ア 本件チラシの頒布に関する証拠である,本件チラシ(甲6,12),並び に,ニューアシストから被告に対する領収書(甲7,13)及び納品書(甲8,1 4)は,いずれも,当法廷において被告から原本が提示されており,その作成日当 時作成され,授受されたものであることに合理的な疑いを差し挟むべき不自然な点 はない。
イ ニューアシストのホームページに記載されているのは,「事業概要」であ って(甲21の2),その余の業務を行っていないという趣旨とは解されないから, ニューアシストがチラシの作成やポスティングの業務を行っていないとまではいえ ない。 被告の本店所在地と池尻大橋駅が遠く離れているとはいい難い上,チラシの配布 地域や配布部数などは,広告を行う者がその広告戦略などを考慮して決定するもの であるから,本件チラシの配布場所が池尻大橋駅周辺であり,配布部数が合計30 00部であることなどは,本件チラシの頒布を否定すべき事情とはいえない。広告 業務はその態様によって価格が異なるものと考えられる上,個別に連絡してきた者 に対して説明することもできるから,本件チラシに価格が記載されていないことは, 本件チラシの頒布を否定すべき事情とはいえない。 上記1(2)(3)のとおり,本件チラシ,領収書及び納品書によって,本件チラシの 頒布の事実が認定できるから,その他の取引に関する契約書,Eメールのやりとり, 報告書等が証拠として提出されていないことは,本件チラシの頒布を認定すること を妨げる事情とはならない。各2通の領収書(甲7,13)と納品書(甲8,14) の内容が同一であることは,同一の取引を2回行ったことを示すものにすぎず,ま た,被告の住所の誤りは,同一のデータを使いまわしたことによるものであると推 認されるから,これらの書証の信用性を疑わせる事情とはならない。

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平成28(行ケ)10230  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成29年9月14日  知的財産高等裁判所

 不使用取消請求(50条)に対して、アルファベットの「X」状のマークを付したスニーカーを販売していたと争いましたが、靴の図形商標の使用とは認められませんでした。
 本件商標は,前記第2の1のとおり,平成16年6月22日に国際登録が され,同年12月13日に日本国が事後指定がされたもの(同日に商標登録出願が されたものとみなされる[商標法68条の9第1項])であって,平成18年1月 24日に登録査定がされ,同年7月21日に登録されたものである。 平成26年法律第36号による商標法の一部改正(平成27年4月1日施行)に よって,位置商標について,その出願の手続が定められた(商標法5条2項5号, 同条4項,5項,商標法施行規則4条の6〜8)が,それより前には,我が国にお いて,位置商標の出願についての規定はなく,本件商標についても,位置商標では なく,通常の平面図形の商標であると解するほかない(本件商標が位置商標ではな いことは,原告も認めている。)。 そうすると,本件商標と社会通念上同一の商標が使用されているというためには, 黒い実線で囲まれたX字状の部分のみならず,靴の形状をした点線部分も,平面図 形の商標として使用されていなければ,本件商標と社会通念上同一の商標が使用さ れているということはできない。 原告各製品には,X字状の標章が付されているものの,靴の形状をした点線部分 の標章が平面図形の商標として使用されているということはできないから,本件商 標と社会通念上同一の商標が使用されているとは認められない。
(3) この点について,原告は,原告各製品には,X字状の標章が付されている 上,スニーカー自体の形状もほぼ同じであると主張するが,スニーカー自体の形状 がどうであれ,平面図形の商標として点線部分の標章が使用されているということ はできないから,原告の主張を採用することはできない。 また,原告は,本件商標の基礎登録商標に基づく主張や欧州共同体商標意匠庁な ど各国における本件商標についての判断に基づく主張をするが,商標の出願及び登 録の要件は各国において定められるべきものである(パリ条約6条1項及び3項) から,他国における本件商標についての判断と同じ判断をしなければならない理由 はないし,本件商標の基礎登録商標に関する前記1(2)の事実は,スペイン国の商標 についてのものであって,直ちに我が国の商標について判断を左右するものではな い。 さらに,原告は,商標法50条の趣旨から本件商標は取り消されるべきではない と主張するが,商標法50条の趣旨が原告主張のとおりであるとしても,本件商標 と社会通念上同一の商標の使用が認められない以上,本件商標は取消しを免れない のであって,商標法50条の趣旨によって左右されるものではない。

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平成29(行ケ)10017  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成29年7月24日  知的財産高等裁判所

 8区分の指定商品・役務の商標権について、9件の不使用取消審判を請求するのは取消権の濫用だと主張しましたが、裁判所は認めませんでした。
 以上指摘した点も踏まえて検討すると,まず,原告が依拠する法50 条2項及び56条の規定は,複数の指定商品等を対象とした1つの不使 用取消審判請求がされた場合,その対象となった指定商品等のいずれか について使用事実の立証がされれば,当該請求全部について不使用取消 しを免れることと,1つの不使用取消審判請求の一部について請求を取 り下げることはできないことを定めるにとどまり,不使用取消審判請求 をする場合に,審判請求の仕方に制約があるのかどうか(すなわち,原 告が主張するとおり,審判請求をする場合には,1つにまとめて請求を しなければならないのかどうか)については,何ら触れていない。そも そも,仮に請求の仕方(すなわち審判請求権の行使の仕方)に制約があ るのであれば,その旨が明示的に定められるべきであることを考慮する と,そのような明示的な定めがされているわけではない以上,上記各規 定により,原告主張のような制約が課されたと解することは困難である。 実質論として考えてみても,前記のとおり,3年以上使用されていない 商標登録は取り消されるべきであり,また,不使用取消審判手続におい ては,商標の使用について一番よく知り得る立場にある被請求人が商標 使用の事実について証明責任を負うべきであるというのが不使用取消審 判制度に関する法の趣旨である以上,多数の指定商品等について商標登 録を得た商標権者は,不使用取消審判請求を受けた場合に相応の立証の 負担等を負うことを予期すべきものである。これに対し,原告の主張を\n敷衍すると,不使用取消審判請求をされた被請求人の立証の負担や経済 的負担への配慮を優先し,多数の指定商品等のうち1つでも使用の事実 を立証すれば,全ての指定商品等について不使用取消しを免れるという のが法の趣旨であることになるが,そのような解釈は本末転倒であって, 到底成り立たないものであるといわざるを得ない。

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◆平成29(行ケ)10016等

◆平成29(行ケ)10027

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平成28(行ケ)10276  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成29年6月28日  知的財産高等裁判所

 商標「Crest」(16類「印刷物」)について、不使用取消請求がなされ、審決は、「新潮クレスト・ブック」による使用で請求棄却しました。知財高裁(3部)もこれを維持しました。
商標法50条1項においては,使用の対象となる商標について,「登録商標 (書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標,平仮名,片仮名及びロー マ字の文字の表示を相互に変更するものであつて同一の称呼及び観念を生ずる\n商標,外観において同視される図形からなる商標その他の当該登録商標と社会 通念上同一と認められる商標を含む。…)」と規定されており,「登録商標と 社会通念上同一と認められる商標」も含むものとされている。 そこで,使用商標B−1が,本件商標と「社会通念上同一と認められる商標」 といえるか否かについて検討する。
(1) 本件商標は,「Crest」の欧文字を標準文字で横書きしてなる商標で あるところ,「crest」の語は,「(ものの)頂上,山頂,波頭」などの 意味を有する英語として認識されるものであるから,本件商標からは,通常 の英語読みに従った「クレスト」の称呼が生じるとともに,その英語の意味に 従った「(ものの)頂上,山頂,波頭」などの観念が生じるものといえる。
(2) 他方,使用商標B−1は,「新潮クレスト・ブックス」の漢字及び片仮名 を横書きで一連表記してなるものであるところ,「新潮」の文字と「クレスト\n・ブックス」の文字は,漢字と片仮名という文字種の違いから,明確に区別し て認識されるものである。また,「クレスト」の文字と「ブックス」の文字に ついても,その間が「・」によって区切られていることに加え,後述のとおり, 「ブックス」の語が「書籍」を表す英語の片仮名表\記として明確に認識される ことからすると,同様に区別して認識されるものといえる。してみると,使用 商標B−1は,「新潮」,「クレスト」及び「ブックス」の3つの独立した語 が組み合わされて表記された商標として認識されるものといえる。\n そこで,以上を前提に,使用商標B−1を「書籍」についての商品識別標識 として見てみると,まず,「新潮」の漢字部分は,我が国における著名な出版 社である被告の略称として広く知られているものであり,「書籍」に使用され た使用商標B−1に接した取引者・需要者は,「新潮」の漢字部分を,当該書 籍を発行する出版社が被告であることを表示するものにすぎないと認識する\nから,この「新潮」の漢字部分は,商標の同一性という観点からは重要性を持 たない部分といえる。 次に,使用商標B−1のうち,「ブックス」の片仮名部分は,「本,書籍」 を意味する英語「book」の複数形を片仮名表記したものであることが明\nらかである。また,「書籍」の出版の分野においては,特定のシリーズに属す る書籍群に,特定のブランド名と「ブックス(books)」の語を合わせた, 「○○ブックス(books)」の名称を付けて出版,販売することが一般的 に行われていることが認められる(甲10,12,14,16,18,20, 22,23,80〜82,84〜87,89,91,92,94〜99,10 1〜104(枝番を含む。))。してみると,「書籍」に使用された使用商標B −1に接した取引者・需要者は,「ブックス」の片仮名部分を,これが付され た商品が「書籍」であること,あるいは,その商品が「特定のシリーズに属す る書籍」であることを表示するものとして認識するといえるから,これも商\n標の同一性という観点からは重要性を持たない部分であるといえる。 他方,「クレスト」の片仮名部分は,「(ものの)頂上,山頂,波頭」など の意味を有する英語「crest」を片仮名表記したものとして認識され,そ\nの意味に従った観念を生じるものといえるところ,このような「クレスト」の 語は,「書籍」との関係で特段の結びつきを有するものではないから,「書籍」 に係る商品識別標識としての機能を果たし得るものであり,商標の同一性を\n基礎づける中核的部分といえる。 この点,原告は,被告自らがそのホームページ等で「クレスト・ブックス」 を一体として使用していることを理由に挙げ,取引者・需要者からは,「クレ スト・ブックス」で一つの商標として理解され認識される旨主張する。しか し,「書籍」に関する広告等において,「クレスト・ブックス」が一連表記さ\nれていたとしても,これに接した取引者・需要者からは,「クレスト」と「ブ ックス」が独立した語として認識され,そのうち,特に「クレスト」の部分が 独立して自他商品の識別標識の機能を発揮する部分として認識されることは\n上記で述べたとおりであるから,原告の主張は採用できない。
(3) 以上のとおり,使用商標B−1のうち,商標の同一性を基礎づける中核的 部分として把握される「クレスト」の片仮名部分を,本件商標と比較すると, 両者は,片仮名と欧文字という文字種の違いからくる外観上の相違はあるも のの,「クレスト」の称呼及び「(ものの)頂上,山頂,波頭」などの観念を いずれも共通にするものであることからすると,使用商標B−1は,本件商 標と社会通念上同一の商標であると認めるのが相当である。

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平成29(行ケ)10033  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成29年6月8日  知的財産高等裁判所

 不使用であるとして審決が取消されました。多機能物品(十\徳ナイフ)について、一部の機能の商品に関しても使用がなされていたと判断されました。また、使用形態として別の文字とともに使用していましたが、社会通念上同一の商標と判断されました。\n
 前記1(5)のとおり,本件商品1〜3は,革製のケースであって,スイスアーミー ナイフに適合するものとして販売されているものの,その形状は略直方体であって スイスアーミーナイフ以外の物を収納することも可能であること,その販売形態は,\n収納物を伴うことなく本件商品1〜3のみで購入することが可能であること,スイ\nスアーミーナイフには,刃物であるナイフ等以外に,栓抜きやつまようじなど,他 の物も組み込まれていることからすると,第18類「small persona l leather goods」(革製の小さな身の回りの物)に該当するという ことができる。
・・・・
(2) 被告は,ビクトリノックス日本支社が使用していた標章には,いずれも「W ENGER」の文字の右上にRマークが付されているから,同標章は図形単体では なく,図形と文字を組み合わせた一体の標章として使用していたものであり,本件 商標と社会的同一性はない,と主張する。 しかし,前記1(2)(5)のとおり,本件商標と「WENGER」の欧文字とは左右 に配されており分離可能であること,ビクトリノックス日本支社のウェブサイトに\n表示されたものは,本件商標が赤で「WENGER」の欧文字は黒であることから\nすると,本件商標と「WENGER」の欧文字とは分離して観察することができる。 また,Rマークについても,登録商標を示すものとして分離して観察する ことができる。これらのことからすると,本件商標と社会通念上同一の商標が使用 されていたと認めることができる。したがって,被告の主張は,採用することがで きない。

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平成28(行ケ)10093  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成28年11月7日  知的財産高等裁判所

商標「KIRIN」について、使用していたとの審判が維持されました。原告は、小笠原製粉株式会社で、ウェブサイトによると、「キリンラーメン」という商品を販売していますね。
 原告は,再使用許諾契約書は,1)提出された写しの契印の印影が各ペー ジで1つずつであり,しかも半分にすぎず,押印原本も提示されていない,2)再使 用許諾契約書が原使用許諾契約書に基づくものであれば,原使用許諾契約書が先に 作成されるはずだが,契約日は再使用許諾契約書が原使用許諾契約書に先行してお り,契約期間も,原使用許諾契約書が1年間であるのに対し,再使用許諾契約書は 半年間であることとは不自然である,3)原使用許諾契約書で被告がキリンホールデ ィングスに対して再使用許諾を認めた商標と,再使用許諾契約書でキリンホールデ ィングスがキリン協和フーズに使用許諾した商標とが一致せず不自然である,4)原 使用許諾契約書における使用許諾対象商標「KIRIN」に「麒麟」「キリン」が含 まれるとすることは,VIマニュアルの「KIRIN/キリン/麒麟」の使用区分 についての記載と整合しないし,再使用許諾契約書において「KIRIN」等を態 様の一部に含む商標及び「KIRIN」等と類似する商標について使用許諾するこ とは,VIマニュアルの「KIRIN」を変形したものの使用禁止に反する,と主 張する。 しかし,1)契約書の契印を,契約当事者全員が必ず行うという商習慣を認定する に足る証拠はなく,審判手続において提出する証拠の写しを作成する際,契印のみ が存在する契約書用紙の裏のコピーを省略することも,不合理ではない。 また,2)原使用許諾契約書の契約締結日について,被告は,平成25年12月1 日時点における使用許諾対象商標,再使用許諾先及び対価の確認,確定手続を当事 者間で完了した段階で契約締結したため,締結日が同年12月20日となったと主 張しており,そのような主張内容は不合理ではないことに加え,キリン協和フーズ による本件商標を含む被告所有商標の使用が,三菱商事への株式譲渡前から継続さ れていたのであって,新たに被告らの有する商標の使用を開始させるものではない ことからすれば,契約締結日が原使用許諾契約書と再使用許諾契約書とで異なるこ とは不自然ではない。原使用許諾契約書は,再使用許諾契約書の根拠となるもので あり,前者が後者より契約期間が長いことは,不合理ではない。 さらに,3)原使用許諾契約書と再使用許諾契約書との間で,許諾対象商標に文言 上の齟齬はあるが,許諾対象商標に「麒麟」「キリン」及び「きりん」が含まれる再 使用許諾契約書が作成された後に原使用許諾契約書が作成された上で,その許諾対 象商標が文言上「KIRIN」等となっていること,被告,キリンホールディング ス及びキリン協和フーズとの間で,許諾対象商標についての争いがあったとは認め られないことからすれば,原使用許諾契約書の「KIRIN」には,「麒麟」「キリ ン」及び「きりん」が含まれるものと被告及びキリンホールディングスとが合意し ていたものと解することができる(甲54参照)。

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平成28(行ケ)10094

◆平成28(行ケ)10095

◆平成28(行ケ)10096

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平成28(行ケ)10048  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成28年8月25日  知的財産高等裁判所

 知財高裁は、「知識の教授」に含まれる「リスクマネジメント研修」について,本件商標を不使用と認定し、使用していたとした審決を取り消しました。
問題となった商標は、「ファイナンシャル・リスクマネジャー」と「FRM」の2段併記商標です。
当裁判所は,本件配布行為をもって,本件審判請求の登録前3年以内に日本 国内において,商標権者が,本件取消請求役務のうち,「知識の教授」に含ま れる「リスクマネジメント研修」について,本件商標と社会通念上同一と認め られる商標を使用していたことを証明したものと認められるとした本件審決の 判断は誤りであり,原告主張の取消事由2には理由があるから,その余の点に つき判断するまでもなく,本件審決は取り消されるべきものと判断する。
・・・
以上のとおり,被告は,遅くとも平成19年8月には,自社が開講する 講座について,受講希望者向けに講座の概要等を説明するための資料とし て,FRM養成講座についての記載がある案内書を作成し,その後,平成 20年6月及び平成23年10月に同案内書を改訂したが,これらの改訂 後の案内書においても,FRM養成講座についての記載はそのまま残され ていることが認められる。そして,このような事実からすれば,被告は, 要証期間である平成23年11月13日以降においても,FRM養成講座 についての記載がある本件案内書を,受講希望者らへの案内資料として保 有し,これを受講希望者らに配布するなどして使用していたことが推認さ れるものといえる。
2 「知識の教授」の役務についての使用の有無について
 原告は,仮に本件配布行為が認められるとしても,要証期間内に,被告が FRM養成講座を実際に開講し,又は,開講の準備を整えていたとの事実が 認められないことからすれば,本件商標と社会通念上同一の商標を,「知識の 教授」という役務について使用したものとは認められない旨主張するので, 以下検討する。 要証期間内に,被告がFRM養成講座の名称を使用した講座を開講して いた事実が認められるか否かについて
ア 証拠上認められる客観的事実について 前記第2の2のとおり,平成22年12月にプロフェッショナル協 会が設立され,同協会が,コンサルタント協会に代わって,被告が開 講する講座に対応する資格の認定・管理等を行うこととなった際,被 告は,関係者らに対し,甲2書面をもって,従前コンサルタント協会 が認定・管理していたFRMの資格について,その名称をFRCに変 更した上で,プロフェッショナル協会において認定・管理していく旨 を通知している事実が認められる。他方,その後,被告が,関係者ら に対し,上記通知に係る事項を訂正したり,変更したりする旨の通知 をした事実をうかがわせる証拠はない。 しかるところ,甲2書面の上記内容は,被告がそれまで開講してき たFRM養成講座についても,上記資格名の変更に対応した名称に変 更することを意味するものといえるから,被告が甲2書面による通知 を行い,その後これを訂正・変更する通知も行っていないということ は,特段の事情がない限り,被告が,平成23年以降は,FRM養成 講座の名称を使用した講座を開講していないことを示す事情というこ とができる。 また,次のような事情も,被告が平成23年以降FRM養成講座の 名称を使用した講座を開講していないことをうかがわせる事情という ことができる。 すなわち,被告が開設するホームページの記載をみると,平成18 年の時点では,被告が開講する講座名として,1)リスクコンサルタン ト(マネジャー)養成講座・基礎課程,2)リスクコンサルタント(マ ネジャー)養成講座・上級課程,3)CRO養成講座に加え,4)FRM ファイナンシャル・リスクマネジャー養成講座の記載がある(甲6) のに対し,平成23年及び平成24年の時点では,上記1)ないし3)の 記載はあるものの,「FRMファイナンシャル・リスクマネジャー養成 講座」の記載はない(甲8,9)。また,平成25年,平成26年及び 平成28年の時点においても,「リスクマネジメント・プロ養成講座・ 基礎課程」,「リスクマネジメント・プロ養成講座・上級課程」等の記 載はあるものの,FRM養成講座の記載はない(甲10ないし13, 72)。 このように,被告が開設するホームページをみる限り,平成23年 以降,被告がFRM養成講座の名称を使用した講座を開講している形 跡は何らみられず,かえって,被告のホームページでは,被告が開講 する他の講座については継続して紹介されているのに対し,FRM養 成講座については,被告が当該講座を開講していたことが明らかな平 成18年当時には紹介されていたのに,平成23年以降には全く紹介 されていないことからすれば,平成23年以降は,被告において,F RM養成講座の名称を使用した講座を開講していないことがうかがわ れるものといえる。 以上のとおり,証拠上認められる客観的・外形的な事実をみる限り, 本件案内書中にFRM養成講座の記載があること以外には,被告が平 成23年以降にFRM養成講座の名称を使用した講座を開講している 形跡は見当たらず,むしろ,そのような講座を開講していないことが 積極的にうかがわれるものといえる。

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平成28(行ケ)10004  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成28年7月27日  知的財産高等裁判所

