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知財みちしるべ:最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、判例を集めてみました

争点別に注目判決を整理したもの

発信者情報開示

最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、裁判所がおもしろそうな(?)意見を述べている判例を集めてみました。
内容的には詳細に検討していませんので、詳細に検討してみると、検討に値しない案件の可能性があります。
日付はアップロードした日です。

平成28(ネ)10101  発信者情報開示請求控訴事件  著作権  民事訴訟 平成30年4月25日  知的財産高等裁判所  東京地方裁判所

 発信者情報開示事件です。1審では、リツイートはインラインリンクであるので、著作権侵害に該当しないと判断され、請求は棄却されました。知財高裁(2部)は、著作者人格権侵害があったとして、一部の発信者情報について開示を認めました。
 前記(1)のとおり,本件アカウント3〜5のタイムラインにおいて表示されている\n画像は,流通情報2(2)の画像とは異なるものである。この表示されている画像は,\n表示するに際して,本件リツイート行為の結果として送信された HTML プログラム や CSS プログラム等により,位置や大きさなどが指定されたために,上記のとおり 画像が異なっているものであり,流通情報2(2)の画像データ自体に改変が加えら れているものではない。 しかし,表示される画像は,思想又は感情を創作的に表\現したものであって,文 芸,学術,美術又は音楽の範囲に属するものとして,著作権法2条1項1号にいう 著作物ということができるところ,上記のとおり,表示するに際して,HTML プロ グラムや CSS プログラム等により,位置や大きさなどを指定されたために,本件ア カウント3〜5のタイムラインにおいて表示されている画像は流通目録3〜5のよ\nうな画像となったものと認められるから,本件リツイート者らによって改変された もので,同一性保持権が侵害されているということができる。 この点について,被控訴人らは,仮に改変されたとしても,その改変の主体は, インターネットユーザーであると主張するが,上記のとおり,本件リツイート行為 の結果として送信された HTML プログラムや CSS プログラム等により位置や大きさ などが指定されたために,改変されたということができるから,改変の主体は本件 リツイート者らであると評価することができるのであって,インターネットユーザ ーを改変の主体と評価することはできない(著作権法47条の8は,電子計算機に おける著作物の利用に伴う複製に関する規定であって,同規定によってこの判断が 左右されることはない。)。
また,被控訴人らは,本件アカウント3〜5のタイム ラインにおいて表示されている画像は,流通情報2(1)の画像と同じ画像であるから, 改変を行ったのは,本件アカウント2の保有者であると主張するが,本件アカウン ト3〜5のタイムラインにおいて表示されている画像は,控訴人の著作物である本\n件写真と比較して改変されたものであって,上記のとおり本件リツイート者らによ って改変されたと評価することができるから,本件リツイート者らによって同一性 保持権が侵害されたということができる。さらに,被控訴人らは,著作権法20条 4項の「やむを得ない」改変に当たると主張するが,本件リツイート行為は,本件 アカウント2において控訴人に無断で本件写真の画像ファイルを含むツイートが行 われたもののリツイート行為であるから,そのような行為に伴う改変が「やむを得 ない」改変に当たると認めることはできない。
イ 氏名表示権(著作権法19条1項)侵害
本件アカウント3〜5のタイムラインにおいて表示されている画像には,控訴人\nの氏名は表示されていない。そして,前記(1)のとおり,表示するに際して HTML プ ログラムや CSS プログラム等により,位置や大きさなどが指定されたために,本件 アカウント3〜5のタイムラインにおいて表示されている画像は流通目録3〜5の\nような画像となり,控訴人の氏名が表示されなくなったものと認められるから,控\n訴人は,本件リツイート者らによって,本件リツイート行為により,著作物の公衆 への提供又は提示に際し,著作者名を表示する権利を侵害されたということができ\nる。
・・・
(7) 「侵害情報の流通によって」(プロバイダ責任制限法4条1項1号)及び 「発信者」(同法2条4号について
前記(5)ア,イのとおり,本件リツイート行為は,控訴人の著作者人格権を侵害す る行為であるところ,前記(5)ア,イ認定の侵害態様に照らすと,この場合には,本 件写真の画像データのみならず,HTML プログラムや CSS プログラム等のデータを 含めて,プロバイダ責任制限法上の「侵害情報」ということができ,本件リツイー ト行為は,その侵害情報の流通によって控訴人の権利を侵害したことが明らかであ る。そして,この場合の「発信者」は,本件リツイート者らであるということがで きる。