 登録商標について不使用かどうかが争われました。知財高裁は使用していたとした審決を維持しました。認められたのは、パンフレット配布、ウェブサイトの使用、でんぴょううしていたなどの使用事実の理由も示されています。ただ、下記理由は、個人的には納得しがたいです。これだけコンピュータ化された時代に、印刷済み伝票に商品名を、ましてや(R)まで手書き追記するものなのでしょうか?
 前記認定事実(7)のとおり,被告は,平成26年4月1日,東芝ホームアプ ライアンスに対し,品名を「ASY−PWB−BRUSH」とする商品を100個 納品しているところ,東芝ホームアプライアンスにおいては,品名を「ASY−P WB−BRUSH」とする商品は,制御基盤に関する商品を指すのであるから(甲 15),被告は,東芝ホームアプライアンスに,制御基盤を100個納品したもの と認められる。
イ 次に,前記認定事実(7)のとおり,被告と東芝ホームアプライアンスとの間 で授受された伝票には,品名略号欄に「ASY−PWB−BRUSH」との印字だ けではなく,「クリーンマスター(R)」との手書文字も記載されている。 また,被告と東芝ホームアプライアンスとの間で授受された伝票のうち,「検査 表D(検査控)」と題する伝票,「受入/検収票C(受入控)」と題する伝票は,\n被告が,東芝ホームアプライアンスに,制御基盤の納品時に交付したものと認めら れる(甲16,乙10,16)。そして,これらの伝票は,東芝ホームアプライア ンスが管理していたものであるから,被告が,原告との紛争に備えるために,わざ わざ東芝ホームアプライアンスから,これらの伝票の返還を受け,「クリーンマス ター(R)」と手書文字を記載したとは考えにくい。 したがって,被告は,東芝アプライアンスに制御基盤を納品する際,その伝票に, 当該制御基盤に関して「クリーンマスター(R)」との標章を付したものと認められる。 ウ よって,被告は,平成26年4月1日,少なくとも1社に対し,制御基盤に 関する取引書類に,「クリーンマスター(R)」なる標章を付して配布したものである。

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平成27(行ケ)10202  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成28年6月21日  知的財産高等裁判所

 変わった事件です。不使用取消審判が当事者適格の欠如として取り消されました。出願人と原簿の登録名義人が異なるというものです。
 前記第2「前提事実」1記載のとおり,本件商標は,昭和38年5月 24日に登録出願,昭和39年8月18日に設定登録されたものであるが,商 標公報(甲40)によれば,その出願人は「株式会社伊勢半 東京都千代田区 <以下略> 代表者 A」であることが認められる。他方,商標登録原簿(甲 41)によれば,現在,本件商標につき「東京都千代田区<以下略> 株式会 社伊勢半」を商標権者として登録がされているところ,その登録年月日は「昭 和39年8月18日」とされていることが認められる。 これらの事情を総合的に考慮すると,本件商標の商標権者は訴外会社であっ て,原告ではないと見るほかない。そうである以上,本件審判請求は,正しく は商標権者である訴外会社を被請求人としなければならないところ,原告を被 請求人としてされた不適法なものであり,かつ,その補正をすることはできな いことから,これを却下すべきであったにもかかわらず,本件審決がこれをし なかったことは違法であり,取り消すのが相当である。 これに対し,被告はるる主張するが,本件商標の設定登録が行われた昭和3 9年8月18日時点においては,原告は未だ設立されていなかったのであるか ら,原告が,本件商標の商標権者として登録されたということはあり得ない事 柄であるといわざるを得ない。なお,冒頭で認定した各事実に証拠(乙1ない し4)を併せると,昭和49年に本件商標の存続期間の更新登録がされた際, 誤って訴外会社ではなく原告が更新登録申請手続を行い,その当時,原告の商\n号が「株式会社伊勢半」,所在地が「東京都千代田区<以下略>」であって, 当初登録当時の訴外会社の商号,所在地と同様であったところから,特許庁長 官も,申請者が訴外会社とは異なることを看過して更新登録をしてしまった可\n能性はあり得るものと認められる(そのように考えれば,被告が主張する識別\n番号の点も,理解できることになる。)。しかし,商標権は,いったん設定登 録がされた後は,その存続期間が更新されていくだけであって,更新の際に, 新たな権利が設定・登録されるものではないから(商標法19条,20条参 照),更新手続が上記のように誤って行われたとしても,本件商標に係る商標 権者は,依然として訴外会社であったと解すべきものである。したがって,被 告の上記主張を採用することはできない。

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平成27(行ケ)10179  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成28年4月26日  知的財産高等裁判所

 不使用ではないとした審決が維持されました。争点は、使用されていた商標は、登録商標と実質同一の商標か、さらに、使用していた商品が「電子計算機用プログラム」か否かでした。
 そこで,本件使用商標が,本件商標と社会通念上同一の商標ということがで きるかどうか,以下検討する。
(1) 「MFX」の文字部分が本件使用商標の要部に当たるか
ア 本件使用商標は,前記1(3)アのとおりの外観を有し,「MFX」の欧 文字,「−」の記号,「EV」の欧文字,「シリーズ」の片仮名文字が, 順次,横書き一段に記載されてなるものである。 そして,「MFX」の文字部分と「EVシリーズ」の文字部分は,「−」 (ハイフン)によって接続されているのに対し,本件使用商標を構成する\n文字の大きさには特段の差異はなく,また,上記ハイフン部分を除く各文 字の間隔にも特段の差異はないから,上記ハイフンの前にある「MFX」 の文字部分は,上記ハイフンの後の文字部分と対比して,外観上まとまっ たものとして看取されるというべきである。 これに対し,上記ハイフンの後の「EVシリーズ」の文字部分は,「E V」の文字部分それ自体には,出所識別標識としての特段の称呼や観念を 生ずるものではなく,むしろ,「連続性を持つ一連のもの」との意味を有 する日本語であることを容易に理解することができる「シリーズ」の文字 部分がその後ろに付されていることや,電子応用機械器具の取引分野にお いては,それ自体としては必ずしも固有の意味を生じるものとはいえない 欧文字等の組合せを,商品の種別や型番を表す記号として用いることがあ\nることからすると,取引者,需要者において,「MFX」の語によって表\n象される一連の製品における個々の製品の種別や型番を表す語と理解する\nことができるというべきである。 イ 以上を総合すると,本件使用商標の「MFX」の文字部分は,本件使用 商標のその余の文字部分から分離して観察することが取引上不自然である と思われるほど不可分的に結合しているものではなく,むしろ,電子応用 機械器具の取引者,需要者において,被告が製造販売する製品を表すひと\nまとまりの表示として認識するものと認められ,また,本件使用商標のそ\nの余の文字部分からは,出所識別標識としての称呼や観念は生じないから, 「MFX」の文字部分が独立して自他商品の識別標識として機能し得るも\nのであると認められる。 したがって,「MFX」の文字部分は,本件使用商標の要部であると認 められ,本件商標は,これと同一の文字からなるものであるから,本件使 用商標は,本件商標と社会通念上同一の商標であると認められる。
・・・・
前記1(3)によれば,被告は,要証期間内に,ワタキューセイモアに対し, 本件使用商標が表示された本件ソ\フトウェアのバージョンアップ版が格納され たCD−ROMを引き渡したことが認められる。 かかる行為をもって,本件商標と社会通念上同一の商標を,本件審判請求の 対象となった指定商品に含まれる「電子計算機用プログラム」について使用し たということができるかどうかについて,以下検討する。 (1) 本件集中管理装置と本件ソフトウェアの関係について\nア 前記1(1)アのとおり,本件集中管理装置の取扱説明書には,「装置全 体」の説明として,パソコン本体及びその周辺機器から構\成されるとの記 載があり,被告のウェブサイト(甲3,甲26の1及び2)や本件集中管 理装置のパンフレット(甲9),取扱説明書(甲8,25)には,パソコ\nン本体及びその周辺機器が納められたテーブルの写真や,その見取図が, 本件集中管理装置として掲載されている。 一方,本件集中管理装置の取扱説明書には,その冒頭付近で,「本管理 装置は,Microsoft®社のWindows®上で稼働するシステ ムです。」として,本件集中管理装置の本質が,むしろソフトウェア(本\n件ソフトウェア)にあると受け取れるような説明がされている(1⑴イ) ほか,その記述内容も,ソフトウェアの操作方法を説明したものと受け取\nることが十分に可能\なものになっている(甲8,25)。そして,被告が, パソコン本体及びその周辺機器自体を製造しているとは認められず,これ\nらの機器は,専ら,被告が,他のメーカーから既製品を調達して組み合わ せたものと認められる。さらに,これらの機器自体は,パソコン本体,キ\nーボード,ディスプレイ,マウス,通信アダプタ,プリンタ,無停電電源 装置といった,パソコンでソ\フトウェアを操作するために使われるありふ れたものばかりである上,汎用のものであれば足りるのであって,本件集 中管理装置を構成する機器としての特有のハード面での仕様や性能\が,被 告によって付加されているとは認められない。そして,これらの機器が集 中管理装置としての前記1(1)イのとおりの機能を果たすためには,アプ\nリケーションソフトウェアである本件ソ\フトウェアが,パソコン本体にイ\nンストールされることが必要となる。 また,前記1(1)オによれば,本件集中管理装置は,最新機器に対応す るための機能追加を,本件ソ\フトウェアのバージョンアップ版を格納した CD−ROMを用いた本件ソフトウェアのバージョンアップという形態で\n行っているものと認められるが,上記のような形態による本件集中管理装 置の機能追加に当たって,パソ\コン本体及びその周辺機器自体の更新が必 須のものであると認めるに足りる証拠はない。
イ そうすると,本件集中管理装置の機能,性能\は,専ら本件ソフトウェア\nの機能,性能\に依存しているものであって,むしろ,その本質はソフトウ\nェアである本件ソフトウェアにあるということも可能\である。そして,本 件集中管理装置を最新機器に対応させるためには,少なくとも本件ソフト\nウェアのバージョンアップが必要であり,この場合には,本件集中管理装 置が所要の機能を果たすための必須の構\成要素である本件ソフトウェアの\nバージョンアップ版が格納されたCD−ROMが顧客に販売されるから, かかるバージョンアップ版を対象とする独立の取引を観念することができ る。 以上によれば,本件ソフトウェアのバージョンアップ版は,本件集中管\n理装置の単なる付属品ではなく,それ自体を独立した商品として観念する ことができるというべきである。

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平成27(行ケ)10203  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟  平成28年3月24日  知的財産高等裁判所

 不使用であるとした審決が維持されました。争点の一つが、3段併記の商標のうち、一部の文字列の使用が50条の使用に該当するかです。裁判所は審決と同様に、社会通念上同一とはいえないと判断しました。
ア 本件使用商標1は,別掲1のとおり,最上段に「Rubotan」の欧 文字,その下段に「LINE」の欧文字,さらに,その下段に「LIQU ID」の欧文字,「ルボタン」の片仮名文字及び「ライン」の片仮名文字 を三段に配してなる五段の標章である。
上段二段の「Rubotan」及び「LINE」の欧文字は,下段三段 の「LIQUID」,「ルボタン」及び「ライン」よりも文字が大きいこ と,「LIQUID」の下部の「ルボタン」及び「ライン」の片仮名文字 は,同じ大きさ,同じ書体でまとまりよく併記されていることからすると, 「ルボタン」及び「ライン」の片仮名文字は,「Rubotan」及び 「LINE」の欧文字の表音を示したものとして,本件使用商標1から\n「ルボタンライン」の称呼が自然に生じるものと認められる。「LIQU ID」の欧文字は,「液状」の意味を有し,本件使用商品が液状であるこ とを表示したものと理解することができ,しかも,上段二段の「Rubo\ntan」及び「LINE」の欧文字よりも文字が小さいことからすると, 出所識別標識としての機能は弱いものといえる。\n一方で,「Rubotan」の欧文字と「LINE」の欧文字は,上下 2段にまとまりよく併記されており,「Rubotan」の欧文字は筆書 き風の書体であり,「LINE」の欧文字は「Rubotan」の欧文字 よりもやや文字が大きいが,「Rubotan」の欧文字はゴシック体の 「LINE」の欧文字とは異なる筆書き風の書体であることからすると, 外観上,いずれかが顕著に際立っているということはできない。 加えて,本件使用商品は,販売名を「ルボタン ライン」とする「アイ ライナー」であり(前記(1)),本件使用商品の宣伝広告においては,本 件商品の画像とともに「ルボタンライン」,「ルボタンライン リキッド アイライナー」,「ルボタンアイライナー」などと表記され(甲22ない\nし27),本件証拠上,本件使用商品について,「LINE」の部分のみ をその出所の識別標識として使用していた事情は認められない。
イ 以上を総合すると,本件使用商標1の構成中の「Rubotan」及び\n「LINE」の欧文字は,分離して観察することが取引上不自然であると 思われるほど不可分的に結合しているものではないが,需要者,取引者に おいては,ひとまとまりの表示として認識するものと認められるから,\n「LINE」の欧文字部分が独立して自他商品識別標識として機能し得る\nものということはできない。 したがって,「LINE」の欧文字及びその表音を示した「ライン」の\n片仮名文字が,本件使用商標1の要部に当たるとの原告の主張は採用する ことができない。
ウ この点に関し,原告は,化粧品業界においては,書体,大きさ,段等を 異にする2以上の構成要素からなる商標については,それぞれの構\成要素 について商標登録を受けて使用するのが一般的であるという取引の実情が あり,このような取引の実情を考慮すると,「LINE」の欧文字が本件 使用商標1の要部に当たる旨主張する。 しかしながら,個々の商標の要部をどのように認定するかは,需要者, 取引者の認識等を前提に個別的に検討すべき問題であり,原告が主張する ような取引の実情があるからといって直ちに「LINE」の欧文字が本件 使用商標1の要部に当たることの根拠となるものではない。 したがって,原告の上記主張は理由がない。 エ 以上のとおり,本件使用商標1の構成中の「LINE」の欧文字及び\n「ライン」の片仮名文字は本件使用商標1の要部に当たるものと認められ ないから,本件使用商標1は本件商標と社会通念上同一と認められる商標 であるとの原告の主張は,その前提を欠くものであり,理由がない。
(3) 本件使用商標2と本件商標の社会通念上同一性について
原告は,要証期間内に,別掲2のとおり,本件使用商品を6個梱包するた めの包装用容器(本件包装用箱)に,「 」の片仮名文字,その 下段にゴシック体で大きく表された「ライン」の片仮名文字を表\示して使用 していたものであり,「ライン」の片仮名文字の標章(本件使用商標2)は, 本件商標と社会通念上同一性のある商標であるから,原告又は通常使用権者 であるエリザベスは,要証期間内に,本件商標と社会通念上同一と認められ る商標(本件使用商標2)を本件使用商品に使用した旨主張する。 しかしながら,前記(2)ア認定のとおり,本件使用商品は,販売名を「ル ボタン ライン」とする「アイライナー」であり,本件使用商品の宣伝広告 においては,本件商品の画像とともに「ルボタンライン」,「ルボタンライ ン リキッドアイライナー」,「ルボタンアイライナー」などと表記され,\n本件証拠上,本件使用商品について,本件使用商標1の構成中の「LIN\nE」の部分のみをその出所の識別標識として使用していた事情は認められな いこと,本件包装用箱は,本件使用商品を6個梱包するための包装用容器で あること(甲95)に照らすと,本件包装用箱に接した需要者,取引者は, 本件包装用箱に付された別掲2の「ルボタン」及び「ライン」の片仮名文字 を,ひとまとまりの標章として認識し,上記標章から「ルボタンライン」の 称呼が自然に生じるものと認められるから,「ライン」の片仮名文字のみが 独立して自他商品識別標識として機能し得るものということはできない。\n

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平成27(行ケ)10032  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成27年9月30日  知的財産高等裁判所

 指定商品「コーヒー」について「ヨーロピアン」が商標として機能する使用であるかが争われました。知財高裁は、「他の自他商品識別機能\の強い商標と併用されることなく,単独で使用され,かつ,他の文字に比べると大きく,商品の目立つ位置に表示され,さらに(R)が付されて表示されている場合には、書体の違いおよび(R)の記載があり・・」なので、需用者は一応自他商品識別機能を有する商標と認識すると判断しました。原告はコカコーラです。
 このような例について考察すると,「ヨーロピアン」の語は,他の自他商品識別機 能が強い商標と併用されてコーヒーやコーヒー豆に使用されている場合には,単に\nコーヒーの品質を表示するだけであり,自他商品識別機能\を有する商標として使用 されているものとは認めることはできない場合が多い,ということができる。 (2) これに対し,本件包装袋には「ヨーロピアン コーヒー」の二段書き標章が 付されていることは前記認定のとおりである。本件包装袋には,このほかに,「無糖」,「お湯を注ぐだけ」との表示と「ホットコーヒーが入ったコーヒーカップの図柄」\nとが表示されているだけであり,これらが本件商品の品質や内容の単なる説明であ\nって,商標として表示されているものではないことは明らかであり,本件商品には,\nほかに自他商品識別機能を有する商標は使用されていない。そして,本件包装袋に\nおける「ヨーロピアン コーヒー」の二段書き標章は,いずれも同じ書体で同じ大 きさの文字で,他の文字に比べると大きく,包装袋の表面上部の目立つ位置に表\示 され,さらにが付されて表示されているものである。これらの本件包装袋に\nおけるが登録商標であることを示す記号として広く使用されていることを考慮すると,取引者及び需要者は,本件包装袋における「ヨーロピアン コーヒー」の二段書き標章が,本件商品の商標として本件包装袋に表示されていると認識し,理解するほかなく,その観念も「ヨーロッパ風のコーヒー」とかあるいは「深煎りの豆を使用したコーヒー」,「苦味が強いコーヒー」又は「コクが強いコーヒー」として認識されるものと認められる。\n(3) 以上によれば,「ヨーロピアン」との標章は,コーヒーあるいはコーヒー豆 に使用されている場合は,ほかに強い自他商品識別機能を有する商標と併用されて\nいるときには,単なる品質を表示するものとして使用されていると解される場合が\n多いものの,本件包装袋における「ヨーロピアン コーヒー」の二段書き標章のよ うに,他の自他商品識別機能の強い商標と併用されることなく,単独で使用され,\nかつ,他の文字に比べると大きく,商品の目立つ位置に表示され,さらにが\n付されて表示されているときには,それ程強いものではないけれども,一応自他商\n品識別機能を有する商標として使用されているものと認められる。\n

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平成27(行ケ)10086  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成27年9月30日  知的財産高等裁判所

 不使用であると認定した審決が取り消されました。 登録商標は,上段に「ハイガード」下段に「HIGUARD」を配した商標です。使用商標は「ハイガード」でした。審決では「HIGUARD」は造語であり,特定の観念を有しないのに対し,上段の「ハイガード」のみが表示された場合には,「high guard」の欧文字を想起し,その表音を表\記したものと容易に理解し,「ハイガード」の片仮名は,「高いガード(保護)」,すなわち「商品を守る保護の程度が高い」との観念を有するとして、同一ではないと判断しました。裁判所は、同一の称呼及び観念が生ずると判断しました。
 
片仮名の「ハイガード」から生ずる観念について
 片仮名の「ハイガード」は,それ自体が辞書等に登載された既成の用語 として特定の観念を有するものではない。 しかし,「ハイ」の部分は,英語の「high」に由来し,「程度の高 いこと。高度。高級。」などの意味を有する外来語として,また,「ガー ド」の部分は,英語の「guard」に由来し,「警戒。監視。防御。」 などの意味を有する外来語として,いずれも一般的に使用されていること (広辞苑第六版),また,片仮名の「ハイ」は,例えば,「ハイスピード」, 「ハイジャンプ」,「ハイクラス」などのように,その後に続く外来語と 結合して一連表記され,「高い○○」,「高度な○○」の意味で使用され\nる用例が一般的にみられること(広辞苑第六版)からすれば,本件審判請 求に係る指定商品である第17類「繊維布地を合成樹脂で挟んでなる積層 シート,繊維と貼り合わせたプラスチックシート,シート状・フィルム状\n・フォイル状・テープ状のプラスチック基礎製品,その他のプラスチック 基礎製品」に係る取引者,需要者が,片仮名の「ハイガード」からなる商 標に接した場合には,これを上記のような意味を有する「ハイ」の語と「ガ ード」の語が結合した用語として認識すると考えられる。そして,これを 前提とすれば,片仮名の「ハイガード」からなる商標からは,「高度な防 御」といった観念が生ずるというべきであり,更には,これが上記指定商 品に使用されることを想定すると,これらの商品の用途や性能等に関連し\nた印象が生ずることの結果として,「物を保護する程度が高い。」といっ た観念が生ずるものと認めることができる。
イ 本件商標から生ずる観念について
片仮名の「ハイガード」からは,上記アのような観念が生ずるといえる ところ,本件商標は,片仮名の「ハイガード」の下に「HIGUARD」 の欧文字が配されていることから,これらを全体としてみた場合にも,上 記アと同様の観念が生ずるといえるかが問題となる。 そこで検討するに,前記(1)のとおり,本件商標の上段の「ハイガード」 の片仮名文字は下段の「HIGUARD」の欧文字の表音を示したものと\nして両者は一体的に把握されるものといえるから,本件商標に接した取引 者,需要者においては,欧文字の「HIGUARD」について,片仮名の 「ハイガード」の「ハイ」の語に相応する「HI」の語と,片仮名の「ハ イガード」の「ガード」の語に相応する「GUARD」の語とが結合した ものであることを自然に認識するというべきである。 そして,このうち,「GUARD」の語が,「警戒。監視。防御。」等 の意味を有する英単語として,我が国においても一般的に認識されている ことは,前記(1)のとおりである。 次に,「HI」の語については,「やあ。」などの呼び掛けを表す間投\n詞に当たる英単語としての用例が一般的ではあるが,そのような間投詞が 他の用語と結合して一連表記される用例は一般的ではないから,上記のよ\nうに「GUARD」の語と結合して一連表記された「HI」の語が,間投\n詞の「HI」の語であると認識されることは考え難い。他方,「hi」の 語には,「高い。高度な。高級な。」等の意味を有する英単語「high」 の略語としての意味もあり(甲34),しかも,「hi」の語には,例え ば,高品位テレビジョンの日本方式の愛称として「hi−vision」, 高度先端技術を表すものとして「hi−tech(technology\nの略)」などのように,その後に続く英単語と結合して一連表記され,「高\n度な○○」の意味で使用される用例が,我が国においても一般的にみられ るところである(甲17,18)。 以上のような「HI」の語及び「GUARD」の語に対する我が国にお ける一般的な認識を前提とすれば, 上記アのような観念が生ずるものと認 められる片仮名の「ハイガード」の下に配された「HIGUARD」の欧 文字から構成された本件商標に接した本件審判請求に係る指定商品の取引\n者,需要者においては,これを上記用例と同様に,「HI」は「high」 の略語として認識し,あるいは「HI」の語から「high」の語を想起 又は連想し,本件商標は,「high」の語を表す「HI」と「警戒。監\n視。防御。」等の意味を有する英単語の「GUARD」とが結合して一連 表記されたものであって,上段の「ハイガード」の片仮名と同様の意味を\n有するものとして認識するというべきである。 してみると,本件商標からは,片仮名の「ハイガード」単独の場合と同 一の観念,すなわち,「高度な防御」あるいは「物を保護する程度が高い。」 といった観念が生ずるものと認めるのが相当である。  

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平成27(行ケ)10032  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成27年9月30日  知的財産高等裁判所

 商標「ヨーロピアン」(指定商品コーヒーなど)について、「ヨーロピアン コーヒー」の二段書き標章の使用が、商標法50条の使用に該当するのか争われました。知財高裁は使用に該当するとした審決を維持しました。
 カタカナの「ヨーロピアン」は,「ヨーロッパに関するさま,ヨーロッパ人 に関するさま」を意味する語であり(甲4),英語の「European」は,「ヨーロッパ の」,「ヨーロッパ人の」を意味する語である(甲5)。 そして,コーヒーやコーヒー豆については,その取引者等により「ヨーロピアン スタイル」,「ヨーロピアンタイプ」,「ヨーロピアンテイスト」,「ヨーロピアンブレンド」,「ヨーロピアンロースト」あるいは「ヨーロピアン」などの表示や表\現が用 いられることが多く,これらは,いずれも深煎りの豆を使用したコーヒー,苦味が 強いコーヒー又はコクが強いコーヒーというコーヒーの味等の品質等を示すものと して使用されている。また,コーヒーの一般の需要者も,これを受けて,「ヨーロピ アン」の語が「深煎りの」とか「苦みが強い」「コクが強い」コーヒーとの意味であ ると理解する者もいれば,中にはより漠然と「ヨーロッパ風のコーヒー」などと理 解する者もいるものと推認されるところである。(甲6ないし40,64,65,8 2ないし141,乙4) そして,「ヨーロピアン」の文字をコーヒーあるいはコーヒー豆に使用している例 としては,例えば,ベルギーのロンバウツが「ROMBOUTS」商標を付して販 売している3種類のコーヒー豆には,それぞれ「ロイヤル」「マイルド」「ヨーロピ アン」の3種類の品質を表す表\示が付されており,また,オフィスリングが「A4 カフェ12」商標を付して販売している3種類のコーヒー豆には,それぞれ「マイ ルド」「シアトル」「ヨーロピアン」の3種類の品質を表す表\示が付されており,さ らに,UCC FOODSが「UCC」の商標を付して販売しているコーヒー豆に は,「ROYAL EUROPEAN」がその品質を表す表\示として付されており, さらにまた,キーコーヒー株式会社が「KEY COFFEE」の商標を付して販 売しているコーヒー豆には,「ヨーロピアンリッチ」あるいは「ヨーロピアンテイス ト」がその品質を表す表\示として付されており,そして,原告が「GEORGIA」 のブランドを付して販売している缶コーヒーには,「EUROPEAN」との表示が\nそのコーヒーの風味(品質)を表すものとして表\示されている例がある(甲28, 30,65,83,90,乙4)。 このような例について考察すると,「ヨーロピアン」の語は,他の自他商品識別機 能が強い商標と併用されてコーヒーやコーヒー豆に使用されている場合には,単に\nコーヒーの品質を表示するだけであり,自他商品識別機能\を有する商標として使用 されているものとは認めることはできない場合が多い,ということができる。
(2) これに対し,本件包装袋には「ヨーロピアン コーヒー」の二段書き標章が 付されていることは前記認定のとおりである。本件包装袋には,このほかに,「無糖」,「お湯を注ぐだけ」との表示と「ホットコーヒーが入ったコーヒーカップの図柄」\nとが表示されているだけであり,これらが本件商品の品質や内容の単なる説明であ\nって,商標として表示されているものではないことは明らかであり,本件商品には,\nほかに自他商品識別機能を有する商標は使用されていない。そして,本件包装袋に\nおける「ヨーロピアン コーヒー」の二段書き標章は,いずれも同じ書体で同じ大 きさの文字で,他の文字に比べると大きく,包装袋の表面上部の目立つ位置に表\示 され,さらにが付されて表示されているものである。これらの本件包装袋に\nおけるが登録商標であることを示す記号として広く 使用されていることを考慮すると,取引者及び需要者は,本件包装袋における「ヨ ーロピアン コーヒー」の二段書き標章が,本件商品の商標として本件包装袋に表\n示されていると認識し,理解するほかなく,その観念も「ヨーロッパ風のコーヒー」 とかあるいは「深煎りの豆を使用したコーヒー」,「苦味が強いコーヒー」又は「コ クが強いコーヒー」として認識されるものと認められる。
(3) 以上によれば,「ヨーロピアン」との標章は,コーヒーあるいはコーヒー豆 に使用されている場合は,ほかに強い自他商品識別機能を有する商標と併用されて\nいるときには,単なる品質を表示するものとして使用されていると解される場合が\n多いものの,本件包装袋における「ヨーロピアン コーヒー」の二段書き標章のよ うに,他の自他商品識別機能の強い商標と併用されることなく,単独で使用され,\nかつ,他の文字に比べると大きく,商品の目立つ位置に表示され,さらにが\n付されて表示されているときには,それ程強いものではないけれども,一応自他商\n品識別機能を有する商標として使用されているものと認められる。\n(4) 原告は,本件包装袋における「ヨーロピアン コーヒー」の二段書き標章な いしその中の「ヨーロピアン」との表示は,当該商品が,深煎りの豆を使用したコ\nーヒーであるなどというコーヒーの味等の品質を有するインスタントコーヒーであ ると認識されるものであり,自他商品を識別する機能を有する商標としての使用と\n は認められない,と主張する。 しかし,「ヨーロピアン コーヒー」の二段書き標章からは,「ヨーロッパ風のコ ーヒー」とか深煎りの豆を使用したコーヒー等の観念が生じるとしても,本件包装 袋には,同標章のほかには,自他商品識別機能を有する商標として表\示されたもの はないだけでなく,「ヨーロピアン コーヒー」の二段書き標章は,他の文字に比べ ると大きく,本件包装袋の表面上部の目立つ位置に表\示され,さらにが付さ れて表示されているのであるから,同商標に一応の自他商品識別機能\があることは 前記認定のとおりである。したがって,本件包装袋における「ヨーロピアン コー ヒー」の二段書き標章の使用を自他商品識別機能のない商標としての使用であると\nまでいうことはできず,原告の主張を採用することはできない。
3 本件包装袋に使用された「ヨーロピアン コーヒー」の二段書き標章は,本 件商標と社会通念上同一の商標であるか。 法50条1項は,登録商標の使用について,「書体のみに変更を加えた同一の文字 からなる商標,平仮名,片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するもので\nあって同一の称呼及び観念を生ずる商標,外観において同視される図形からなる商 標その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標」の「使用」と規定し ている。 法は,不使用登録商標を徒に許容することにより,他者の商標選択の範囲を不当 に狭めるとの弊害が生じることを防止するために,登録商標と社会通念上同一の商 標の使用をしていないときに,不使用登録商標取消審判の制度を設けている。この ような同規定の趣旨に照らし,本件包装袋に使用されている「ヨーロピアン コー ヒー」の二段書き標章が本件商標と社会通念上同一の商標といえるかについて,次 に判断する。 一般に,自他商品識別機能を有する登録商標を指定商品に使用する場合,その登\n録商標に加えて,自他商品識別機能を奏さない商品名等の文字を加えて表\示しても, その付加された標章は自他商品識別機能を奏さないのが通常であるから,この場合\n も,登録商標を単独で使用した場合と同様に,登録商標と社会通念上同一の商標の 使用と解すべき場合は多い。 被告が本件包装袋に使用している「ヨーロピアン コーヒー」の二段書き標章に ついても,「コーヒー」は,本件商品の名称に過ぎないものであるから,自他商品識 別機能が全くないことは明らかである。そうすると,本件包装袋に使用された「ヨ\nーロピアン コーヒー」の二段書き標章に一応の自他商品識別機能があるのは,「ヨ\nーロピアン」の標章によるものである。よって,本件包装袋における「ヨーロピア ン コーヒー」の二段書き標章の使用は,「コーヒー」が商品の名称に過ぎない以上, 本件商標である「ヨーロピアン」を単独で使用した場合と同様に解することができ, 本件商標と社会通念上同一の商標の使用であると解すべきである。

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平成27(行ケ)10057  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成27年7月30日  知的財産高等裁判所

 商標「加護亜依」について、指定役務に不使用であるとした審決が維持されました。
 すなわち,原告が,本件取消審判請求において提出した「navi☆Road U SA」と題するウェブページ(乙1の1添付資料)の作成者と思われる「アメリカ 留学 ナビロード」という団体又は会社が本件商標の商標権者,専用使用権者又は 通常使用権者であるとは認められない上に,「加護ちゃん的・・・」という記載や加 護亜依の写真の掲載しかなく,これらの記載等が,本件商標と同一又は社会通念上 同一の商標の使用とは認められず,本件指定役務のいずれかに関する使用ともいえ ない。また,原告の了解を取得せずにテレビ番組に出演したことに関して交わされ た,原告と株式会社C.A.Lとの間の合意書(乙1の1添付資料)における「加 護亜依」という記載は,原告に所属するタレントの氏名を明らかにするために使用 されただけであって,本件指定役務である「放送番組の制作」に関し,出所識別標 識として表示されたものではなく,商標法2条3項各号に定める「使用」のいずれ\nにも該当しない。 さらに,原告は,本件取消審判請求において,商標不使用の正当事由として,加 護亜依が商標権使用に協力的でなかったことや,加護亜依のスキャンダルのために 使用ができなかったことを主張したが(乙1の2),これらは,いずれも原告の所属 タレント自身ないし同人と原告との関係に関する事情であって,いわば,原告の内 部的な紛争にかかわる事情にすぎないから,本件商標の不使用がやむを得なかった といえる事情には該当せず,本件商標の不使用についての正当な理由とは認められ ない。

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平成26(行ケ)10141  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成27年6月30日  知的財産高等裁判所

 不使用取り消し審判の審決取消訴訟です。審決では登録商標の「使用」と認定され、知財高裁はこれを維持しました。
 使用商標2の「ROYAL ENFIELD BULLET 500 EFI」の文字よりなる。構成中の「ROYAL ENFIELD」は,旧社名から派生した二輪自動車のブランド名であり(甲4),「500」は排気量の数字,「EFI」はエンジンにおける燃料噴射の電子制御システムである「Electronic Fuel Injection」の略語(甲11)等として理解されるから,外観上常に一体不可分のものとして認識されるとはいえず,「BULLET」の文字部分が,独立して要部として認識され得る。 本件商標と「BULLET」の文字部分は,その文字綴りを同一にするものであるから,使用商標2は,その他の文字を伴っている構成であるが,「BULLET」を要部として認識され得る以上,本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。\n

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平成26(行ケ)10113  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成26年10月29日  知的財産高等裁判所

 原告による使用は、「出所識別標識としての機能を有しないから,「商標の使用」に該当しない。」として、不使用であるとした審決が維持されました。
 被告は,平成21年3月16日件契約を同年6月30日をもって終了させるとして,本件契約を解除する旨の意思表示を行い,同意思表\示は,同年3月17日以後,原告に到達した。 われていないとして本件契約の解除の効力を争い,平成24年12月1日付けで,被告に対し,平成19年から平成23年までの日本における被告の各年当たりの販売に関するデータを提供した上で手数料を支払うよう要請するなどしながら,被告が本件契約の解除の効力が発生したと主張する平成21年6月30日以後も,少なくとも平成25年11月に至るまで,引き続き,本件見本帳や壁紙の現物見本等を顧客となり得る企業や事業者に提示し,被告の製造販売する商品である「壁紙」の販売促進,宣伝広告等の営業活動を継続した。(甲5〜12,乙3,4)
2 原告による本件商標の使用の有無
原告は,本件契約に基づき,本件使用商標を付した本件見本帳や壁紙現物見本等を携え,企業や事業所を訪問して商品「壁紙」の販売促進の営業活動を行っていることから,かかる原告の行為は,法2条3項1号,2号及び8号の使用行為に該当する旨主張する。 法50条2項によれば,法50条1項に基づいて商標登録を取り消すことについて審判の請求があった場合においては,その審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求 に係る指定商品についての登録商標の使用をしていることを被請求人が証明しない限り,商標権者は,その指定商品に係る商標登録の取消しを免れないところ,本件においては,商標権者である原告による「商標の使用」があるかが問題となる。 法において,「商標」とは,標章(文字,図形若しくは記号,若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合)であって,業として商品を生産し加工し証明し又は譲渡する者がその商品について使用するものであり(法2条1項柱書き,1号),使用される自己の特定の商品を他の商品から識別する,すなわち,商標の付された商品の出所を表示するためのものである。そして,法は,この商標を保護することによって,商標を使用する者の業務上の信用の維持を図り,もって産業の発展に寄与し,併せて需要者の利益を保護することを目的とする(法1条)ものであるから,業として商品を生産し証明し又は譲渡する者がその商品について使用するものでない限り(法2条1項1号),「商標の使用」(法2条3項)には該当しないと解するのが相当である。したがって,他人が業として生産し証明し又は譲渡する「商品」について商標を付したとしても,当該商標は,自己の商品を他の商品から識別する出所識別標識としての機能\を有しないから,「商標の使用」に該当するものではない。 しかるに,前記1の認定事実によれば,原告は,被告との間で締結した本件契約に基づき,あるいは被告から本件契約解除の意思表示を受けた後も,解除の効力を争い,本件契約が存続しているとの見解に立って,本件契約の趣旨に基づき,本件使用商標を付した本件見本帳を顧客に対して提示するなどして,被告が製造販売する商品である「壁紙」の販売促進,宣伝広告等の営業活動を行っており,商品である「壁紙」の販売・引渡しは,専ら被告及び顧客間において行われている。このように原告は,業として商品である「壁紙」を生産し加工し証明し又は譲渡する者ではなく,本件見本帳に付された本件使用商標も,被告の商品である「壁紙」を他の商品から識別する出所識別標識としての機能\ を有するにすぎず,原告の商品を他の商品から識別する出所識別標識としての機能を何ら有しないものである。\nそうすると,そもそも原告が本件使用商標の付された本件見本帳を顧客に対して提示する行為は,原告が業として生産し加工し証明し又は譲渡する「商品」に関する広告に本件商標を付して展示する行為ということはできないから,法2条3項8号の商標の使用があったということはできない。 また,要証期間内において,原告が業として生産し加工し証明し又は譲渡する「商品」(本件取消請求に係る指定商品「コンデンサーペーパー,石綿紙,バルカンファイバー」及び「壁紙」)について,「商品又は商品の包装に標章を付する行為」(法2条3項1号),「商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し,引き渡し,譲渡若しくは引渡しのために展示し,輸出し,輸入し,又は電気通信回線を通じて提供する行為」(法2条3項2号)及び「商品…に関する広告,価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し,若しくは頒布し,又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」(法2条3項8号)があったことを認めるに足りる証拠はない。\n

◆判決本文

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平成26(行ケ)10036  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成26年7月17日  知的財産高等裁判所

 商標の譲渡先による使用が、通常使用権者による使用が争われました。珍しいことに商標の譲渡先が取り消し審判の請求人です。審決は不使用と認定しましたが裁判所はこれを取り消しました。
 前記第2の3において認定したところに照らすと,本件商標権は,本件契約による譲渡の対象に含まれるものと認められる。もっとも,商標権の移転は登録しなければその効力を生じない(商標法35条,特許法98条1項1号)。そして,前記第2の3認定のとおり,被告は,本件商標権につき移転登録を経ていないので,上記認定のとおり本件商標権が本件契約による譲渡の対象となるとしても,被告が本件商標の商標権者であるということはできない。しかし,本件契約は,原告がその営業の全部を被告に譲渡することを内容とするもので,その一環として本件商標権の譲渡がなされるのであるから,被告が,譲渡を受けた営業を行うに当たり,本件商標権の移転登録前といえども本件商標を使用できることは当事者間の当然の前提であったものと解される。しかも,本件契約の文言上,本件商標権の移転登録前の被告による本件商標の使用を禁止する旨の明示的な定めはないこと,前記1において認定したところによれば,本件商標は実際には洗濯用洗剤に付されて使用されるものであることがうかがえるところ,このような商品は日々販売され得るものであることに照らすと,本件契約が,被告に対し,本件商標権の移転登録がなされるまでの間,本件商標を付した商品の販売の停止等まで求めることを内容とするとは解し難い。その上,前記1掲記の証拠及び弁論の全趣旨によれば,被告は,実際に,本件契約締結後,本件商標権の移転登録を経ることなく本件商標ないしは本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用してきたと認められることも併せ考えると,本件契約は,本件商標権の移転登録がなされるまでの間,原告が,被告に対し,少なくとも本件商標権についての通常使用権を許諾する旨の黙示の合意を含むものであったと認めるのが相当である。
被告の主張について
ア 被告は,将来的に本件商標の権利者になり得る立場として被告自身の出所表示として本件商標を使用しており,本件においては本件契約後の被告による商標の使用によって得られる信用が原告に帰属するような状況とはなっていない以上,被告による本件商標の使用は,通常使用権者としての使用に該当するものではない旨主張する。\nしかし,被告は,本件契約上,本件商標権の移転登録がなされるまでの間,本件商標権についての通常使用権者の立場にあったものと認められるのは前記認定のとおりである。なお,商標法上,被告の主張する将来的に本件商標の権利者になり得る立場なるものを商標の使用権原として観念し得ると解することもできない。 また,被告が,原告とは異なる本店所在地を会社案内の冊子に記載するなどして(甲6),自らの出所表示とする意思で,前記1認定のとおり本件商標と社会通念上同一の商標を使用したとしても,本件商標の商標権者として登録されているのが原告である以上,被告による本件商標の使用は,通常使用権者としての使用にとどまるものというほかない。\nよって,被告の上記主張を採用することはできない。

◆判決本文

◆関連事件です。平成26(行ケ)10037

◆関連事件です。平成26(行ケ)10038

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平成25(行ケ)10257 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成26年01月29日 知的財産高等裁判所

 経過がややこしいです。被告は、「電球類及び照明器具」のうち、「LEDライト」について、前件不使用取消審決を請求しました。審判では、使用しているとして棄却されましたが、審取では、商品への使用ではないことを理由として、「LEDライト」のみ取り消し決定がなされ、審判では「LEDライトを除く、電球類及び照明器具」に変更されました。被告はさらに、「LEDライトを除く、電球類及び照明器具」についても不使用取り消しを求め、本件審決にて、不使用であると認定されました。本件は、その取消訴訟です。裁判所は審決を維持しました。
 前記1(1)ないし(3)認定のとおり,被告は,光源としてLEDを使用する電球類及び青色防犯灯を販売する訴外会社の代表取締役であり,平成20年8月11日以来,継続して使用している「ECOLUX」の商標(被告商標)を登録してこれを訴外会社の商品に使用する目的で,前件審判及び本件審判を請求したものである。また,第一次訴訟における和解交渉の経緯は,前記1(4)認定のとおりであって,被告の提示した解決金の算定方法である「過去1年間の本件商標を使用した商品の売上額×5%×10年分」とは,被告が被告商標の使用を中止することの代償として,被告が第一次訴訟に勝訴し,被告商標が登録された場合の実施料相当額を求めたものである。和解が,一方当事者の提案に対して他方当事者が対案を提示するなどして互譲により紛争を解決するものであることからすれば,被告による上記和解案の提示は,一方当事者による提案として格別不合理なものとまでいうことはできず,まして被告が虚偽の事実に基づいて法外な和解金を要求した事実は認められない。そして,第一次判決が前記1(5)において認定したとおり,原告は,前件審判及び前件訴訟において,特定のLED電球の包装に本件商標を付したとの事実を主張し,それ以外の使用に関する事実を主張しなかったため,これを争う被告は,原告によるLED電球に関する本件商標の使用事実を否認して争えば足り,それ以上に「LEDランプ」との用語が,乾電池式LEDセンサーライト(本件商品)のようなものを含むものであることを主張する理由も必要もなかったのであって,被告が前件審判及び前件訴訟において,「LEDランプ」の用語についてこの点を明確に主張していないからといって,そのことは,何らかの意味において原告の信頼の根拠となるものではない。また,訴外会社は,平成19年7月10日頃には,LEDを光源として使用する青色防犯灯を販売するようになり,平成20年8月11日頃から,当該青色防犯灯に被告商標を付し継続して使用しており,被告は,前件審判の請求に当たり,「LEDランプ」との用語が光源としてLEDを使用する防犯灯を含む意図を有していたものである。そうすると,原告において,LED電球以外の照明器具については,前件審判の取消しの対象である「LEDランプ」には当たらないと信じ,本件商標を本件商品その他の照明器具について使用し,平成22年ないし平成24年6月までの期間に,総額16億円以上の費用を負担して宣伝広告を行い,その結果,取引界において,本件商標が原告の出所を表示するものとの幅広い信用が形成されていたとの原告の主張を前提としたとしても,被告による本件審判請求が権利の濫用に当たるということはできず,他に被告による本件審判請求が権利濫用に当たることを基礎付けるに足りる事実を認めることはできない。\n