◆判決本文

一審はこちらです。

◆平成27(ワ)17928

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平成28(ワ)37610  発信者情報開示請求事件  著作権  民事訴訟 平成29年7月20日  東京地方裁判所(46部)

 著作権侵害を理由として発信者情報の開示が認められました。被告は、動画の引用であると反論しましたが、裁判所はこれを否定しました。
 被告は,本件発信者動画は本件楽曲の著作権を本件原告動画が侵害して いることを示して批評する目的で本件原告動画の一部を引用したもので あり,その引用は公正な慣行に合致し,正当な範囲内で行われたから,本 件投稿行為は著作権法32条1項の適法な引用であると主張する。 イ そこで,まず,本件発信者動画における本件原告動画の利用が被告の主 張する上記批評目的との関係で「正当な範囲内」(著作権法32条1項) の利用であるという余地があるか否かにつき検討する。 前提事実 ア,イのとおり,1)本件発信者動画は冒頭から順に本件冒頭 部分(約3分38秒),本件楽曲使用部分(約2分18秒)及び本件楽曲 動画(約4分4秒)から構成され,2)本件楽曲使用部分以外に本件原告動 画において本件楽曲が使用された部分がない。ここで,本件原告動画にお いて本件楽曲が使用されている事実を摘示するためには,本件楽曲使用部 分又はその一部を利用すれば足り に照らしても,本件原告動画において本件楽曲が使用されている事実を摘 示するために本件冒頭部分を利用する必要はないし,上記の事実の摘示と の関係で本件楽曲部分の背景等を理解するために本件冒頭部分が必要で あるとも認められない。そうすると,仮に本件発信者に被告主張の批評目 的があったと認められるとしても,本件発信者動画における本件冒頭部分 も含む本件原告動画の上記利用は目的との関係において「正当な範囲内」 の利用であるという余地はない。 この点につき,被告は,本件楽曲使用部分が本件原告動画に含まれるこ とを示すために本件冒頭部分を利用したと主張する。しかし,上記各部分 の内容(前提事実 ア)に照らせば,本件楽曲使用部分が本件原告動画に 含まれると判断するために本件冒頭部分の利用が必要であると認めるこ とはできない。

◆判決本文

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平成27(ワ)17928  発信者情報開示請求事件  著作権  民事訴訟 平成28年9月15日  東京地方裁判所

 発信者情報開示請求です。争点は、リツイートする行為が著作権侵害かです。裁判所はリツィートの仕組みから判断して、公衆送信には該当しないと判断しました。
 前記前提事実(3)ウ及び(4)記載のとおり,本件写真の画像が本件アカウント 3〜5のタイムラインに表示されるのは,本件リツイート行為により同タイ\nムラインのURLにリンク先である流通情報2(2)のURLへのインラインリ ンクが自動的に設定され,同URLからユーザーのパソコン等の端末に直接\n画像ファイルのデータが送信されるためである。すなわち,流通情報3〜5 の各URLに流通情報2(2)のデータは一切送信されず,同URLからユーザ ーの端末への同データの送信も行われないから,本件リツイート行為は,そ れ自体として上記データを送信し,又はこれを送信可能化するものでなく,\n公衆送信(著作権法2条1項7号の2,9号の4及び9号の5,23条1 項)に当たることはないと解すべきである。 また,このようなリツイートの仕組み上,本件リツイート行為により本件 写真の画像ファイルの複製は行われないから複製権侵害は成立せず,画像フ ァイルの改変も行われないから同一性保持権侵害は成立しないし,本件リツ イート者らから公衆への本件写真の提供又は提示があるとはいえないから氏 名表示権侵害も成立しない。さらに,流通情報2(2)のURLからユーザーの 端末に送信された本件写真の画像ファイルについて,本件リツイート者らが これを更に公に伝達したことはうかがわれないから,公衆伝達権の侵害は認 められないし,その他の公衆送信に該当することをいう原告の主張も根拠を 欠くというほかない。そして,以上に説示したところによれば,本件リツイ ート者らが本件写真の画像ファイルを著作物として利用したとは認められな いから,著作権法113条6項所定のみなし侵害についても成立の前提を欠 くことになる。 したがって,原告の主張する各権利ともその侵害が明らかであるというこ とはできない。 これに対し,原告は,本件リツイート行為による流通情報2(2)のURLか らクライアントコンピューターへの本件写真の画像ファイルの送信が自動公 衆送信に当たり,本件リツイート者らをその主体とみるべきであるから,本 件リツイート行為が公衆送信権侵害となる旨主張する。 そこで判断するに,本件写真の画像ファイルをツイッターのサーバーに入 力し,これを公衆送信し得る状態を作出したのは本件アカウント2の使用者 であるから,上記送信の主体は同人であるとみるべきものである(最三小判 平成23年1月18日判決・民集65巻1号121頁参照)。一方,本件リ ツイート者らが送信主体であると解すべき根拠として原告が挙げるものにつ いてみるに,証拠(甲3,4)及び弁論の全趣旨によれば,ツイッターユー ザーにとってリツイートは一般的な利用方法であること,本件リツイート行 為により本件ツイート2は形式も内容もそのまま本件アカウント3〜5の各 タイムラインに表示されており,リツイートであると明示されていることが\n認められる。そうすると,本件リツイート行為が本件アカウント2の使用者 にとって想定外の利用方法であるとは評価できないし,本件リツイート者ら が本件写真を表示させることによって利益を得たとも考え難いから,これら\nの点から本件リツイート者らが自動公衆送信の主体であるとみることはでき ない。