◆判決本文

◆関連事件はこちらです。平成25(行ケ)10256

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平成25(行ケ)10123 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成26年01月30日 知的財産高等裁判所

 不使用取消審判にて「使用」であると認定した審決が維持されました。
 原告は,「シータヒーリング(Theta healing)」の表記は,説明会等の内容を示す一般名詞として使用されたものであり,役務の出所を示す識別表\示として使用されたものではないと主張する。しかし,原告の主張は,以下のとおり採用できない。すなわち,1)被告が平成21年9月に開催した心理療法によるカウンセリング等に係るセミナーのチラシには,上方に大きな文字で「The Theta Healing Seminar」と,その下に「シータヒーリング・セミナー」と目立つように表記され,また,同月に行ったセッションの申\込書には,「シータヒーリング・セッションのご案内」と記載されていること,2)被告が平成23年及び平成24年に開催した心理療法によるカウンセリング等に係る出張説明会及び出張説明会後の個人セッションの実施を告知したチラシには,上方に「シータヒーリング(Theta healing)○R 出張説明会開催決定!」又は「シータヒーリング(Theta healing)○R 勉強会開催のお知らせ」と記載され,また,個人セッション申込のための本件依頼書には,「シータヒーリング(Thetahealing)○R 依頼書」と記載され,登録商標であることを明示するための○R記号を付して用いていること等の事実を総合すれば,チラシや申込書,本件依頼書に記載された「Theta Healing」「シータヒーリング」「シータヒーリング(Theta healing)」(以下,以上を併せて「本件使用商標」という。)は,被告の提供に係る役務の出所を識別するための表示として使用されたことは明らかである。\n

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平成25(行ケ)10090 審決取消請求事件  商標権 行政訴訟 平成26年01月29日 知的財産高等裁判所

不使用取り消し審判にて、使用商標「DEROS JAPAN」、登録商標「デーロス」では、特許庁は不使用と判断しましたが、裁判所は、社会通念上の同一性があるとして、使用として認めました。
 使用商標「DEROS JAPAN」は,全体が普通に用いられる字体で表示されているものであり,「DEROS」と「JAPAN」との大きさが異なる態様で使用されているほか(甲12の1,13の1),両者の間に空白がある態様で使用されており(甲12の1,13の1,24,25,28の1〜3,29,32〜34,35の1,36,37),また,「JAPAN」が我が国に広く了解されている英単語であり,個別の語として容易に理解されることから,「DEROS JAPAN」が,常に一連一体のものとして称呼・観念されるものとはいえない。ところで,前半の「DEROS」は,「デロウズ 帰還予定日(和)」に対応する英単語であるが,我が国において一般に馴染みのある単語ではなく,一方で,「DEROS」をローマ字読みした「デ ロ ス」は,我が国において一般に馴染みのあるギリシャ共和国のデロス島の和名(デロス島の正しい綴りは「DELOS」である。)と音を共通にし,そのように読まれることが多いものと理解される。したがって,「DEROS」は,ローマ字表記に準じるものとして「デロス」との称呼が生じ(観念は不明である。),後半からは「ジ ャ パ ン」の称呼と「日本」との観念が生じる。しかるところ,商標において片仮名とローマ字とを相互に変更する場合は,社会通念上の同一性を失わないものと解されるから(商標法50条1項かっこ書き),本件商標の使用の有無の検討に当たって比較対象すべき点は,「デロス ジャパン」(「DEROS JAPAN」)と「デーロス」(本件商標)との社会通念上の同一性の有無になるところ,上記aに説示したとおり,「ジャパン」を付加することによって取引者・需要者に別異の観念を抱かせるものでなく,また,長音化したもの(デーロス)とそうでないもの(デロス)とは,外観上の差異がわずかである上,いずれもが特定の観念を抱かせないものであるから,その称呼の差異によって別個の観念は生じないものと解される。以上からすると,「DEROS JAPAN」と本件商標(デーロス)とは,社会通念上の同一性を有するものと認めるのが相当である。(イ) 被告の主張に対して被告は,デーロス・ジャパンと被告との間をめぐる取引の実情を加味して社会通念上の同一性を判断すべき趣旨を主張する。そして,上記1(1)〜(3)の認定によれば,原告又はAは,「デーロス」と「デーロス・ジャパン」とに同一性がないと考えたことにより,「デーロス」の商号の使用禁止約定に応じて,Aが代表者を務める株式会社デーロスの商号を「株式会社デーロス・ジャパン」に変更したものと推測される。しかしながら,商標の使用の有無の判断に際しての,当該登録商標と使用商標との社会通念上の同一性の検討においては,両商標の有する客観的要素が重視されるべきであり(例えば,商標法50条1項かっこ書き所定の変更事由について,当事者が同一性を欠くものと認識したとしても,その認識により判断が左右されるものではない。),本件においても,被告が指摘する当事者間の極めて特殊な個別事情やその主観的認識状況のみでは,上記(ア)の認定判断を左右するものとはいえず,被告の上記主張は採用することができない。

◆判決本文

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平成25(行ケ)10164 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成25年12月25日 知的財産高等裁判所 

 商標不使用取消審判にて「使用」と認定した審決が取り消されました。
 本件各広告に表示されている「パールフィルター」や「PEARL FILTER」は,本件各広告では,いずれも中程度の大きさのフォントで,中見出しのような位置に表示され,その下に1,2行ないし数行の宣伝文言が記載されているものである(なお,本件広告A及びDではその1枚目ないし表\面ではなく,その2枚目ないし裏面に表示されている。)。そして,本件広告A,B及びDの「キラキラきらめくパールフィルター」(上下2段ないし1行)の表\示は,「キュッと詰まったメンソール」,「におい・煙り少ない」,「20本入りなのにコンパクト」(上下2段ないし1行)と同様の大きさのフォントと中見出し的な態様で表\示されている(本件広告Cの「PEARL FILTER」や「パールフィルター」も,その前後の記載文言等は異なるが,概ね同様である。)。そして,たばこ業界においては,フィルター付きたばこのブランドとして「○○フィルター」と称する例が存在し,世界的に販売数量の多いたばこブランドである「ウィンストン・フィルター」や「キャメル・フィルター」などの例が存在すること(乙2,3),及び本件各広告における「パールフィルター」や「PEARL FILTER」の表示は,本件商品のメインブランドである「ピアニッシモ スーパースリム」ないし「PIANISSIMO」程ではないにせよ,本件各広告中において前記認定のとおり中程度に目立つ態様で表示されており,同程度に表\示されている「キュッと詰まったメンソール」「20本入りなのにコンパクト」「におい・煙り少ない」(本件広告A,B,D)及び「この細さでこの刺激。直径5mmのセンセーション。」(本件広告C2)等に比べると,単なる商品の内容や形状を説明しただけのものではなく,そのフィルターにパール状の光沢や色つやがあるとの特徴があるフィルター付きたばこである本件商品を,「パールフィルター」や「PEARL FILTER」と称してその宣伝広告活動しているものと認めることは可能である(「キラキラきらめく」は「パールフィルター」を修飾する形容詞として表\示されているものと解される。)。これらの事実からすると,被告は,そのブランド戦略からして,本件商品に「ピアニッシモ・スーパースリム・メンソール・ワン」との商品名を付し,「ピアニッシモ・ファミリー」と称される商品群に属する一銘柄として,「PIANISSIMO」の商標を強調するなどした上で,フィルターにパールのような光沢とつやのあるたばこである本件商品の特徴に由来する「パールフィルター」や「PEARL FILTER」という二次的なブランドも採用したものと認めるのが相当である。以上によれば,被告は,本件各広告において,「ピアニッシモ スーパースリム」「PIANISSIMO SUPER SLIM」ないし「PIANISSIMO」等を本件商品のメインブランドとして広告宣伝し,取引者及び需要者は,これらの商標によって,本件商品を他の商品から識別するものであるけれども,同時に,「パールフィルター」や「PEARL FILTER」との標章も,本件商品の特徴を表す二次的ブランドとして,本件各広告に使用されたものと認められる。ウ 次に,本件各広告における「パールフィルター」や「PEARL FILTER」との商標が,本件商標と社会通念上同一の商標といえるか否かについて判断する。本件広告A,B,C2及びD中の「パールフィルター」や本件広告C1中の「PEARL FILTER」のうち,「フィルター」ないし「FI-LETER」は,本件商標の指定商品であるたばこのフィルターを指す語であって,これをフィルター付きたばこに使用した場合,それ自体識別力を有しない語である。これに対し,「PEARL」の文字は,真珠という意味の英語であり,そのカタカナ表記である「パール」を含め,日本人によく知られている言葉であるから,これをたばこという商品に使用した場合に,自他識別機能\を有する商標となり得るものである。しかし,前記イ認定のとおり,本件各広告においては,「パール」や「PEARL」は,本件商品の二次的ブランドである「パールフィルター」や「PEARL FILTER」との商標の一部として使用されているにとどまるものである。「パールフィルター」や「PEARL FILTER」との商標は,本件商品の二次的ブランドとして使用されているものである以上,取引者及び需要者はこれを一連一体のものとして認識し,把握するものであって,「パール」や「PEARL」のみを分離して認識し,把握するものではない。したがって,本件各広告において使用されている「パールフィルター」ないし「PEARL FILTER」との商標は,本件商標と社会通念上同一の商標であるということはできない。

◆判決本文

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平成25(行ケ)10032 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成25年09月25日 知的財産高等裁判所

 不使用であるとした審決が取り消されました。本件商標は「グラム」の片仮名と「GRAM」の欧文字とを二段表記したものであるのに対して使用商標は「Gram」でした。
 被告は,本件商品にマックハウス商標が付されていることなどから,東麗商事,サン・メンズウェア及びマックハウスの間の取引について,内部的な下請け又は製造委託に基づく行為であって,通常の譲渡には該当しない旨主張する。しかし,本件商品はODM型生産という,委託者のブランド名での販売を前提に,受託先である東麗商事が商品企画から生産,その後の流通まで行い,委託先であるサン・メンズウェア,更にはマックハウスに商品(完成品)を提供するという形態で取引がなされているものと認められるのであり(甲15の2,甲29,30,弁論の全趣旨),また,本件商品には,東麗商事により,本件使用商標(本件下げ札)も付されているのであるから,本件商品にマックハウス商標が付されていることをもって,東麗商事,サン・メンズウェア及びマックハウスの間の取引について,商標法2条3項2号にいう「譲渡」に該当しないということはできず,被告の上記主張を採用することはできない。
・・・
 以上によれば,本件商品がマックハウスの「navy natural」ブランドの製品であること,また,東レ(原告)の繊維である特殊な素材を使用することにより本件商品が上記の特徴を有することが認識され得るものといえる。しかし,他方で,本件商品は,上記認定のとおり,東麗商事によりODM型生産され,サン・メンズウェアに譲渡されたものであり,本件下げ札は,その際に本件商品に付されたものである上,東麗商事がODM型生産をした本件商品に使用した東レの素材が非常に軽いため,ダウンジャケットである本件商品が,軽量感のあるソフトな風合いの機能\性,快適性に優れるものであることを示すものであるとも解することができ,本件商品が東レの素材を使用した,「Gram」ブランドの衣類であるなどというように,被服である本件商品の出所及び品質等を示すものとして用いられているものとも理解し得るものである。このように,本件商品は,マックハウスの商品として,マックハウス商標が付されると共に,東麗商事により東レの特殊軽量素材の生地を使用してODM型生産された,軽量感のあるソフトな風合いの機能\性,快適性に優れた衣類であることも表示するものとして,本件使用商標が付されて販売されたものであり,単に,本件商品に使用された素材を示すために,本件使用商標が本件商品に付されたものとみることは相当ではない。\n

◆判決本文

◆関連事件です。こちらは商標が「グラム」ですがアルファベットの使用も社会通念上同一と認定されています。平成25(行ケ)10031

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平成24(行ケ)10442 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成25年07月17日 知的財産高等裁判所

 2段併記の登録商標について、不使用ではないとした審決が維持されました。
 本件商標は,「SAMURAI」と「サムライ」の文字を上下2段に表記したものであるのに対し,使用商標はいずれも,「SAMURAI」又は「Samurai」の文字を単独で表\記したものである。また,本件商標は標準の活字体が使用され,使用商標は概ね標準の活字体又は筆記体が使用されていること等に照らすならば,使用商標は,本件商標と社会通念上同一と認められる商標に該当するというべきである。 (2) これに対し,原告は,使用商標はいずれも,「SAMURAI」又は「サムライ」の文字を2段併記ではなく1段に表記され,相当にデザイン化された書体に変更され,また,「GENUINE JEANS」の文字が併記されており,本件商標と社会通念上同一とはいえないと主張する。しかし,使用商標は,様々な絵柄や「侍」「刃」「零」「極」などの文字や「GENUINE JEANS」の文字と併記されている例があるが,いずれも「SAMURAI」「Samurai」との欧文字が,概ね標準の書体により,明瞭に表示されており,社会通念上同一といえる範囲に含まれるものというべきであり,この点の原告の主張は採用の限りでない。また,原告は,使用商標は,「SAMURAI」ないし「サムライ」という社名と同一の文字をデザイン化した,多数の異なる標章が用いられており,被告商品の出所を示すものと認識されない態様で用いられていると主張する。しかし,使用商標は,工夫が施された図柄とともに使用されているが,前記のとおり,フラッシャーに「SAMURAI」「Samurai」との欧文字が,概ね標準の書体で表\示されている使用状況に照らすならば,取引者,需要者は,商品の出所を示すための表示と認識することは明らかである。さらに,原告は,登録商標に大幅な変更を加えた標章の使用を当該登録商標の使用として認めることは,商標権者に不当に広い権利を与えることとなるとともに,国民一般の利益を不当に侵害するなどと主張する。しかし,前記のとおり,使用商標は登録商標に大幅な変更を加えたものであるとはいえず,原告の主張はその前提において失当である。\n

◆判決本文

◆関連事件です。平成24(行ケ)10441

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平成25(行ケ)10010 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成25年07月04日 知的財産高等裁判所

 不使用であるとした審決が取り消されました。
(1) 原告が平成23年10月21日に本件商標を使用した証拠として提出している甲6の請求書の「品番」には「VIRUS 84002」とあるところ,甲34の品番・型番一覧表によれば,これが型番「PRVCA84002」のジーンズパンツで,・・・・と記載されており,本件商標と社会通念上同一の商標が付された商品であると認められる。そして,甲6の請求書の宛名は「有限会社ズーティック」であり,単価5000円,数量3で税込み価格が1万5750円,作成日付は平成23年10月21日であるところ,原告の保有する甲7の1の領収書(控)には「(有)ズーティック様」「商品代として」「¥15,750−」「入金日 2011年10月21日」と記載されており,両書類の記載は,品番や色などが書かれているか否かにおいて違いがあるが,宛先,商品代金及び日付で一致している。甲35の履歴全部事項証明書及び甲36のホームページによれば,ズーティックは衣料品の販売等を行う実在の会社と認められるところ,同社社長のAは平成23年10月21日に48サイズのインディゴのジーンズパンツを1万5750円で購入した事実を陳述書において自認している(甲24)。同陳述書で,各ジーンズパンツは平成24年3月20日に実施された展示会で社員が譲り受けたと記載されているところ,同社の社員であるBは同譲受けの事実を認めているし(甲25),実際に原告ブランドが参加したか否か,本件ジーンズパンツが使用されたか否かは必ずしも明らかではないものの,少なくとも同日に合同展示会があったことは客観的な事実である(甲37)。以上の事実によれば,原告が平成23年10月21日にズーティックに対して型番「PRVCA84002」のジーンズパンツを3枚合計1万5750円で売却したことを推認することができる。そして,甲26の写真及び甲33の領収書綴りによれば,領収書の控えは時系列順に並んでいて,上記甲7の1の領収書もそのように編綴されているうちの1枚として,後から偽造,加工した形跡は認められないし,未使用の領収書には原告の記名印が押捺されたものもあるが,領収書の控えだけが残っているものも多数存在し,全体を概観すると,実際に使用されたもの,未使用のものが混在していると認められるのであって,後日体裁を整えたものとはうかがわれない。また,その領収書綴りの1枚の領収書(控)(甲7の2)には,「(株)リバースプロジェクト様」「お品代として」「¥44,856−」「入金日 2011年10月15日」と記載されているところ,同社の代表取締役であるCは原告の東京事務所において原告の在庫(商標は本件とは別のもの)を半額で買い取った事実を認めており(甲38),この点でも領収書綴りが後日作成されたものでないことが裏付けられる。
(2) この点,原告の提出する証拠の中には,逆に原告が宛名になったり,本来領収書本体を原告が所持すべきなのに控えだけが残っているものが散見される(甲41の1ないし41の4)。しかしながら,ただし書部分を見るとモデル代,アルバイト代金等であり,モデルやアルバイトをした人物が領収書を手元に持ち合わせておらず,代金を支払った際に原告の領収書綴りを用い支払者の原告が控えを所持することになったとしても事実としてあながち不自然とまではいえない。また,一般的に控えの方は切り取れるようになっていないから,領収書と控えを厳密に使い分けなかった点をもって不自然ともいえない。甲41の1の領収書を受け取ったDがモデルをしていたことについては裏付けがあり(甲42,43),このことからしても,宛名が逆である点をもって領収書の信用性を覆すには至らない。また,原告の提出する領収書綴り(甲33)は枚数にしてみれば使用期間があまりに長い点において不自然さが看取される。しかしながら,この点,原告は,原告の東京事務所において販売した際に使用していた領収書綴りであると説明しているところ,現に記名印の住所は,原告の本店のある横浜市戸塚区ではなく「」となっており(甲33),東京事務所で受け取ったとする上記Cの陳述内容(甲38)とも合致している。また,原告は,大口の取引については銀行振込を利用しており(甲45),必ずしも領収書を発行する必要がなかった取引があったと認められる上に,甲33の領収書綴り以外の領収書を使用していた事実(甲48の1,48の2。甲48の2の取引については裏付けのメモ〔甲50〕や,取引された商品の売却に関するホームページ〔甲51の1,51の2〕が存在する。)もまた認められるから,この点をもって必ずしも不自然とはいえない。さらに,本件取引では定価である1万2800円を大幅に下回る5000円で3本売却されたことになる。しかしながら,本件取引以外にも,原告の東京事務所で行われた上記Cに対する売却代金は半額であったというし(甲38),原告の主張するように値下げの理由が在庫処分ということであれば,値下げの動機はあり,3本というまとめ買いであったことも合わせ考えると,売却価格の点においても不自然とはいえない。被告は,甲6の請求書控えが,被告による無効審判請求以降に出力されたことをもって,後日新たに作成した可能性を指摘するが,請求書の原本は,請求を受けたズーティックの手元に渡っていて原告が所持していなくても不自然ではないし,後日にデータの内容を書き換えたないし新たに作成したという具体的根拠を欠く。いずれにせよ被告の批判は当たらない。\n

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平成24(行ケ)10411 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成25年05月30日 知的財産高等裁判所

 登録商標の使用かが争われました。裁判所は使用を認めた審決を維持しました。「ただ1回の広告・宣伝の事実だけはかろうじて認定が可能」と言及している点が気になります。
 商標使用は,商標権者が登録商標管理として入念に配慮しなければならず,その関係の内部資料を保管しているべきであって,たやすく立証可能な事実であるのに,被告はネットの掲載などの断片的な証拠を提出するのに甘んじている。しかし,上記1認定の各事実を総合すると,レイラニ社は「2012−02−06」すなわち平成24年2月6日に「ALL STATE」の文字を含む本件標章を取り入れた革製ジャケットについてネット上で広告・宣伝したことはかろうじて認めることができる。同社のこの行為自体は,商標法2条3項8号に規定する「商品に関する広告・・・を内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」に該当するというべきである。なお,アメーバブログの登録者である会員が個人であってもリンク元は当該個人の所属する会社のショップサイトであるから,リンク元のショップで販売している商品の広告・宣伝をしていることに何ら変わりはない。商品の宣伝・広告を目的としたショップスタッフによるブログが利用規約に違反するとしても,それは利用者と管理者の間の問題にすぎないから上記認定を左右しない。
(3) なお,上記1(4)の認定事実によれば,在庫商品の「ALL STATE」の革製ジャケットに本件商標が付されていたのか不明であり,商標法2条3項1号に該当する使用の事実があったか必ずしも明らかではないといわざるを得ない。ただし,上記1(1)の認定事実によれば,レイラニ社の在庫商品として刻印,下げ札等により商品に本件商標を付していたことがうかがわれ,かかる行為自体は,商標法2条3項1号に該当するといってよい。もっとも,その時期は特定されておらず,本件審判請求の登録前3年以内であるか否かは必ずしも明らかではないといわざるを得ない。また,レイラニ社の本件商標の付いた在庫商品の数は平成23年7月10日分しか判明しておらず,その前後の変動は不明であり,在庫商品が実際に販売に供されて譲渡されていたかもまた不明といわざるを得ず,商標法2条3項2号に該当する行為があったとは認められない。
 以上のとおり,本件商標使用の事実立証は極めて雑ぱくなものといわざるを得ないが,当裁判所は,上記(2)におけるただ1回の広告・宣伝の事実だけはかろうじて認定が可能と評価したものである。\n

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平成24(行ケ)10382 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成25年03月21日 知的財産高等裁判所 

 商標「RHYTHM」について、不使用取消請求がなされました。商標権者が使用していたのは、「NEO RHYTHM」です、特許庁は、使用と認めましたが、裁判所は、これを取り消しました。使用形態としては、「NEO」の文字は白抜きで籠字風に表され,「RHYTHM」の文字は塗り潰しのゴシック体風の文字で表\されていました。
 本件商標は,「rhythm」の文字からなり,「リズム」という称呼を生じ,「リズム」,「調子」という観念を生じるのに対し,使用商標は,いずれも,「NEO」の文字を伴って,「NEORHYTHM」又は「NEO RHYTHM」の文字からなり,「ネオリズム」という称呼を生じ,「新しいリズム」,「新しい調子」という観念を生じる。そして,使用商標は,「NEORHYTHM」又は「NEO RHYTHM」の文字からなり,「NEO」の文字は白抜きで籠字風に表され,「RHYTHM」の文字は塗り潰しのゴシック体風の文字で表\されているところ,1)本件商標の書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標とはいえないし,2)本件商標のローマ字の文字の表示を平仮名や片仮名に変更して同一の称呼及び観念を生ずる商標でもなく,また,3)外観において本件商標と同視される図形からなる商標でもなく,これらと同程度のものということもできない。よって,使用商標は,本件商標と社会通念上同一のものと認められる商標ということはできない。なお,前記1(3)認定のとおり,被告自ら,本件商標とは別個に,同様の指定商品(第25類「履物,乗馬靴」)について,「neorhythm」又は「neo rhythm」という別件登録商標の登録出願をした上でその商標登録を得ていることに照らしても,本件商標と使用商標とが社会通念上同一であると認めることはできない。 イ 被告の主張について
(ア) 被告は,使用商標において「RHYTHM」の部分が要部となっているから,本件商標と社会通念上同一であると主張する。しかしながら,前記1(1)認定の使用商標の態様並びに同(2)認定の被告の婦人靴の取引の実情を総合すると,同一の大きさ,同一の書体で表された「NEORHYTHM」又は「NEO RHYTHM」の文字からなる使用商標において,「RHYTHM」の部分が取引者,需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとまではいうことはできない。また,「NEO」の部分から出所識別標識としての称呼,観念が生じないともいうことはできない。よって,使用商標から「RHYTHM」の部分のみを抽出し,この部分だけを本件商標と比較して商標そのものの同一性を判断することは,許されない。(イ) 被告は,籠字風に表示された「NEO」の文字部分は,塗り潰された状態で表\示された「RHYTHM」の文字部分とは,視覚上異なり,その背景に埋没するような表示態様であって,看者をして「RHYTHM」の部分が強く印象づけられると主張する。しかし,使用商標の文字は,いずれも同一の大きさ,同一の書体で表\され,外観上まとまりよく一体的に表示されているのであって,籠字風に表\示されたからといって,「NEO」の部分が捨象されるとはいえない。(ウ) 被告は,「NEO RHYTHM」又は「NEORHYTHM」全体が既成の観念を有する成語として親しまれていないと主張する。しかし,「NEO」は「新,新しい」なる意味を有する英語に通じ,また「RHYTHM」は「リズム,調子」なる意味を有する英語に通じる既成語として一般に親しまれている。したがって,これらを結合した「NEO RHYTHM」又は「NEORHYTHM」については,それ自体が既成の成語として認識されていないとしても,「新しいリズム」,「新しい調子」なる意味合いのものとして理解することは容易であり,そこから「ネオリズム」という称呼が生じる。(エ) 被告は,「NEO」が接頭辞であり,自他商品の識別力がないか極めて弱いと主張する。しかし,接頭語として使用されるからといって,直ちに使用商標と本件商標とが社会通念上同一であるということはできない。

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平成24(行ケ)10310 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成25年03月25日 知的財産高等裁判所

 不使用請求を棄却(使用されていたと認定)した審決が、維持されました。
 商標法50条1項には,商標権者,専用使用権者又は通常使用権者(以下「商標権者等」という。)のいずれもが,同項に規定する登録商標の使用をしていないときは,取消しの審判により,その商標登録は取り消される旨規定されている。ここで,商標権者等が登録商標の使用をしている場合とは,特段の事情のある場合はさておき,商標権者等が,その製造に係る商品の販売等の行為をするに当たり,登録商標を使用する場合のみを指すのではなく,商標権者等によって市場に置かれた商品が流通する過程において,流通業者等が,商標権者等の製造に係る当該商品を販売等するに当たり,当該登録商標を使用する場合を含むものと解するのが相当である。このように解すべき理由は,今日の商品の流通に関する取引の実情に照らすならば,商品を製造した者が,自ら直接消費者に対して販売する態様が一般的であるとはいえず,むしろ,中間流通業者が介在した上で,消費者に販売することが常態であるといえるところ,このような中間流通業者が,当該商品を流通させる過程で,当該登録商標を使用している場合に,これを商標権者等の使用に該当しないと解して,商標法50条の不使用の対象とすることは,同条の趣旨に反することになるからである。
 本件においてこれをみると,1)アイ・ティ・エム・ユーは,グンゼが製造し,本件商標が付されたパンティストッキングを仕入れ,楽天株式会社の運営に係るウエブサイト(楽天市場,本件サイト)において,上記パンティストッキングを表示して,販売を継続しており,平成21年5月,同年8月,平成22年3月,同年6月,同年7月,同年10月,平成23年9月頃,本件サイトを利用して,一般消費者に上記パンティストッキングを販売していることが確認できること,2)本件サイトには,本件使用商標の表示されたグンゼの製造に係るパンティストッキングの包装の写真が掲載されており,その掲載態様に照らすならば,本件使用商標は,その商品の出所がグンゼであることを示しているといえること,3)グンゼの製造に係るパンティストッキングは,流通業者を介して,消費者に販売することを前提として,市場に置かれた商品であることが明確に理解でき,グンゼも,そのことを念頭に置いた上で,パンティストッキングを販売し,アイ・ティ・エム・ユーはこれを仕入れていると解されること等の事実が認められる(甲18の1ないし18の3,乙19)。
以上のとおり,本件商標の通常使用権者であるグンゼは,流通業者を介して,本件審判請求の予告登録前3年以内に,指定商品である「靴下」に該当するパンティストッキングに,本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたと認めることができる。\n

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平成24(行ケ)10250 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成25年01月10日 知的財産高等裁判所

 不使用であるとした審決が取り消されました。
 前記のとおり,イタリア法人である原告は,平成21年5月15日,日本における独占的販売店であるドウシシャに対し,本件使用商標を付した時計を輸出し,ドウシシャがこれを取引書類に付して展示していたものである。
・・・
商標権は,国ごとに出願及び登録を経て権利として認められるものであり,属地主義の原則に支配され,その効力は当該国の領域内においてのみ認められるのが原則である。もっとも,商標権者等が商品に付した商標は,その商品が転々流通した後においても,当該商標に手が加えられない限り,社会通念上は,当初,商品に商標を付した者による商標の使用であると解される。そして,外国法人が商標を付した商品が,日本において独占的販売店等を通じて輸入され,国内において取引される場合の取引書類に掲載された商品写真によって,当該外国法人が独占的販売店等を通じて日本における商標の使用をしているものと解しても,商標法50条の趣旨に反することはないというべきである。
ウ よって,本件においては,商標権者である原告が,原告の時計に本件使用商標を付し,日本国内において,独占的販売店であるドウシシャを通じて上記時計に関する取引書類に本件使用商標を付した商品写真を掲載してこれを展示したものであるから,本件商標と社会通念上同一の商標を使用(商標法2条3項8号)していたということができる。

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平成24(行ケ)10277 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成24年12月05日 知的財産高等裁判所

 指定商品の使用に該当するのかが争われました。裁判所は指定商品の使用ではないとした審決を取り消しました。
 本件商品の商品名は,「ロゴチャーム(LOGO Charm)」であり,その構成は,フック,リング,チェーン及びチェーンの先端に付いたチャームで構\成されており,リングにフック及びチェーンがつながれているが,フック及びチェーンは,それぞれリングから容易に取り外すことが可能なものである(甲9〜15,18〜20)。イ 本件商品は,原告のホームページにおいては,「キラキラ☆ラインストーンが輝くチャーム」,「ハート型の赤いハートと鍵がポイントのアクセサリー」などと紹介されている(甲43)。ウ 本件商品の商品名は,「ロゴチャーム」であるところ,「ロゴ」とは,商標等のデザインされた文字又は図形を意味している。また,「チャーム」とは,「お守り」又は「魅力」を意味し,時計やブレスレット,ネックレス等の装飾品の鎖部分などに付ける小さな飾りをいい,近年では,多種多様なフックの普及に伴い,携帯電話やバッグのほか,直接洋服に付ける場合もある(甲30)。なお,チャーム及び鎖用宝飾品(Charms)は,いずれも,商標法施行令別表第14類に属する(甲31,32)。エ 山陽商事株式会社の取引先は,本件商品が,バッグ,携帯電話,キーホルダー等の飾り物としての使用を含め,客の好みに応じていろいろな用途に使用されるものと認識している(甲35,37)。オ 本件商品と同種の商品は,フックの部分をバッグの金具等に飾りとして付けることができるほか(バッグチャーム),ズボン等のベルトループに通し又はベルトの穴に付けたり(ベルトチャーム),キーホルダーに付けたり(キーチャーム),ブラウスに付けたりして使用することができ,また,それ自体をブレスレットやネックレスとして使用することもでき,ファッション雑誌等において上記のような使用状況が掲載されている。そして,このようなものも「チャーム」とも呼ばれている(甲91〜99,105,106,116,123,124,126,127。なお,甲62ないし90は,平成24年8月又は9月に印刷したウェブページであるが,本件審判請求の登録の日である平成23年10月11日の前3年間においても,同様であったものと推認することができる。)。カ 本件商標を付した山陽商事株式会社の平成22年の商品カタログには,「SAVOY」ブランドのバッグが約860点掲載されているが,バッグ自体にチャームを取り付けることができるものは,そのうち約94点にすぎない(甲135,136)。 本件商品の「身飾品」該当性前記認定の本件商品の名称や構成,販売時の広告態様,本件商品及びこれと同種の商品についての使用状況やこれから推認される取引者及び需要者の認識等に照らせば,本件商品は,時計やブレスレット,ネックレス等の装飾品の鎖部分などに付ける飾りであるが,バッグに取り付けて使用するのみならず,これを洋服に付けたり,それ自体をブレスレットやネックレスとして,使用することもできるものであり,「アクセサリー」として紹介されているものということができる。このように,本件商品は,洋服に付けたり,それ自体をブレスレットやネックレスとしても使用することができるものであるから,前記認定の,おしゃれを目的として使用される装飾品である「身飾品」にも該当するということができる。よって,本件商品は,「バッグの装飾品」であって,「チャーム(鎖用宝飾品)」ということはできず,対象指定商品に当たらないとした本件審決の認定判断には,誤りがある。
3 被告の主張について
被告は,本件商品は,キーホルダーとして使用され得るが,併せて,「身飾品」としておしゃれ小物の用途に使用される可能性があるとはいえないと主張する。しかしながら,1つの商品が複数の機能\・用途を有することもあり得るのであるから,ある商品が常にいずれか1つの商品に属すべきものであって,他の用途に使用されることがあり得ないとするのは相当でない。よって,キーホルダーとして使用される商品が,異なる用途に使用される可能性がないということはできない。 被告は,取引者である原告の本件商品の名称についての認識は揺れ動いており,本訴において,本件商品の用途を追加する主張を行ったとして問題視する。しかし,本件においては,通常使用権者が本件審判請求の登録前3年間に本件商標を包装に付して販売した本件商品が,客観的にみて対象指定商品に係る「身飾品」に該当するか否かが問題になるのであり,原告の訴訟における主張や認識のみが問題になるものではない。 被告は,「チャーム」とは,ネックレスとして下げる飾りの部分をいい,「飾り小物」を意味する語で,社会通念上使用される用法であると主張する。しかしながら,「チャーム」は,鎖の先に付いたような飾り小物として使用されるのみならず,ネックレスやブレスレットとしての用途も有するものであり,そのような用途が広くファッション雑誌等に掲載されていることは,前記のとおりである。 被告は,原告が商品を購入した人の「工夫次第で広がる使用法」をも自己の商品の用途に取り込もうとするものであると主張する。しかしながら,現にファッション雑誌等に様々な使用方法が紹介されていることに照らすと,おしゃれに敏感な需要者が,それと同様の使用を試みるであろうことが推認され,そのような用途のものとして商品を認定することに,何ら問題はない。

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平成24(行ケ)10088 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成24年11月19日 知的財産高等裁判所

 「愛犬手づくりごはん」教室の開催は,「愛玩動物の美容及び看護の教授」,及び「愛玩動物の美容及び看護に関するセミナーの企画・運営又は開催」に含まれるとして、審決が取り消されました。
 (1) 「美容」とは,「適度の睡眠・食事・便通や洗顔・入浴・運動により常に健康な素肌を保つことや,女性が髪型を整えたり,肌の若さを保つために手入れをしたりすること」(新明解国語辞典第5版,甲12),「美しい容貌。容貌・容姿・髪型を美しくすること」(広辞苑第4版,乙14),「顔や体つきを美しくすること」(大辞林,乙15),「容姿を美しく整えること。美しい顔かたち」(旺文社国語辞典第10版,乙16)をいう。また,美容専門学校であるハリウッドビューティ専門学校が,美容技術(ヘア,メイクアップ,ネイルケア,エステティック等)とともに美容健康食を含む美容理論を美容科の必修科目としていること(甲36)や,インターネット上には食事と美容を結びつけた多数のウェブサイトが存在すること(甲14)に照らすと,美容を獲得し維持する手段として食事が挙げられることは広く社会一般に受け入れられていると認められる。上記辞書に定義される「美容」の手段にも制限はなく,食事が挙げられることもある。そして,人間と犬などの愛玩動物との間で「美容」の意義を異なるものと考え,愛玩動物の「美容」をグルーミングやトリミングといった被毛の手入れに限定し,食事を介した美容の概念を排除しなければならない理由はない。また,特許庁商標課編「商品及び役務の区分解説〔国際分類第10版対応〕」(乙33)には,第44類の「人又は動物に関する衛生及び美容」のうち人間に対する「美容」の解説として,「パーマネントウェーブ,結髪,化粧等の方法により,容姿を美しくするサービスです。」旨記載され,「動物の美容」の解説として「このサービスには,トリミングやグルーミングといわれる動物に対して行われる美容に関するサービスが含まれます。」と記載されているが,これらの記載から愛玩動物の「美容」をグルーミングやトリミングといった被毛の手入れに限定しなければならないということもできない。したがって,本件商標の指定役務である「愛玩動物の美容の教授」,「愛玩動物の美容に関するセミナーの企画・運営又は開催」から,愛玩動物の被毛の手入れのみならず,食事(食餌)を介して愛玩動物の美容の獲得・維持する方法の教授,セミナーの開催等が排除されるものではなく,これらも含まれるというべきである。かかる見地から見るに,前記1の認定事実によれば,原告が開催している「愛犬手づくりごはん」教室は,犬の飼い主に対し,飼い犬のための健康で役立つ食餌の作り方を教授するものであるところ,「手作りご飯にしてから毛艶が良くなった」との声があることを教室の紹介の一環として挙げている。毛艶がよくなることは犬の容貌が良くなることであるから,この点において食餌を通した飼い犬の美容の獲得を教室の目的及び効果としているということができる。また,「愛犬手づくりごはん」教室では肥満対策をテーマとしたものが開催されているところ,肥満は,愛玩動物の健康を害するのみならず,美容の点からも好ましくないと一般に考えられていることからすれば,肥満対策をテーマとした犬の食餌の作り方の教授も,食餌を介した飼い犬の美容の獲得・維持をその内容の一つとしているということができる。(2) そうすると,原告が開催する「愛犬手づくりごはん」教室は,「愛玩動物の美容の教授」,「愛玩動物の美容に関するセミナーの企画・運営又は開催」に該当するというべきである。

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平成24(行ケ)10102 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成24年09月12日 知的財産高等裁判所

 経緯は複雑です。元々は、本件商標権の指定商品は「電球類及び照明器具」でしたが、「LEDランプ」について不使用取消が請求されて、その部分についての登録が取り消されました。この事件は、残りの商品についての不使用取消事件です。商標権者は、使用証明を出しましたが、裁判所は、本件商標を使用していたのは、取り消された「LEDランプ」であるとして、指定商品について使用があるとした審決を取り消しました。
 裁判所は、「「LEDランプ」との用語は,辞書にも掲載されておらず,「電球類」と「照明器具」のいずれに含まれるのか,双方に含まれるのか,被告にも特許庁にも誤解を招いたことは否めないものの,それが多義的であるからといって直ちに最狭義ないし特定の意義(例えば,「LED電球類」)に解釈されるべき理由にはならず,本件商品が「LEDランプ」に含まれることに変わりはない。」と述べました。
 ・・・「LEDランプ」との用語は,本件審決が説示するようにLED電球類を指称するものに限定して使用されているものとは認め難く,むしろ,取引者により,現時点において,光源としてLEDを使用した多様な商品又は部材を指称するものとして広く使用されており,それ以上に対象に応じて厳密に使い分けられているものではないばかりか,少なくとも,前記の複数の使用例にみられるように,防犯等を目的として室内又は室外に設置するために作られた,人の動きを探知して自動的に点灯する乾電池を電源とするセンサーライトであって,LEDを光源とするものも指称すると認識されているものと認められる。そして,発光ダイオード(LED)を利用する歴史が浅いことを併せ考えると,このことは,本件審判の請求の登録(平成22年6月30日)前3年間においても同じであったものと推認される。なお,被告も,「LEDランプ」という用語が現時点において多義的であることを自認しているところ,「LEDランプ」との用語の本件審判の請求の登録(平成22年6月30日)前3年間における意義は,上記のとおりと認められるので,これに反する被告のその余の主張は,採用することができない。
 (2) 使用の有無について登録商標の指定商品又は指定役務は,第三者との関係で当該登録商標の権利の範囲を確定するものであるから,その用語については取引者による通常の使用法に基づいて客観的に解釈されるべきものである。そして,前記1のとおり,商標権者である被告及び通常使用権者であるアイリスプラザは,平成21年8月4日頃から本件審判の請求の登録の日までの間,本件商標と同一又は社会通念上同一のものというべき「エコルクス」又は「ECOLUX」との標章を,防犯等を目的として室内又は室外に設置するために作られた,人の動きを探知して自動的に点灯する乾電池を電源とするセンサーライトであって,LEDを光源とするものである本件商品の包装に付して,日本国内で第三者に対して譲渡したものである。しかるところ,前記(1)のとおり,「LEDランプ」との用語は,取引者により,本件審判の請求の登録(平成22年6月30日)前3年間において,光源としてLEDを使用した多様な商品又は部材を指称するものとして広く使用されており,それ以上に対象に応じて厳密に使い分けられているものではないばかりか,少なくとも,防犯等を目的として室内又は室外に設置するために作られた,人の動きを探知して自動的に点灯する乾電池を電源とするセンサーライトであって,LEDを光源とするものも指称すると認識されていたものと認められる。したがって,本件商品は,上記のとおり,第2次審決の確定により前件審判の請求の登録の日(平成21年4月30日)に本件商標の指定商品から消滅したものとみなされる「LEDランプ」に該当するから,同日から本件審判の請求の登録の日(平成22年6月30日)までの間において,本件商標の指定商品に該当しない。そして,被告は,上記期間内における本件商品に対する本件商標の使用のほかに,本件商標又はこれと社会通念上同一の標章を本件商標の指定商品について使用したとの事実を何ら主張立証していない。以上によれば,被告は,本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において,商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品のいずれかについて本件商標の使用をしていることを証明していないというほかない。

◆判決本文

◆こちらは関連事件です。平成24(行ケ)10103

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平成24(行ケ)10080 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成24年07月25日 知的財産高等裁判所