◆判決本文

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平成27(ワ)7540  発信者情報開示請求  著作権  民事訴訟 平成28年3月15日  大阪地方裁判所

「アクシスフォーマー.com」のPunycode(ピュニコード)のドメイン名を使用する行為が不競法2条1項12号の不正競争に該当するかが争われました。裁判所は、原告の特定商品等表示と類似のドメイン名であるとして、プロバイダーに発信者情報の開示を命じました。
 本件日本語ドメイン名の「アクシスフォーマー.com」のうち,「.com」の 部分はいわゆるトップレベルドメインであって識別力が弱いから,本件日本 語ドメイン名の要部は,「アクシスフォーマー」の部分であるところ,これ は,不正競争防止法2条1項12号の特定商品等表示に該当する原告製品の\n名称と同一であるから,本件日本語ドメイン名は,認められる。
・・・
ところで原告製品の購入を検討しようとする需要者がインターネットを利 用する場合,原告製品名である「アクシスフォーマー」を検索ワードとして, グーグル等の検索エンジンを利用して検索するのが一般的と考えられるが, 本件サイトは,本件日本語ドメイン名に「アクシスフォーマー」を含むもの であるから,本件サイトは検索結果として上位になり,またそのドメイン名 から目的とする検索サイトであると理解されるので,上述のアクシスフォー マーという原告製品名を手掛かりにしてインターネット検索をした一般的な 需要者は,必然的に本件サイトに誘導されたものと認められる。 そして,一旦,本件サイトにアクセスした場合,本件サイトは,確かに原 告製品を販売商品として取り扱うサイトであるので,その内容に注目して閲 覧することになるが,本件サイトのウェブページの記載内容は,一般的な商 品取扱いサイトのように取扱商品の優秀性を謳うものではなく,上記(2)にみ られるように,原告製品が問題のある商品というだけでなく,それを製造販 売する原告さえも問題があるようにいうものである。すなわち,被告は,本 件発信者が大量の原告製品を抱えてこれを販売するために本件サイトを開設 したように主張するが,その本件サイトでは,原告製品に興味を持ち,その 購入を検討しようとしてインターネットを利用してアクセスしてきた需要者 に対し,ウェブページの随所において,需要者の購入意欲を損なうことを意 図しているとしか考えられない内容の記載をしているのであり,また,その 記載は,併せて製造者としての原告の信用を損なうことをも意図していると 解さざるを得ないものである。結局,これらのことからすると,本件サイト は,被告が主張するような原告製品の販売促進を意図したものではなく,む しろ原告が主張するように,原告に「損害を加える目的」で開設されたサイ トであると断ぜざるを得ないというべきである。
(4) したがって,本件サイトの契約者である本件発信者は,他人に損害を加え る目的で,原告の特定商品等表示である原告製品の名称と類似の本件日本語\nドメイン名を使用したものであり,これは不正競争防止法2条1項12号の 不正競争に当たる。

◆判決本文

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平成27(ワ)21233  発信者情報開示請求事件  著作権  民事訴訟 平成28年1月29日  東京地方裁判所