 登録商標を使用してないと判断とした審決が取り消されました。
 上記商品カタログ(甲3)は,海外旅行の出発前にあらかじめおみやげを注文することの予約をしておくと,指定した日時,場所に当該おみやげが配送されるという販売システムにおいて使用される商品カタログであり,平成21年4月頃から平成22年4月頃までの間に,需要者に配布されるなどしたものである(甲3,弁論の全趣旨)。したがって,本件使用商標は,本件審判請求の登録前3年以内に,日本国内において,原告の商品(メープルシロップ)に関する広告に付されていたものということができる。
 イ 以上によれば,原告は,商品カタログ(甲3)において,指定商品であるメープルシロップに本件使用商標を表示して頒布したものであり,その行為は,商標法2条3項8号の「商品・・・に関する広告・・・に標章を付して・・・頒布・・・する行為」に当たり,商標の使用に該当するものといわなければならない。
 ウ なお,原告は,甲4をもって,本件商標を使用した旨主張するが,カタログの原本が提出されたわけでもなく,その一部分によって,これが展示されたり頒布されたりしたことを認めるに足りない。また,甲5の1ないし5の写真は,撮影年月日及び撮影場所すら明らかではなく,本件商標の使用を証する証拠足り得ない。

◆判決本文

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平成24(行ケ)10011等 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成24年06月06日 知的財産高等裁判所

 不使用であるとした審決が取り消されました。
 ここで,ネオンブラケットが用いられるパイロットランプは,これが取り付けられた機器の状態(例えばスイッチのオン,オフ)を示す表示灯としての機能\を果たすものであるが,甲第25,第44号証によれば,ネオンランプ(ネオンブラケット)をその定電圧特性を活かして回路保護のために用いることがあることが認められるから,上記カタログにおける使用商標1,2の使用をもって,「電子応用機械器具及び部品」についての使用と評価することが可能である。この点,被告は,ネオンランプの主たる用途は照明にあるとか,原告の「ネオンランプ」が電球の類として用いられることは明らかであると主張するが,種々の発光色のネオンランプを用いて照明装置を構\成することがあるとしても,原告の「ネオンブラケット」を照明装置ないしその部品にすぎないとしてよいと断定することはできないし,カタログ(甲8の3)に電球交換型ネオンブラケットのための「ネオン交換電球」が掲載されているとしても(21頁),ネオンランプを交換できるようにするために電球型のネオンランプが採用されているにすぎず,その名称ゆえに一般の照明用の「電球」と単純に同一視してよいかは疑問である(上記カタログには,ネオンランプを交換できないタイプのネオンブラケットも掲載されている。)。そうすると,被告の上記主張を採用することはできない。2 甲第10ないし第19号証によれば,原告は,平成20年7月ないし平成23年1月ころ,顧客に対し商品「センサー用LED基板Assy」,「拡散照明装置」,「透過照明装置」,「2面バックライト照明」を納入するに当たり,取引書類である納品書や納入仕様書に使用商標1を使用したことが認められる。上記「センサー用LED基板Assy」は基板上に複数のLED(発光ダイオード)を並べて実装したもの(甲10),「拡散照明装置」,「透過照明装置」は基板上にLEDのほかに,ツェナーダイオード,トランジスタ,コンデンサー等を実装して装置を構成したもの(甲11,12,29,30,51),「2面バックライト照明」も基板上にLEDのほかに,定電圧ダイオード等を実装し,偏光板と組み合わせるなどして装置を構\成するもの(甲13,14)であるが,これらは顧客が画像解析装置を製造するために,注文を受けた原告においてその構成部品(装置)を設計,製造したものである(弁論の全趣旨)。ここで,上記「センサー用LED基板Assy」等が画像解析を行うために,対象となる物に光を照射する機能\を果たすものであるとしても,日常生活において光を照らして空間を明るくする目的とは程遠いことは明らかである。そして,上記「センサー用LED基板Assy」等は,電子部品であるLEDやダイオード等を使用して構成されており,その機能\に照らせば,電子の作用を応用し,その電子の作用が当該機械器具にとっての構成要素となっているということができる。そうすると,原告は,「電子応用機械器具及びその部品」につき,取引書類である納品書や納入仕様書に使用商標1を使用したということができる。\n

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平成23(行ケ)10348 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成24年05月31日 知的財産高等裁判所

 指定商品である「印刷物」における使用ではないとして、商標取消審決が取り消されました。
 上記(1)イ(ア) 認定の事実によれば,甲17の印刷物には「THE BRIDGE」,「The Bridge(R) 」,「The Bridge」との記載があり,「The Bridge」については原告の商標であることが明確に注記されているから,甲17における「TheBridge」は,原告の出所を識別するものとして使用されていることが認められる。「The Bridge」と本件商標とは,文字の外観(大文字と小文字において若干の相違がある。),称呼及び観念において共通し,両者は,社会通念上同一の商標である。また,上記(1)イ(イ) 認定の事実によれば,甲17の印刷物は,サイエントロジー哲学を学習する者,又は,その学習を始めようとする者に対し,「完全なる自由」という意識の特性に至るチャートを示して,人間の回復と精神的な人の能力とパワーの究極的な拡張への道筋を説明し,その過程で受けることのできるサービスやトレーニングを紹介し,もしくは,自己の学習の進行状況を確認させることを目的として作成されたものと解される。さらに,甲17は,サイエントロジー東京の生徒向けの資料として輸入し,保有され,その部数も限られていることに照らすならば,同印刷物は,サイエントロジー哲学を学習する者,又は,その学習を始めようとする者に対して,供与されるものであって,不特定多数の者に対する販売することを目的としたものではないと解される。そうすると,甲17の印刷物は,サイエントロジー哲学の教授という役務の提供を受ける者の利用に供する物であるというべきであるから,これに本件商標と社会通念上同一の商標を付する行為は,本件商標の指定役務である「哲学の教授その他の技芸・スポーツ又は知識の教授」中,「哲学の教授」について本件商標を使用したものと評価すべきである(商標法2条3項3号)。したがって,甲17の印刷物は,商標法上の商品に該当し,これに本件商標が表\示されているとしても,請求に係る指定役務についての本件商標の使用とはいえないとした審決の認定,判断は,誤りである。

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平成23(行ケ)10243 審決取消請求事件(商標) 商標権 行政訴訟 平成24年02月21日 知的財産高等裁判所 

 不使用であるとして商標登録を取り消した審決について、裁判所は使用されていたと認定しました。
 被告は,本件での通常使用権許諾証書は,いずれもねつ造されたもので,信用できない旨主張する。確かに,本訴で提出された通常使用権許諾証書(甲34,36,38)は,いずれも定型的な文書で,体裁,形式もほぼ同じであって,許諾を受ける者の署名押印もないが,他方で,これらの使用許諾は,いずれも無償で行われており,責任を伴うものでもないため,使用許諾を受ける者にとって何ら不利益にならないものであるから,使用許諾を受ける者が,必ずしも慎重な手続を採る必要はないといえる。
・・・
イ 被告は,本訴で提出された写真(甲39ないし42添付のもの等)は,いずれも基準時(取消審判請求の登録時)以降に作成されたものであり,証拠価値がない旨主張する。被告の主張どおり,これらの写真(甲39〜42添付のもの)自体は,基準時以降に撮影されたものであるが,本件では,B及びAの供述等により,フルーツキングミズノ(梅田店)において,上記基準時以前も,上記写真に写されたものと同じ商品タグが用いられていたと認められる。また,そもそもこれらの写真は,フルーツキングミズノ(梅田店)において商品タグを使用していた態様を立証するために,事後的に撮影されたものであって,上記基準時以前に撮影されたものではないから,その具体的状況において,例えば,たまたま「さくらももいちご」商品しか撮影されていないとか,「ももいちご」の箱が空箱であるといった状況は重要ではなく,この点に関する被告の主張は意味がない。また,被告は,フルーツキングミズノ(梅田店)において,フルーツキングミズノの「M」をかたどったマークではなく,「徳島」の「徳」をかたどった,いわゆる「丸徳」のマークが用いられている点も不自然であると主張するが,どのような方法で販売するか,どのような商品タグ等を用いるかは,各販売者の判断であって,フルーツキングミズノ(梅田店)が,自らの店舗における商品タグのデザインを統一せず「丸徳」のマークを用いたとしても,必ずしも不合理とはいえない。

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平成21(行ヒ)217 審決取消請求事件 平成23年12月20日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄自判 知的財産高等裁判所

 平成20年(行ケ)第10414号平成21年3月24日知財高裁にて、不使用であるとした審決について、これを取り消す旨の判決がなされましたが、最高裁はこれを破棄しました。
 政令別表第35類は,その名称を「広告,事業の管理又は運営及び事務処理」とするものであるところ,上記区分に属するものとされた省令別表\第35類に定められた役務の内容や性質に加え,本件商標登録の出願時に用いられていた国際分類(第7版)を構成する類別表\注釈が,第35類に属する役務について,「商業に従事する企業の運営若しくは管理に関する援助又は商業若しくは工業に従事する企業の事業若しくは商業機能の管理に関する援助を主たる目的とするもの」を含むとしていること,「商品の販売に関する情報の提供」は,省令別表\第35類中の同区分に属する役務を1から11までに分類して定めているうちの3において,「経営の診断及び指導」,「市場調査」及び「ホテルの事業の管理」と並べて定められ,類似商品・役務審査基準においても,これらと同一の類似群に属するとされていることからすれば,「商品の販売に関する情報の提供」は,「経営の診断及び指導」,「市場調査」及び「ホテルの事業の管理」と同様に,商業等に従事する企業の管理,運営等を援助する性質を有する役務であるといえる。このことに,「商品の販売に関する情報の提供」という文言を併せて考慮すれば,省令別表第35類3に定める「商品の販売に関する情報の提供」とは,商業等に従事する企業に対して,その管理,運営等を援助するための情報を提供する役務であると解するのが相当である。そうすると,商業等に従事する企業に対し,商品の販売実績に関する情報,商品販売に係る統計分析に関する情報などを提供することがこれに該当すると解されるのであって,商品の最終需要者である消費者に対し商品を紹介することなどは,「商品の販売に関する情報の提供」には当たらないというべきである。
(3) なお,本件商標登録の出願時に用いられていた前記国際分類を構成する類別表\注釈では,第35類に属する役務について,平成9年1月1日に発効した改訂によって,「他人の便宜のために各種商品を揃え(運搬を除く。),顧客がこれらの商品を見,かつ,購入するための便宜を図ること」が同類に属する役務に含まれる旨の記載が追加されており,その後,平成18年法律第55号により,商標の使用対象となる役務として「小売及び卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」が追加されて(商標法2条2項),これに伴い,商標法施行令別表第35類に小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供の役務が追加され,商標法施行規則別表\第35類にも,接客,カタログを通じた商品選択の便宜を図ることなど商品の最終需要者である消費者に対して便益を提供する役務が商標の使用対象となる役務として認められるようになったなどの経緯がある。しかしながら,本件商標登録の出願時には,上記の法令の改正はいまだ行われていなかったのであって,上記の経緯を考慮しても,本件商標登録の出願時に,消費者に対して便益を提供する役務が,上記の法令の改正等がされる以前から定められている省令別表第35類3の「商品の販売に関する情報の提供」に含まれていたものと解する余地はないというべきである。
(4) そこで,本件各行為について検討すると,前記事実関係によれば,本件各行為は,被上告人のウェブサイトにおいて,被上告人が開発したゲームソフトを紹介するのに併せて,他社の販売する本件各商品を消費者に対して紹介するものにすぎず,商業等に従事する企業に対して,その管理,運営等を援助するための情報を提供するものとはいえない。したがって,本件各行為により,被上告人が本件指定役務についての本件商標の使用をしていたということはできない。\n

◆判決本文

◆原審(平成20年(行ケ)第10414号)は下記です。

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平成23(行ケ)10096 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成23年11月30日 知的財産高等裁判所

 不使用なので登録を取消とした審決が、「使用していた」と判断されて、審決取消になりました。
 社会通念上同一の商標と認められる「GENESIS」の標章を,原告の製造,販売に係る「ファクシミリ」の広告,価格表等について使用をしたものと解すべきであり,審決が,「ファクシミリ」に搭載された機能\の一つである画像処理技術の名称として使用するにとどまるとした点には,誤りがあると判断する。・・・・確かに,前記商品カタログ等の説明文には,「GENESIS」について,原告の独自に開発した画像処理技術を指す旨の記載がある。しかし,原告の製造,販売に係るファクシミリに用いられている「原告の独自に開発した画像処理技術」が,どのような技術を指すかについての詳細の説明は格別されていないこと,前記商品カタログ等は,画像処理技術の販売等に係る配布物等ではなく,ファクシミリの販売等に係る配布物等であることに照らすならば,そのような説明は,原告の製造,販売に係る「ファクシミリ」が,いかに性能が高く,品質等が優位性を有しているかを強調するために用いられた,ごく一般的な広告手法であるといえる。したがって,そのような説明がされているからといって,取引者,需要者が,「GENESIS」の標章について,原告の開発した画像処理技術について使用されていると理解,認識すると解することは困難であり,むしろ,原告の製造,販売する「ファクシミリ」の広告などに,同商品の出所を示す趣旨で使用されているものと理解,認識すると解するのが自然であり,合理的である。\n

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平成23(行ケ)10128 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成23年10月13日 知的財産高等裁判所

 「ドクターズサロン」が第41類「電子出版物の提供,図書及び記録の供覧」について不使用であるので商標登録を取り消すとした審決が、維持されました。
 (1) 原告は,ホームページやブログの開設は,本件役務中の「電子出版物の提供」に該当すると主張する。(2) しかしながら,ホームページやブログが「電子出版物」の範疇に含まれるとしても,商標法上の役務とは,他人のためにする労務又は便益であって,独立して商取引の目的たり得るものをいうから,ホームページやブログを開設することが,その開設者にとって直ちに商標法上の役務である「電子出版物の提供」に該当するということはできないし,原告が開設したとするブログ(甲1の1〜甲5)がそのような商標法上の役務の提供に該当すると認めるに足りる証拠もない。(3) なお,原告が開設したとするブログについて,仮に,商標法上の役務である「電子出版物の提供」に該当すると認める余地があるとしても,原告が同ブログに本件商標を使用している証拠として提出した各投稿記事(前掲各証拠)のうち,甲1の1の記事にある「(ドクターズ・サロン A)」との記載は,「A」という人物が「ドクターズ・サロン」に所属することを示しているに止まり,この記載から,当該ブログの開設のために本件商標が使用されているものと認めることはできない。また,甲5の記事には,「ドクターズ・サロン情報のネット化」との記載や「ドクターズ・サロンを主宰するX です。」との記載があるが,前者は,一体として,当該記事の表題を構\成しているものであり,後者は,原告が「ドクターズ・サロン」の主宰者であることを示しているに止まるものであるから,これらの記載から,当該ブログの開設のために本件商標が使用されているものと認めることもできない。しかも,この記事は,投稿日時欄の表示から平成23年2月21日に投稿されたものと認められるから,本件審判請求の登録前3年以内である平成19年6月9日から平成22年6月8日までの間に,原告がブログの開設について本件商標を使用していたことを裏付けるものとはいえない。さらに,その余の投稿記事には,本件商標の記載は見当たらず,結局,原告が本件審判請求の登録前3年以内にブログの開設について本件商標を使用していたと認めるに足りる証拠はない。\n

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平成22(行ケ)10359 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成23年03月17日 知的財産高等裁判所

 登録商標の使用でないとした審決が取り消されました。
 本件使用商標1についてみると,上部から順に,二重円間に「(社)日本照明器具工業会」と,二重円の一番内側に「適合」と,二重円間に「JIL5501」との記載をするものである。そして,これらのうちの上段の「(社)日本照明器具工業会」は,照明器具の製造・販売を行う我が国の主要な事業者及び団体を会員として構成する社団法人であって,非常用照明器具自主評定事業や埋込み形照明器具の自主認証等を行っている原告の名称を示すものと,また,中段の「適合」とは照明器具の何らかの規格等に適合したことを示すものとみることができるところ,下段の「JIL5501」は,原告の規格であるJIL5501 に係る記載であるが,一般的には必ずしもその意味が明らかなものとみることができない。また,これらの上,中,下段の各記載は明瞭に分けられており,かつ,それぞれが関連性を有するものと解することもできないから,それぞれが独立したものとしてもみることができる。その上で,下段の「JIL5501」について改めてみると,何らかの記号であると推測されるとしても,上記のとおりの原告の規格であるJIL5501 に係る記載であると一見して認識されるものではなく,必ずしも特定の観念を生ずるものではないところ,これは,欧文字の「JIL」と算用数字である「5501」とからなるものであるから,これを一体のものとしてみるほかに,「JIL」と「5501」とを区切ってみることが可能であって,「JIL」との独立した表\示も抽出して認識されるものということができる。・・・ そして,以上のように本件使用商標の構成中から独立した表\示として抽出される「JIL」の欧文字についてみると,それは,本件商標の指定商品である「電気機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」との関係で何らかの性状等を示すものと認めることもできないから,同部分は,本件商標との関係において,自他商品識別標識としての機能を果たし得るものということができ,当該部分のみが独立して自他商品識別標識としての機能\を果たし得るとはいい難いとした本件審決の判断は首肯することができない。

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平成22(行ケ)10013 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成22年12月15日 知的財産高等裁判所

 使用に該当しないとして、審決が取消されました。
 商標法2条3項1号所定の「商品の包装に標章を付する行為」とは,同号に並列して掲げられている「商品に標章を付する行為」と同視できる態様のもの,すなわち,指定商品を現実に包装したものに標章を付し又は標章を付した包装用紙等で指定商品を現実に包装するなどの行為をいい,指定商品を包装していない単なる包装紙等に標章を付する行為又は単に標章の電子データを作成若しくは保持する行為は,商標法2条3項1号所定の「商品の包装に標章を付する行為」に当たらないものと解するのが相当である。(2) これを本件についてみると,前記認定のとおり,被告は,本件請求登録日以前から,本件容器に本件商標を付して販売するための準備を進めていたところ,被告が平成21年4月10日に外部会社から受領したものは,本件容器のパッケージデザインの電子データであるにすぎない。したがって,被告が上記電子データを受領し,これを保持することになったからといって,これをもって商標法2条3項1号所定の「商品の包装に標章を付する行為」ということはできない。むしろ,前記認定のとおり,本件商品は,同年6月11日に中国において生産が開始されたものであるから,それよりも前に我が国において本件容器で本件商品を包装することは,不可能である。そして,本件商品が本件請求登録日よりも前に我が国において,被告により本件容器で包装されたと認めるに足りる証拠は存在しない。したがって,被告は,本件商標について,本件請求登録日よりも前の3年以内に我が国において商標法2条3項1号所定の「商品の包装に標章を付する行為」がされた事実を証明していないというほかない。\n

◆判決本文

◆関連事件はこちら。平成22年(行ケ)第10012号

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平成22(行ケ)10078 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成22年09月30日 知的財産高等裁判所

 不使用であるとした審決が取り消されました。争点の1つは「国際事務局への届け出が遅れた場合に真の住所とはどこか」です。
 本件取消審判請求の副本の送達は,原告が,日本国内に営業所を持たない法人であり,上記登録手続から審決までの間,日本において,いわゆる商標管理人を置いていなかったことを理由として,審判長により,航空扱いとした書留郵便に付して,国際登録に記載された原告の住所地に宛てて発送されているので,法の要求する要件を,一応備えているといえる。しかし,前記のとおり,「送達」は,送達を受けるべき者が,現実に書類の内容を了知したか否かにかかわらず,手続を進行させることを可能とさせるものであり,当事者の実体上及び手続上の権利・利益に重大な影響を及ぼすおそれがある手続であることに照らすならば,送達が適法であるか否かについては,送達を受けるべき者にとって,防御の機会が十\分に確保されていたか否かを基準として判断すべきである。そのような観点に照らすならば,航空扱いとした書留郵便に付してされた送達が,適法なものとして扱われるためには,特段の事情の存在しない限り,送達を受けるべき当事者の真の住所に宛ててされた場合であることを要すると解するのが相当である。上記認定事実によれば,審判長は,本件取消審判請求書の副本について,航空扱いとした書留郵便に付して発送したが,その送達は,原告の旧住所地に宛てたものであって,原告の真の住所に宛てたものではないから,上記送達には,瑕疵があり,原告は,審判手続において審理を受ける機会を実質的に奪われたと評価すべきである。
・・・(4) また,平成21年12月29日,大阪市西区内の店舗内において,本件商標が付された商品が陳列されている。もっとも,商品が陳列されている時期は,本件取消審判請求の予告登録後ではあるが,商品が陳列されている写真が残されている事実から,それに先立つ時期に,原告が,日本市場に参入できるかを試みるために,日本の個人業者を選んで,市場展開の可能\性などを調査したことが推測され,撮影の対象とされた商品は,原告が日本の業者に販売した原告商品であると推認して差し支えない(甲9)。以上認定した事実経緯を総合するならば,原告は,本件取消審判請求の登録前3年以内である平成18年1月から平成20年4月に,少なくとも5回にわたり,大阪府羽曳野市の個人に対して指定商品に該当する原告商品を販売し,その際,同販売に関する取引書類(請求書)に,本件商標を付して,本件商標を使用したことを認定することができ,同認定に反する証拠はない。

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平成22(行ケ)10100 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成22年09月30日 知的財産高等裁判所

 不使用であるとした審決が取り消されました。
 被告は,審判において何ら使用の事実を主張,立証しなかったものであるから,約1年後の本件訴訟になってから新たな使用の事実を主張立証することは許されないと主張する。しかし,被告の主張は,採用の限りでない。すなわち,商標登録の不使用取消審判において審理の対象となるのは,その審判請求の登録前3年以内における登録商標の使用の事実の存否であるが,その審決取消訴訟においては,その事実の立証は事実審の口頭弁論終結時に至るまで許されるものと解するのが相当である(最高裁判所昭和63年(行ツ)第37号平成3年4月23日第3小法廷判決参照)。
イ また,被告は,原告提出の証拠は,本件商標の使用との関連性がなかったり,パソコンにより誰でも自由に後で作成することが可能\なものであったり,内部書類にすぎなかったり,弱い立場のサブ・ライセンス先を介して容易に捏造することができるようなものであるから,いずれも信用性がないと主張する。しかし,被告の主張は採用の限りでない。すなわち,i)ファインプラス作成のSmileyWorld 製品販売報告書(甲5の1ないし3),今泉作成の2009 年度製品カタログ(甲7),並びに株式会社エムディーエス(甲13),株式会社サンエイ(甲14),大平紙業株式会社(甲15)及びERG株式会社(甲16)作成の各物品受領書は,いずれも原本であって,商品コード(製品番号)にも同一性が見られ,本件商標の使用と関連性があると認めることができるから,被告主張のように,パソコンにより誰でも後で作成することが可能\なものであるとか,捏造されたものであるなどとはいえない。また,ii)第1回口頭弁論期日において写しとして提出された契約書(甲3,6,11)についても,裁判所からの求釈明に応じて,第2回口頭弁論期日においてその原本が追加提出されていること(甲3,34,35)に照らせば,本件の各許諾契約書の信用性を否定することはできない。さらに,iii)ファインプラスの代表者が原告主張のとおり通常使用権者として本件商標を使用した旨を述べた陳述書(甲33)が原告から追加提出されている。以上の諸点に照らせば,使用の事実に係る原告提出の証拠はすべて信用性がないとする被告の前記主張は,採用の限りでない。そして,本件において,前記(1)の本件商標の使用事実の認定を覆すに足りる証拠はない。\n

◆判決本文

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平成21(行ケ)10393 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成22年08月31日 知的財産高等裁判所

 不使用と判断された審決が取り消されました。
 もっとも,技術援助契約書(甲18)は,A,C 及び同夫人D を当事者として,作成されたものであること,本件商標は,同契約の対象に含まれていないこと等の事実に照らすならば,同技術援助契約を直接の根拠として,原告がエレクター社に対し本件商標の通常使用権を許諾したものではない。しかし,エレクター社とインターメトロ社とは,上記技術援助契約書に沿って,円滑な取引を継続してきたものであり,インターメトロ社は,所定のロイヤリティの支払を受けていたこと,平成21年8月に,上記技術援助契約のロイヤリティに関する合意が改訂されているが,エレクター社とインターメトロ社とは,上記技術援助契約が,両社に対して効力を及ぼすものであったことを当然の前提として,改訂交渉を行っていること等の事情を総合参酌するならば,インターメトロ社(知的財産権の管理のために運営されていた同社の完全子会社である原告を含む。)が,エレクター社に対して,本件商標に係る通常使用権の許諾を与えたと認定するのが合理的である。すなわち,エレクター社とインターメトロ社(子会社である原告を含む。)とは,本件商標の使用許諾に関して書面を作成してないが,少なくとも書面によることなく,本件商標の使用を許諾していると認めることができる。この点に関する被告の主張は,採用の限りでない。その他,被告は,縷々主張するが,いずれも採用の限りでない。

◆判決本文

◆関連事件です。平成21(行ケ)10392 平成22年08月31日

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平成22(行ケ)10083 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成22年07月28日 知的財産高等裁判所

 不使用であるとした審決が維持されました。
 原告は,本件卸売先との間において,「バイオタッチ800」という名称で取引されているプラスチック製包装用容器の外装段ボール箱(本件段ボール箱)に,本件商標を付していることをもって,商標法50条1 項の「登録商標の使用」に該当するものであると主張するものであって,プラスチック製包装用容器自体に本件商標が付されていると主張するものではない。実際,本件卸売先との取引において作成された各書類には,いずれも商品名としては,「PO BIOTCH SHCO 800 JP 95853593」,「SHCO 800JP 95853593」等と記載され,本件メールにも,「バイオタッチ800ml」と記載されていたものであり,本件段ボール箱以外に本件商標「ECOPAC」が表示されていたことはない。イそして,本件段ボール箱には,確かに本件商標「ECOPAC」が表\示されていたが,本件段ボール箱は,バイオタッチ800 の名称で取引されているプラスチック製包装用容器を注文主である本件卸売先に納品するために使用されているものと認め得るにすぎない。本件段ボール箱には,梱包された商品がどのようなものであるかに関する表示はされておらず,また,本件写真によると,梱包された商品は,注文主である本件卸売先自身が内容物を充填し,各種印刷を施した上で商品として販売することが予\定されているようであり,その外面には,何の記載もされていないものであって,梱包された商品にも,本件商標「ECOPAC」が表示されているものではない。したがって,バイオタッチ800 が収納されている本件段ボール箱に本件商標「ECOPAC」が表示されていたとしても,内容物であるバイオタッチ800 との関連性はなく,当該表示がバイオタッチ800 の出所を表示しているものということはできないから,バイオタッチ800 という名称のプラスチック製包装用容器について,本件商標が使用されているものという余地もなく,商標法2条3項1号の「商品…に標章を付する行為」には該当しない。この点について,原告は,商標法50条1項にいう「登録商標の使用」とは,商標がその指定商品について何らかの態様で使用されていれば足りると主張するが,そもそもバイオタッチの容器であるプラスチック製包装用容器に本件商標が使用されているという余地がないのであるから,原告の主張は,その前提を欠き,採用することができない。ウ以上からすると,本件指定商品のプラスチック製包装用容器ではなく,これを梱包するにすぎない外装段ボール箱の表面に,商標「ECOPAC(エコパック)」を付したからといって,本件商標の指定商品であるプラスチック製包装用容器に本件商標を使用したものと認めることはできない。\n

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平成21(行ケ)10327 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成22年04月27日 知的財産高等裁判所

 専用使用権者から許諾をうけた通常使用権者が使用をしていましたが、専用使用権の契約満了後の使用は、50条2項の通常使用権者による使用ではないとした審決が維持されました。
 当裁判所は,ライテック社が,平成19年5月9日まで,本件商標と社会通念上同一のSMILEY関連の商標を使用して喫煙具(ライター,携帯灰皿)の製造・販売等をしたとしても,そのことが,通常使用権者による使用に該当するとはいえず,結局,原告は,商標法50条2項所定の通常使用権者等が登録商標を使用していることを証明していないものと判断する。すなわち,ライテック社は,専用使用権者であるジャス社から本件商標の使用の再許諾を受けていたが,ジャス社と商標権者である原告との間の本件専用使用権設定契約は,平成16年10月30日に契約期間満了により終了したこと(当事者間に争いがない。)によって,ライテック社の通常使用権者としての地位は,当然に消滅した。したがって,その後の平成9年7月11日に,ライテック社が,指定商品「スマイリーLED」に,本件商標と社会通念上同一の商標を付してインターネットのホームページにおいて販売目的で展示していたとしても(甲12),商標法50条2項にいう「通常使用権者」としての使用に該当しない。これに対して,原告は,本件のように商標の専用使用権の設定が期間満了により消滅したとしても,その抹消登録をしなければその効力を生じないことになる(商標法30条4項,特許法98条1項2号参照),ジャス社の専用使用権も存続し,ライテック社の通常使用権者としての地位も存続すると主張する。しかし,原告の主張は,理由がない。すなわち,専用使用権の設定,消滅等は,「登録しなければ,その効力を生じない。」(商標法30条,特許法98条1項2号)とされているとおり,商標法は,登録を,対抗要件としてではなく,効力要件と定めたが,同規定は,実体上,専用使用権が存在しないにもかかわらず,登録されてさえいれば,その効力が生ずるものと扱われる趣旨を定めたものでないことは明らかである。したがって,原告とジャス社との間において専用使用権設定契約が期間満了により終了した以上,ジャス社の専用使用権は,当然に消滅し,その再許諾を受けていたライテック社の通常使用権者としての地位も当然に消滅する。

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平成21(行ケ)10354 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成22年04月14日 知的財産高等裁判所

 ネット上の使用が不使用に該当するかが争われました。知財高裁は、該当しないとした審決を取り消しました。
 前記1認定のとおり,原告は,メールマガジン及びWeb版に「クラブハウス」なる標章を表示している。メールマガジン及びWeb版には,加工食料品を中心とした原告商品に直接関係し,原告商品を広告宣伝する情報が掲載されているから,メールマガジン及びWeb版は,顧客に原告商品を認知させ理解を深め,いわば,電子情報によるチラシとして,原告商品の宣伝媒体としての役割を果たしているものということができる。このように,メールマガジン及びWeb版が,原告商品を宣伝する目的で配信され,多数のリンクにより,直接加工食料品等の原告商品を詳しく紹介する原告ウェブサイトの商品カタログ等のページにおいて商品写真や説明を閲覧することができる仕組みになっていることに照らすと,メールマガジン及びWeb版は,原告商品に関する広告又は原告商品を内容とする情報ということができ,そこに表\示された「クラブハウス」標章は,原告の加工食料品との具体的関係において使用されているものということができる。したがって,「クラブハウス」標章は,加工食料品を中心とする原告商品に関する広告又は原告商品を内容とする情報に付されているものということができる。ウ この点に関して,被告は,原告が「クラブハウス」標章をメールマガジンの名称・識別標識としてのみ使用しているから,商品についての使用に当たらないと主張する。なるほど,前記1(2)認定のとおりの使用態様によれば,「クラブハウス」の表示はメールマガジンの名称としても使用されていることは否定することができない。しかしながら,商標法2条3項1号所定の使用とは異なり,同項8号所定の使用においては,指定商品に直接商標が付されていることは必要ではないところ,リンクを通じて原告のウェブページの商品カタログに飛び,加工食料品たる原告商品の広告を閲覧できること,そして,そのような広告はインターネットを利用した広告として一般的な形態の一つであると解されること(甲189)からすると,原告のメールマガジン及びWeb版における「クラブハウス」の表\示が,原告商品に関する広告に当たらないということはできない。また,被告は,原告のメールマガジン及びWeb版には,全体の商品には「ハウス食品」商標が表示され,個々の商品にはそれぞれ個々の商標が表\示されているから,「クラブハウス」標章が表示されているとしても,商品についての使用に当たらないとも主張する。しかしながら,個々の商品に2つ以上の商標が付されることもあり得るところ,製造販売の主体である原告を表\す「ハウス食品」商標が付されているからといって,原告商品を宣伝する目的で配信されるメールマガジン及びWeb版に原告を表す「クラブハウス」標章を付すことが,商標の使用に当たらないということはできない。さらに,被告は,メールマガジンの受信者は,単なる一般の食品購入者でなく,メールマガジン「クラブハウス」の会員のみであると主張する。しかし,だれでも無料で上記会員になることができることに照らし,これが広告に当たらないということはできない。エ よって,「クラブハウス」標章は,加工食料品を中心とする原告商品に関する広告に付され,又は原告商品を内容とする情報に付され,原告の製造販売する加工食料品との具体的関係において使用されているものということができる。\n

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平成21(行ケ)10104 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成22年02月24日 知的財産高等裁判所 

 商標が不使用であるとした審決が取消されました。
 これに対し被告は,本件商標に係る「堤」の表示は仙台市の「堤町」を表\す産地表示又は「堤人形」の普通名称の略称を意味するにすぎず,「堤」の文字を堤人形に使用しても,これらの「堤」の文字は商品の産地表\示であって,自他商品識別機能又は商品の出所表\示機能を発揮するものではなく,商標的使用に当たらないと主張する。しかし,前記(1)のとおり,包装箱に貼付された説明書きにおける「堤」の文字や,包装紙に押捺された四角で囲んだ「堤」の文字は,その配置,文字の大きさに照らして,容易に目につく部分に顕著に表\示されているのであって,単なる産地の表示や堤人形であることの表\示としての機能を超えて,原告の製作する土人形を他の土人形と識別し,その出所を示すという格別の意図及び機能\をもって表示していることは明らかであるから,かかる使用は商標としての使用に当たるというべきである。したがって,被告の主張は採用することができない。\n

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平成21(行ケ)10305 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成22年02月03日 知的財産高等裁判所

 商標の不使用が争われました。不使用請求は成り立たないとした審決が維持されました。
 原告は,「PINK BERRY」の表示は,特定の商品との密接な関連性がなく,単に店舗における小売サービスを認識させるにとどまるから,小売等役務の出所を表\示するにすぎず,指定商品の出所を識別させるものではなく,本件商標が指定商品について使用されていたとはいえないと主張する。平成19年4月1日に小売等役務商標制度が新たに施行されたところ,商標を小売等役務について使用した場合に,商品についての使用とは一切みなされないとまではいうことができない。すなわち,商品に係る商標が「業として商品を…譲渡する者」に与えられるとする規定(商標法2条1項1号)に改正はなく,「商品A」という指定商品に係る商標と「商品Aの小売」という指定役務に係る商標とは,当該商品と役務とが類似することがあり(同条6項),商標登録を受けることができない事由としても商品商標と役務商標とについて互いに審査が予定されていると解されること(同法4条1項10号,11号,15号,19号等)からすると,その使用に当たる行為(同法2条3項)が重なることもあり得るからである。そして,商品の製造元・発売元を表\示する機能を商品商標に委ね,商品の小売業を示す機能\を小売等役務商標に委ねることが,小売等役務商標制度本来の在り方であり,小売等役務商標制度が施行された後においては,商品又は商品の包装に商標を付することなく専ら小売等役務としてのみしか商品商標を使用していない場合には,商品商標としての使用を行っていないと評価する余地もある。しかしながら,本件商標は,小売等役務商標制度導入前の出願に係るものであるところ,前記1の認定事実によれば,被告は,小売等役務商標制度が施行される前から本件商標を使用していたものである。このように,小売等役務商標制度の施行前に商標の「使用」に当たる行為があったにもかかわらず,その後小売等役務商標制度が創設されたことの一事をもって,これが本件商標の使用に当たらないと解すると,指定商品から小売等役務への書換登録制度が設けられなかった小売等役務商標制度の下において,被告に対し,「洋服」等を指定商品とする本件商標とは別に「洋服の小売」等を指定役務とする小売等役務商標の取得を強いることになり,混乱を生ずるおそれがある。したがって,原告の上記主張は,採用することができない。

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平成21(行ケ)10171 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成21年12月28日 知的財産高等裁判所

 不使用とした審決が取り消されました。
「被告は,原告商品が「建築用又は建築用のスチール製専用材料」に該当するから「鋼」には含まれない,したがって,審決の認定,判断に誤りはないと主張するようである。しかし,被告の主張は,以下のとおり失当である。商標法50条は,何人も,登録商標に係る指定商品等について,その登録商標の取消しの審判を請求することができる旨,及び,被請求人(商標権者)が,その請求に係る指定商品等のいずれかについて登録商標の使用を証明しない限り,登録商標の取消しを免れない旨を規定する。不使用取消しに係る審判請求人において,広範な範囲の指定商品等を不使用取消請求の対象として選択すれば,広範な範囲で取消しの効果を得ることができるが,他方,被請求人(商標権者)は,広範な範囲の指定商品等のいずれかについて,登録商標を使用していることを証明することによって,登録商標の取消しを回避することができ,立証負担は軽減されることになる。同条は,そのような公平の観点から規定されたものであり,不使用取消に係る審判請求人は,これらの得失を考慮して,取消しを求める指定商品の範囲を選択することになる。ところで,本件において,被告が請求した本件不使用取消しの審判は,指定商品「鋼」についての登録商標の不使用を理由とするものであって,「建築用又は建築用のスチール製専用材料を除外した,その余の鋼」についての登録商標の不使用を理由とするものではない(このような特定方法が,取消請求の適法な特定として許されるか否かについて,ここでは言及しない。)。そして,原告(登録商標権者)は,同審判において,本件商標を「鋼」について使用したこと証明できた以上,不使用を理由とする取消しを免れるのはいうまでもない。なお,本件商標の指定商品は,「鋼」とともに「建築用又は構築用のスチール製専用材料」の両者が併記して登録されているが,そのような指定商品の登録があるからといって,指定商品「鋼」の意義を,下位概念である指定商品を除く趣旨に解釈しなければならない根拠とはなり得ないのみならず,被告のした不使用取消審判の対象とした指定商品について,「建築用又は建築用のスチール製専用材料を除外した『鋼』」と解する根拠にもなり得ない。」\n

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平成21(行ケ)10177 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成21年12月17日 知的財産高等裁判所

 商品商標の不使用が争われました。不使用審判請求人は、パナとかカロッツエリアなどのメーカ製造品を販売しても使用には該当しないと争いましたが、裁判所は、使用しているとした審決を維持しました。
 「上記(1)認定のとおり,本件広告には,「カーナビゲーション装置」,「DVDプレーヤー」及び「スピーカー」といった商品の写真とともに各商品の品番,価格等が表示されているから,本件商標の指定商品の一つである「電気通信機械器具」についての広告であるということができ,上記(1)認定のとおり,その広告の右上角に本件使用標章が付されているのであるから,本件使用標章の使用は,本件商標の指定商品についての使用ということができる。・・・また,上記(1)認定のとおり,本件広告の商品の写真には,「SANYO」,「JVC」,「carrozeria」,「macAudio」等の製造業者の商標が付されているが,一つの商品に複数の商標が使用されるということも妨げないのであるから,本件広告の商品の写真にこれらの製造業者の商標が付されているからといって,本件使用標章がこれらの商品について使用されていないということはできないというべきである。」

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平成21(行ケ)10203 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成21年11月26日 知的財産高等裁判所

 不使用でないとした審決が取り消されました。
 商標法50条2項は,登録商標の取消しを免れるためには,被請求人において,「・・・通常使用権者・・・が・・・登録商標の使用をしていること」を証明すべき旨を規定している。ところで,法律効果そのものは証明の対象にすることはできないのであって,証明の対象にされるのは,当該法律効果を発生,変更又は消滅等させる根拠となる具体的な要件事実の存在である。本件の主たる争点は,本件予告登録がされた平成19年12月14日より前の3年以内の時期に本件商標を使用したベスト社が,本件商標権についての通常使用権者であるか否かであるが,「ベスト社が通常使用権者である」という点は法律効果であるから,それ自体を直接証明の対象にすることはできない。立証の対象にすることができるのは,ベスト社が通常使用権を取得した根拠となった具体的な事実が存在したこと(例えば,それが契約であれば,当該契約が,いつ,どこで,いかなる当事者間で,どのような内容の意思の合致がされたかに係る事実の存在等)である。本件では,ジャス社の本件専用使用権設定契約は平成16年10月30日に期間満了により終了し,これに伴いベスト社の通常使用権者たる地位も消滅したのであるから,「ベスト社が通常使用権者である」という法律効果を導くためには,その要件に該当する具体的事実の存在することが立証されることが不可欠となる。そのためには,要件事実に該当する具体的事実が何であるかを,主張立証責任を負担する被請求人(被告)に求釈明するなどした上,それが証拠によって裏付けられるかを検討することが必要不可欠となる。審決では,通常使用権者としての地位を取得した根拠となる具体的な要件事実がどのようなものであるか,どのような証拠によって裏付けられたかについて審理及び判断をすることなく,直接「ベスト社が通常使用権者である」との結論を導いている点において不備があるというべきである。」\n

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平成21(行ケ)10141 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成21年10月08日 知的財産高等裁判所

 審決は、自他商品識別力を発揮する使用でないとして不使用としましたが、知財高裁はこれを取り消しました。
 この「DEEPSEA」の表示については,「深海」の意味を示す用語として,需要者において,テレビ番組等においても目にする機会がめったにない深海や深い海の神秘的なイメージをも与えていると理解することができ,このことは,需要者に対して,これが付された腕時計である原告商品の自他の識別標識としての機能\をも果たしているものであって,「DEEPSEA」の表示は,原告商品に自他商品の識別標識としての機能\を果たす態様で用いるものとして付されているということができる。この点について,被告は,原告商品が実際に水中で使用できる「ダイバーズウォッチ」であること,原告商品と同程度の防水機能のついた腕時計は多数存在し,一般消費者であっても,腕時計の防水機能\の表示等について一定の知識を有するといえ,「660ft=200M」の表\示の意味合いを容易に把握することができること,原告商品における「DEEPSEA」の表示態様や「DEEPSEA」の語の意味が容易に理解できることを考慮すれば,取引者・需要者は,「660ft=200M」の表\示とあいまって,「DEEPSEA」の表示を「水深200メートルの深海においても使用できる機能\及び主な使用表示」と認識するということができ,同表\示をもって,原告製品と他の製品を識別するための手掛かりとして認識しているということはできないと主張するが,商品に付された1つの標章が常に1つの機能しか果たさないと解すべき理由はなく,原告商品に付された「DEEPSEA」の表\示が,次行の「660ft=200M」の表示とあいまって,需要者において,水深200メートルの深海においても使用できる耐水性を有するとの機能\を表示するものと理解し得るとしても,その表\示が,同時に,自他商品を識別させるために付されている商標でもあると解することができるものであり,上記のとおりの「DEEPSEA」の持つイメージ等に照らすと,この表示が原告商品に自他商品を識別させる機能\をも果たす態様で用いるものとして付されていると解することができるものであって,被告の主張は採用することができない。そうすると,原告が主張している取消事由2について検討するまでもなく,本件商標について法50条1項にいう「使用」の事実は認められるべきものであるから,その事実を認めることができないとして原告の商標登録を取り消した本件審決は誤りというほかない。