 著作権侵害を根拠に発信者情報開示が認められました。
 このように,翻案に該当するためには,既存の著作物とこれに依拠して創作された著作物とを対比した場合に同一性を有する部分が,著作権法による保護の対象となる思想又は感情を創作的に表現したものであることが必要であるところ,「創作的」に表\現されたというためには,厳密な意味で独創性が発揮されたものであることは必要ではなく,筆者の個性が何らかの形で表れていれば足りるというべきである。そして,個性の表\れが認められるか否かについては,表現の選択の幅がある中で選択された表\現であるか否かを前提として,当該著作物における用語の選択,全体の構成の工夫,特徴的な言い回しの有無等の当該著作物の表\現形式,当該著作物が表現しようとする内容・目的に照らし,それに伴う表\現上の制約の有無や程度,当該表現方法が,同様の内容・目的を記述するため一般的に又は日常的に用いられる表\現であるか否か等の諸事情を総合して判断するのが相当である。
・・・
(3) また,本件記事2は,これまで台湾における「五術」に関わり,その際に不快な思いもしたものの,新たな試験ができたことで時代が変わり始めたなどと表現した文章であって,一つの文(文字数にして143文字)からなるものである。その表\現においては,用語の選択,全体の構成の工夫,特徴的な言い回しなどにおいて,一見して作者の個性が表\れていることは明らかである。これに対し,本件情報14ないし17は三つの文からなる文章であるが,このうち第1文は,やはり,台湾における「五術」に関わり,その際にあきれたこともあったものの,新たな制度ができたことで時代が変わったなどと表現した文章であって,文字数にして123文字からなるものであり,具体的表\現についてみても,本件情報14ないし17の第1文の表現は本件記事2の表\現と相当程度一致しており,その違いは,本件情報14及び15では31文字,本件情報16及び17では32文字でしかなく(別紙対比表2参照),「台湾における五術」,「江湖派理論」,「宗教による術数を利用した」「金儲けを目撃する度に」など,用語の選択,全体の構\成,文字の 配列,特徴的な言い回しにおいて酷似している。そして,その相違部分の内容をみても,本件記事2のうち「五術」の「学術発表にかかわって」という点を,本件情報14ないし17においては「五術」の「詐欺\発表にかかわって」に,「とても不愉快な文化の冒涜・歪曲」という点を「とても愉快な文化の笑い話・小話」に,「胸くそが悪かったのですが」という点を「呆れたのですが」に,「国家規模での認定試験」という点を「国家機関での検閲制度」に置き換えているにすぎない。\nしたがって,本件情報14ないし17は,本件記事2に依拠したうえで,同記事の内容を批判するか揶揄することを意図して上記異なる表現を用いたものといえるのであって,仮に上記相違部分について作成者の何らかの個性が表\れていて創作性が認められるとしても,他に異なる表現があり得るにもかかわらず,本件記事2と同一性を有する表\現が一定以上の分量にわたるものであって,本件記事2の表現の本質的な特徴を直接感得することができるものであるから,翻案権侵害に当たることが明らかであるというべきである。
(4) 以上のとおり,本件情報1ないし17は原告の翻案権を侵害することが明らかである。 また,そうである以上,本件情報1ないし17を本件ウェブサイトに発信する行為は,原告の公衆送信権を侵害するものであることも明らかというべきである。

◆判決本文

◆こちらが対象の表現です。

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平成26(ワ)18199  発信者情報開示請求事件  不正競争  民事訴訟 平成26年12月18日  東京地方裁判所

 プロバイダーに対する発信者情報開示が認められました。
 これらの事実を総合考慮すると,本件ドメイン名の現在までの登録者や本件サイト1の契約者は,訴外会社又はその関係者など訴外会社商品の販売に関わる者(以下「訴外会社商品関係者」という。)である蓋然性が高 いと認められるのであって,本件サイト1の契約者は,原告表示と類似する本件ドメイン名を使用して,原告商品との混同を生じさせ,その顧客吸引力を利用して,訴外会社商品に誘引して販売利益を上げようとして,本件ドメイン名を本件サイト1に使用していると認められる。
ウ したがって,本件サイト1の契約者は,不正の利益を得る目的で,原告の特定商品表示である原告表\示と類似の本件ドメイン名を使用するものであり,不正競争防止法2条1項12号の不正競争に当たる。

◆判決本文

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平成26(ワ)7280  発信者情報開示請求事件  著作権  民事訴訟 平成26年11月26日  東京地方裁判所