◆平成21(行ケ)10141 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成21年10月08日 知的財産高等裁判所

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◆平成20(行ケ)10482 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成21年06月25日 知的財産高等裁判所

 不使用であるとした審決が取り消されました。
  「1つの商品である「本件米」の包装に,いずれも指定商品を「米」とする異なる2つの商標が並列的に表示される状態となっているから,商品の出所が原告(セラの苑)であるのか,株式会社純情米いわてであるのか定かではなく,このような場合には,法2条3項1号ないし3号に規定された「行為」に該当しないと主張するが,上記1(3)及び(4)のとおり,本件袋に本件ラベルが貼付されることによって,1つの商品の包装に2つの商標が表\示される結果となっていることは被告が指摘するとおりであるとしても,株式会社純情米いわてが販売した本件米の流通過程において,第三者が何らかの価値を付加するなどして再販売する場合に,当該再販業者がその再販売する本件米に第三者の商標を付して再販業者としての出所を明らかにし,その商標に化体した信用を本件米に与えることができるのは当然ともいうべきものであって,本件米の出所を混同させるとか,誤認させるとかいった批判は当てはまらないというべきである。現に,上記1(2)で認定したところからしても,少なくとも,原告自身が本件米を顧客に配送する場合(再販売の場合)においては,顧客はそのような本件米を「忠臣蔵」の名称によって識別しており,かつ,同(4)のとおりの本件袋へ本件ラベルが貼付されている状況からすると,顧客が販売業者としての株式会社純情米いわてと再販売者としての原告を混同するおそれがないことも明らかである。そうすると,法2条3項に規定された「行為」に該当するか否かを判断する際に,出所の混同ないし誤認の有無といった見地からも併せて検討する必要があると仮定しても,本件においては,上記いずれの観点からも,被告の主張を採用することはできないというべきである。」

◆平成20(行ケ)10482 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成21年06月25日 知的財産高等裁判所

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◆平成20(行ケ)10414 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成21年03月24日 知的財産高等裁判所

 不使用であるとした取消審決(商標法50条)が取り消されました。
 「被告は,原告の行為は他人のために行う役務ではなく,各甲号証についても他人のためではなく原告自らの利益のために行う自社広告であるから,本件商標を「商品の販売に関する情報の提供」の役務に使用したことにはならないと主張する。しかし,上記(3)で認定した事実によれば,「ザ・ナイトメア・オブ・ドルアーガ不思議のダンジョン」の音楽CDは株式会社スーパースィープが製作,販売するものであり,ゲームソフト「ロックマンエグゼトランスミッション」「ストリートファイターEX plus α」についても株式会社カプコンが販売するものであるから,これらに関する情報の提供は他人のために行う役務ということができ,「商品の販売に関する情報の提供」に該当するものと認められる。被告の主張は採用することができない。

◆平成20(行ケ)10414 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成21年03月24日 知的財産高等裁判所

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◆平成20(行ケ)10103 審決取消請求事件 商標権行政訴訟 平成20年10月29日 知的財産高等裁判所

 不使用取消審判(商標法50条)について、使用していたとした審決を取り消しました。
  「以上のとおり,被告は,本訴において,本件売買1及び2に係る取引書類として存在するのが通常であると考えられるものを提出せず,また,その提出を試みようともしないところ,被告のかかる応訴態度は,上記1の各取引書類の内容の信用性を減殺させる無視できない事情であるというべきである。なお,上記アのとおり,被告は,上記各取引書類を提出しない理由として,当該各取引書類が審決において認定判断の対象となった書類でないことを挙げるので,念のため付言するに,仮に,かかる被告の主張が,「審判で審理判断されなかった公知事実との対比における特許無効原因を審決取消訴訟において主張することは,許されない」とした最大判昭和51年3月10日(民集30巻2号79頁)の判旨を前提とするものであったとしても,商標の不使用取消審判に係る審決の取消訴訟において,審判で主張立証がなく,審決の認定判断の対象とならなかった事実について新たに主張立証をすることが上記判旨に反するものではないから(最3小判平成3年4月23日・民集45巻4号538頁),被告の上記主張は失当である。」

 関連判決はこちらです
    ◆平成20(行ケ)10102 審決取消請求事件 商標権行政訴訟 平成20年10月29日 知的財産高等裁判所
    ◆平成20(行ケ)10101 審決取消請求事件 商標権行政訴訟 平成20年10月29日 知的財産高等裁判所
◆平成20(行ケ)10103 審決取消請求事件 商標権行政訴訟 平成20年10月29日 知的財産高等裁判所

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◆平成19(行ケ)10277 審決取消請求事件 商標権行政訴訟 平成20年08月29日 知的財産高等裁判所

 不使用取り消し審判では『使用有り』と認定されましたが、知財高裁はこれを取り消しました。
 「この点につき,株式会社大丸ピーコック関西仕入営業部衣料品部バイ ヤーGは,上記のとおり平成18年9月4日の「株式会社アイ・シー・シー 殿」と題する書面(甲27)で,被告からの仕入時に,商品によって取扱 品番が同じで商品又は材質が異なるものを納品してもらうことがあるとす るが,そうすると被告の主張するとおりの品番の商品が販売されたとして, これと被告主張の本件商標の刺繍等が付された商品との同一性についても 疑問が生じるというべきである。 原告は,同一の品番で商品ないし品質が異なる商品を納入することが業 界慣行としてありえないとし,これに沿う証拠として上記甲38ないし4 0の陳述書を提出している。 上記によれば,被告による株式会社大丸ピーコックに対する販売につい て,本件商標が使用されたとする事実については,これを認めるに足りな いというべきである(「PARIS」とする部分については,使用された と認める余地があるが,これだけでは本件商標が使用されたということは できない)。・・・ 上記甲1によれば,マルエツに対し原告の社員らが訪問,問い 合わせを行った範囲では被告が販売したとする女性用ティーシャツの取扱 いの事実が確認できず,さらに原告が被告に対し,株式会社マルエツ,ブ ルーピーター株式会社の担当者を明らかにし立証するよう求めたにもかか わらず,被告は当審においても更なる主張立証を行わない。」

◆平成19(行ケ)10277 審決取消請求事件 商標権行政訴訟 平成20年08月29日 知的財産高等裁判所

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◆平成19(行ケ)10205 商標登録取消決定取消請求事件 商標権行政訴訟 平成19年10月25日 知的財産高等裁判所

 4条1項11号違反の先願既登録商標について、審決がなされた後、不使用取消審判で取り消された場合の審決の違法性について争われました。裁判所は、11号の判断時期は査定審決時であるので、その後の取消によっては先願既登録商標であったことについて影響はないとしたものの、類似判断に影響があるとして、審決を取り消しました。
  「そうすると,引用商標に係る商標登録(登録第4442542号)は,上記不使用取消審判請求の予告登録日である平成19年2月28日に消滅したものとみなされることになる(法54条2項)。しかし,商標登録が法4条1項11号に違反するかどうかの判断の基準時は登録査定時であると解されるところ,本件商標登録の登録査定日は,前記のとおり平成17年8月23日である(争いがない)から,そのときには,引用商標に係る商標登録(登録第4442542号)が,いまだ消滅していないことは明らかである。原告は,本件決定の日である平成19年4月19日には引用商標に係る商標登録は消滅していたから同決定は違法であるとか,訴外会社による本件登録異議申\立ては遡及的に申立ての利益がないことになるとか主張するが,本件商標登録が法4条1項11号に違反するかどうかの判断基準時は,前記のとおり登録査定時たる平成17年8月23日であると解されるから,原告の上記主張は採用することができない。もっとも,これらの事情は,後記のとおり,商標の類否判断における取引の実情として斟酌されるべきものである。・・・原告による法50条1項による不使用取消審判請求の登録時前3年以内(平成16年3月1日から平成19年2月28日)に,引用商標を使用していなかったものと認められる。したがって,訴外会社は,本件商標登録の登録査定時(平成17年8月23日)はもとより,その以前から引用商標を使用していなかったものと認められるから,本件商標登録の登録査定時(平成17年8月23日)に,引用商標に何らかの信用が形成されていたとは認めることはできない。(6) 類否の有無以上(2)ないし(5)を総合すると,本件商標と引用商標は,外観は類似せず,観念はある程度類似し,称呼は共通する点があるものの異なる点もある程度であり,これらの諸要素に,取引の実情として,本件商標登録の登録査定時(平成17年8月23日)に本件商標には一定の信用が形成されていたものの引用商標に何らかの信用が形成されていたとはいえないという事実があることを総合勘案すると,本件商標登録の登録査定時たる平成17年8月23日の時点において商品の出所を誤認混同するおそれがあったとは認められないというべきであり,本件商標と引用商標が類似するということはできない。したがって,本件商標と引用商標が類似するとした本件決定の判断には,類似性についての判断を誤った違法があることになる。」

◆平成19(行ケ)10205 商標登録取消決定取消請求事件 商標権行政訴訟 平成19年10月25日 知的財産高等裁判所

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◆平成19(行ケ)10049 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成19年07月19日 知的財産高等裁判所

 使用していた商標は社会通念上同一あり、よって不使用であるとした審決を取り消しました。
 「本件商標は,前記第3の1(1)アに述べたとおり,・・・というものであって,カタカナによる「チェチェ」との文字とアルファベットによる「CHECHE」との文字を2段に配した構成によりなる商標であり,これに対し本件標章は,前記のとおり,「CH.cCH.」というものである。これを対比してみると,本件商標が2段の構成をしているのに対し,本件標章はアルファベットのみの構\成である点,本件標章には「CHE」と「CHE」との間に「c」が挿入されている点,本件標章の「E」の部分が筆記体の「.」となっている点で,外観上の差異が認められる。ところで,本件商標のカタカナ部分は,アルファベット部分を日本語によって表記したものにすぎない。また,ハートの図形は,かわいらしさ,キユートさを想起させる図形として,女性用の衣料品・装身具類等のアクセントとしてしばしば用いられるデザインであり,本件標章におけるハートの図形についても,これが女性用の靴に用いられているものであって,しかも,同列のアルファベットの文字とほぼ同大,同間隔,同色であることからすれば,当該ハートの図形部分だけが看者に特別な印象を与えるものとはいえない。さらに,「E」の部分を「.」としている点も,アルファベットの「E」を筆記体で表記したものとして,きわめてありふれたものであって,看者においてことさらに別異のものとして認識されるものではない。そして,ハートの図形部分や「E」の筆記体から独自の称呼は生じないことからすると,本件標章の称呼は,本件商標の称呼である「チェチェ」と同一と解して妨げなく,観念として新たなものを付加するものでもない。そうすると,本件標章は,本件商標と社会通念上同一と認めるのが相当である。」

◆平成19(行ケ)10049 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成19年07月19日 知的財産高等裁判所

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◆平成18(行ケ)10183 審決取消請求事件 商標権行政訴訟 平成18年11月08日 知的財産高等裁判所

  登録商標を使用していたと認定した不使用取消審判の審決が取り消されました。
   「このように,上記(i)(ii)の事実のみに基づき,本件登録商標の使用がなされたのが本件審判請求がされることを原告が知った後であるとした審決の認定は,事実認定についての経験則に反し,明らかに誤ったものである。そして,本件証拠により認定できる他の事実を総合しても,原告が本件登録商標を使用したのが,本件審判の請求がされることを知った後であると認めることはできない。」

◆平成18(行ケ)10183 審決取消請求事件 商標権行政訴訟 平成18年11月08日 知的財産高等裁判所

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◆平成18(行ケ)10105 審決取消請求事件 平成18年08月09日 知的財産高等裁判所

  役務について不使用とした審決を取り消しました。
   「被告は,通常使用権の許諾契約の存在を示す証拠方法が全く提出されていないから,東急ストリームラインは通常使用権者でないと主張する。しかしながら,契約書などの書面によらなければ,通常使用権を許諾することができないというわけではなく,また,契約書などの書面が証拠として提出されない場合であっても,上記1の事実によれば,原告が本件商標について東急ストリームラインに通常使用権を許諾した事実は優に推認されるのである。被告の主張及びこの点に関する審決の事実認定に関する手法は,あたかも,実体法的には要式行為性を要求し,手続法的には法定証拠力を想定するものであって,誤りである。また,被告は,システムは,商品に当たるとしても,役務には当たるものではないと主張するが,上記2のとおり,原告の旅費精算・管理システムは,Web上で電子的に処理・管理しようとするプログラムであるから,これをもって,有体物を観念することはできない。さらに,被告は,ウェブページでは,「旅費精算・管理システム」の名称として本件商標を使用しているにすぎないし,提案書等は,商標法2条3項8号の「取引書類」に当たらない上,特定の一企業に提示されただけであるから,同号の「頒布」に当たらないと主張する。しかしながら,上記1の事実によれば,東急ストリームラインのウェブページの掲載は,商標法2条3項8号にいうところの,本件役務に関する広告を内容とする情報に本件商標を付して電磁的方法により提供する行為に当たるものである。また,提案書は取引上必要な書類であるから,本件役務に関する取引書類に当たるところ,通常,このような提案書は提供を求める特定の顧客に交付されるものであるから,現実に提供を求める顧客に交付されている以上,これを頒布したということができる。」

◆平成18(行ケ)10105 審決取消請求事件 平成18年08月09日 知的財産高等裁判所

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◆平成17(行ケ)10043 審決取消請求事件 平成18年06月29日 知的財産高等裁判所

  「本件商標は不使用である」とした審決が取り消されました。
 「本件関連標章2においては,<R>マークによって,「速脳速聴」と「基本プログラム」とが明確に分離されており,また,上記のとおり,本件取扱説明書の裏表紙には,「『速脳』『速脳速読』『速脳速聴』等は新日本速読研究会(X〔注,原告〕)が保有する商標です。」等の記載があることから,取引者・需要者は,「速脳速聴」が商標であると容易に理解することができるものである。 そうすると,本件関連標章2は,本件関連標章1以上に,「速脳速聴」の部分に自他商品識別力があるということができるから,本件商標と社会通念上同一と認められる商標であり,プランニングラボは,本件関連標章2によっても,本件関連標章1と同様,本件商標の使用をしていたといわなければならない。」

◆平成17(行ケ)10043 審決取消請求事件 平成18年06月29日 知的財産高等裁判所

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◆平成17(行ケ)10817 審決取消請求事件 平成18年05月25日 知的財産高等裁判所

  不使用取消審判の使用認定について、審決を取り消ししました。
 「前記のとおり,商標法50条2項本文は,商標の不使用による登録取消しの審判請求があった場合,被請求人は,日本国内における登録商標の使用を証明しなければならないことを規定しているところ,商標法2条3項2号にいう「譲渡」が日本国内において行われたというためには,譲渡行為が日本国内で行われる必要があるというべきであって,日本国外に所在する者が日本国外に所在する商品について日本国内に所在する者との間で譲渡契約を締結し,当該商品を日本国外から日本国内に発送したとしても,それは日本国内に所在する者による「輸入」に該当しても,日本国外に所在する者による日本国内における譲渡に該当するものとはいえない。」

◆平成17(行ケ)10817 審決取消請求事件 平成18年05月25日 知的財産高等裁判所

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◆H17.12.20 知財高裁 平成17(行ケ)10098 商標権 行政訴訟事件

  商標法50条2項の「正当な理由」に関する判断です。裁判所は、「正当理由に該当する」とした審決を取り消しました。
     「我が国の商標法は,商標権者による商標の現実的使用を重視している(3条1項柱書,50条)ことからすると,同法50条2項にいう「正当な理由」とは,前述したように,商標権者において登録商標を使用できなかったことが真にやむを得ないと認められる特別の事情がある場合に限られると解すべきところ,被告の上記主張は,企業たる被告の内部事情にすぎず(被告がその経営判断により本件商標を日本国内において使用することは十分に可能\であった),これをもって前記特別の事情と認めることはできない。したがって,商標権者である被告が上記のように外国企業であっても,本件商標の指定役務である「飲食物の提供」について本件商標を使用することができないことにつき「正当な理由」があったと認めることはできない。 (4) 以上検討したところによれば,被告が本件商標を日本において使用していないことについて商標法50条2項ただし書の「正当な理由」があるということはできない。」

◆H17.12.20 知財高裁 平成17(行ケ)10098 商標権 行政訴訟事件

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◆H17. 7.20 知財高裁 平成17(行ケ)10246 商標権 行政訴訟事件

 商標の使用が争われた事例です。争点は何点かありますが、あるソフトに同梱されている付属品ないし付加されている場合に、そのソ\フトが商標法上の商品に該当するのかが1つの争点となりました。
 裁判所は、「ソフトウエアが必ずしも常に単独で販売されるとは限らず,独立した複数のソ\フトウエアを収録して1つの商品として販売されることがあることは,よく知られているところであるが,OCRソフトウエアは,画像データとして読み取った文字情報を文字データに変換するという機能\を有するソフトウエアであり,そのようなソ\フトウエアが各種機器や文字データを扱う別のソフトウエアに添付,同梱される例が多いこと,その種類も決して少なくなく,多くのメーカーからさまざまな名称が付されて提供されていることは,当裁判所に顕著である。そして,そのような添付,同梱されたOCRソ\フトウエアがいかなる者(会社)によって開発,作成,販売されているものであるかは,機器等を購入する者にとっても大きな関心事であり,需要者としては,これを商品パッケージ等に付された当該ソフトウエアに係る商標によって識別することになるのであるから,本件ソ\フトウエアが商標法上の商品に当たらないということはできない」と特許庁の審決を維持しました。

   ◆H17. 7.20 知財高裁 平成17(行ケ)10246 商標権 行政訴訟事件

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◆H17. 3.24 東京高裁 平成16(行ケ)555 商標権 行政訴訟事件

  不使用取消審判で「不使用とは認められない」とした審決が取り消されました。ただ、本件被告は「使用の必要がなくなった」として、準備書面等の手続きを行わなかった事案です。

◆H17. 3.24 東京高裁 平成16(行ケ)555 商標権 行政訴訟事件

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◆H16.12.21 東京高裁 平成16(行ケ)161 商標権 行政訴訟事件

 商品か、それとも、役務か(電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守に関する労務)が争われました。役務であるので指定商品に使用していないと認定した審決を取り消しました。
 

◆H16.12.21 東京高裁 平成16(行ケ)161 商標権 行政訴訟事件

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◆H15. 5.28 東京高裁 平成14(行ケ)591 商標権 行政訴訟事件

「DON/ドン」の2段書きの商標権について、「DON」の語の使用が、商標法50条の登録商標の使用に該当するかが争われました。
 特許庁は、登録商標の使用に該当しないと判断しましたが、裁判所はこれを取り消しました。
   「上記認定事実及び弁論の全趣旨によれば,我が国においては「DON」の語は,一般の取引者及び需要者には,「ドン」と称呼され,また,「スペインなどの男子に対する敬称」,「首領,ボス」といった観念を生じさせるものと認めるのが相当である。・・ 被告は,「DON」の語は,「ディー・オー・エヌ」の称呼も生ずる旨主張するところ,我が国では複数の語を連ねてなる外来語等の複合語については,これを構成する各語の頭文字(欧文字)を並べてこれを当該複合語の略称とすることがよく行われ,その意味において,「DON」の語について,これを複合語の略称であるととらえて,「ディー・オー・エヌ」と称呼する取引者及び需要者が存在する可能\性を否定することはできない。しかしながら,我が国において,「DON」の語が何らかの複合語の略称であるとする記載は公知の一般辞書類には見出せないのであって,取引者及び需要者の中に,「DON」の語を上記の複合語の略称としてとらえ,これを「ディー・オー・エヌ」と称呼する者がいるとしても,それは例外に属すると認めるのが相当である。・・・・   イ 被告は,原告が「DON」の文字を使用しているとする商品はシャンプ ーであるところ,このような商品に付された「DON」の標章が「首領,ボス,親分,大人物」を意味するとみるのは普通人の感覚に合わないことであり,上記標章は「ディー・オー・エヌ」と称呼される可能性が大きいとし,同商品の取引者及び需要者において,上記「DON」のみの使用が本件商標の使用であるとみるのは困難である旨主張する。しかしながら,特定の商品の取引者及び需要者は,その商標の構\成自体から受ける印象によりその称呼,観念を認識するものが一般的であると考えられ,せっけん類等を含む各種家庭用品の購入を通じて得られる経験則に照らしても,商品の種類や性質から,その商品に付された商標をどのように称呼し,その商標がいかなる観念を示すものかを考え,認識するというのは例外に属するというべきである。この点に関する被告の主張は採用できない。」

 

◆H15. 5.28 東京高裁 平成14(行ケ)591 商標権 行政訴訟事件

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