 本件発信者の行為は原告の複製権及び公衆送信権を侵害するものであるとして、発信者開示が認められました。その前提として、原告プログラムは著作物であると判断されました。
 以上のとおり,数値の突合及びそれに伴う条件分岐にいかなるコマンドをどのように組み合わせるか,条件が成立する場合としない場合の処理をどのような順序で記載するか,どのタイミングでテーブルないしメモリ領域間で情報を移動させるか,共通する処理があるときに共通する部分をまとめて記述するかそれとも個別に記述するかなどについて,本件色切替パッチと異なる表現を採用しても,本件色切替パッチにおいて実現される処\n 理と同様の処理を行うことが可能である。そして,使用可能\なコマンドは多数存在すること(甲38),本件色切替パッチのコード数は約100行あることからすれば,全体としてみれば,本件色切替パッチにおいて実現される処理を行うために用いうるコマンド,その組み合わせ及び表現順序の選択の余地は大きいものというべきである。\n原告は,それだけの選択の余地がある中で,工夫を凝らして本件色切替パッチを作成したものであるから(甲14),本件色切替パッチは,ありふれた表現ではなく,何らかの作成者の個性,すなわち,表\現上の創作性が表れていると認められる。\n(3) したがって,本件パッチのうち,少なくとも本件色切替パッチは,プログラムの著作物であると認められる。

◆判決本文

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平成26(ワ)11026  発信者情報開示等請求事件  不正競争  民事訴訟 平成26年10月15日  東京地方裁判所

 クチコミサイトにおける評価者についての発信者情報の開示請求が認められました。
 本件サイト中に存在した,原告に関する2012年8月7日の口コミ(本件口コミ1)は,「関西」とのみ記載された投稿者から投稿された体裁の,「飛び込みの営業で、「キャンペーン価格で」という。/見積もりをとったら、おどろき。単価はそこそこだが、見積もった壁面の面積が実際の面積のおよそ2倍。こちらが我が家の壁面の面積など知らないと思ったのかしら。/足場代等をゼロにするといっても、これではたまらない。見積の盲点だと思う。/依頼するなら気をつけた方がいいでしょう。」というものであった(「/」は改行を示す。甲4の5)。 本件口コミ1は,一般読者の普通の注意と読み方を基準にすると,原告が,実際の壁面の2倍の面積で(それに単価を乗じた不当に高額の)見積書を作成し,足場代等を無料にすると言って(不当に高額な見積りから割り引いたように見せかけ)不当な営業行為を行っているとの事実を摘示するものであり,原告の社会的評価を低下させるものである。 原告代表者の陳述書(甲8)及び原告の見積書(甲9の1ないし5)によれば,原告の使用している見積書には「仮設足場」の欄があり,これを無料にするとの営業行為は行っていないこと,また,壁の面積については総面積から窓やドア等の開口部を非塗装面として差し引くため,実際の面積より少なくなるのが通常であり,壁面の面積を実際の面積の2倍で見積もるという営業行為も行っていないことが認められるから,本件口コミ1について違法性を阻却する事由も存在しないと認められる。\n

◆判決本文

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平成26(ワ)3577  発信者情報開示請求事件  著作権  民事訴訟 平成26年7月31日  東京地方裁判所

 P-Pプログラムを用いた違法音楽配信起こったものについて、プロバイダに対して発信情報の開示が認められました。
 本件システムは,クロスワープ社が開発したインターネット上の著作権侵害を検出するためのシステムであり,平成15年から稼働しており,Gnutellaネットワークには平成20年から対応している。 本件システムは,市販のCDを複製した音楽ファイルのファイル名に含まれていると考えられるキーワードを設定し,これを送信してキー情報を取得し,取得した複数のキー情報から一定の選択をした後,当該ファイルを保持していると考えられるパソコンにダウンロードを要求し,当該ファイルが公開状態にあれば当該パソ\コンから自動的に当該ファイルをダウンロードするものである。ダウンロードされたファイルそのもの及び送信元のパソコンのIPアドレス,ポート番号,ファイルハッシュ値,ファイルサイズ,ダウンロード完了時といったダウンロード時の情報は,自動的にデータベースに記録される。本件システムは,毎日1回,通信により正確な日本標準時を保つように設定されている。\nイ クロスワープ社は,本件システムによるGnutellaネットワークの監視を随時行っており,平成25年4月15日に別紙発信者情報目録記載番号4のファイルを,同月21日に番号3のファイルを,同年6月17日に番号6のファイルを,同月23日に番号5のファイルを,同年7月14日に番号1及び2の各ファイルをそれぞれダウンロードした。 ウ クロスワープ社は,平成26年1月17日午後3時30分から同月28日午後3時30分までの間,プライベートアドレスを「●省略●」,グローバルIPアドレスを「●省略●」とするネットワーク構成の試験用OSから,Gnutellaネットワーク上に,試験ファイルとして50個のファイル(「26eb7b64863890a8」に「_001」から「_050」までの番号を付したmp3ファイル)を公開し,他方,本件システムにおいて,上記50個のファイルの番号部分を除いた部分(「26eb7b64863890a8」)を検索キーワードとして,Gnutellaネットワークの監視及びダウンロードをするという実験をした。\n本件システムは,上記50個のファイルのうち5個のファイルを合計245回ダウンロードした。そのファイルの送信元のIPアドレスはいずれも「●省略●」であり,上記試験用OSのグローバルIPアドレスと一致した。 (3) 上記認定事実によれば,クロスワープ社の実験のとおり,本件システムが検出する音楽ファイルはGnutellaネットワーク上に実際に公開されているものであり,本件システムは当該ファイルを記録している端末のIPアドレスを正確に検出し,当該ファイルをダウンロードするものと認められる。 したがって,別紙発信者情報目録の「ダウンロード日時」欄記載の日時に本件各IPアドレスを用いてインターネットに接続していた本件各契約者は,本件各音楽ファイルをGnutellaネットワークを介して多数の者に対し送信可能な状態にしていたものと認められる。\nそして,本件において,著作権法102条1項により準用される同法30条以下に定める著作隣接権の制限事由が存在することはうかがわれないから,本件各契約者が各原告の本件各レコードに係る送信可能化権を侵害したことは明らかというべきである。\n

◆判決本文

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平成26(ワ)3570  著作権 民事訴訟 平成26年06月25日 東京地方裁判所

 PtoPソフト(Gnutella互換ソ\フト)による著作権侵害についてレコード会社が、プロバイダに対して、発信者情報の開示を求めました。裁判所はこれを認めました。
 被告は,無関係の第三者が契約者のIPアドレスや端末を不正に利用した可能性や,契約者の端末が暴\露ウィルスに感染した場合など,契約者の意思によらず送信可能になった可能\性もあるから,上記IPアドレスの割当てを受けた契約者がプロバイダ責任制限法2条4号にいう「発信者」に該当するとは限らない旨主張するが,被告が主張するような事情は飽くまで一般的抽象的な可能性を述べるものにすぎず,本件全証拠によっても,これら不正利用や暴\露ウイルスへの感染等を疑わせる具体的な事情は認められない。そして,前記1(4)エのとおり,被告から「219.108.203.208」のIPアドレスの割当てを受けた者により,それぞれインターネットに接続され,Gnutella互換ソフトウェアによって,インターネット回線を経由して自動的に送信し得る状態にされ,本件システムにより本件ファイル1及び2がダウンロードされたものであるから,上記IPアドレスを使用してインターネットに接続する権限を有していた契約者を「侵害情報の発信者」であると推認するのが合理的であり,契約者のIPアドレス等の不正利用や暴\露ウィルスへの可能性などの一般的抽象的可能\性の存在が,上記認定の妨げになるものとは認められないというべきである。(4) 以上の検討によれば,本件利用者1及び2は,原告レコード1及び2の複製物である本件ファイル1及び2をコンピュータ内の記録媒体に記録・蔵置した上,当該コンピュータを,被告のインターネット接続サービスを利用して,被告からIPアドレスの割当てを受けてインターネットに接続し,Gnutella互換ソフトウェアにより,本件ファイル1及び2をインターネットに接続している不特定の他の同ソ\フトウェア利用者(公衆)からの求めに応じて,インターネット回線を経由して自動的に送信し得る状態にしたことが認められるから,本件利用者1及び2の上記行為は,原告らが原告レコード1及び2について有する送信可能化権を侵害したことが明らかであると認められる。そして,原告らは,原告ら各自が原告レコード1及び2について有する送信可能\化権に基づき,本件利用者1及び2に対して損害賠償請求及び差止請求を行う必要があるところ,本件利用者1及び2の氏名・住所等は原告らに不明であるため,上記請求を行うことが実際上できない状態にあることが認められる。〔甲1の1,2,甲4,5〕したがって,原告らには,被告から本件利用者1及び2に係る発信者情報(氏名,住所及び電子メールアドレス)の開示を受けるべき正当な理由がある。

◆判決本文

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平成25(ワ)30183 発信者情報開示請求事件 不正競争 民事訴訟 平成26年06月04日 東京地方裁判所

  英会話教材「スピードラーニング」を販売している会社が、不競法2条1項14号に基づく発信者情報の開示を求めました。裁判所は、これを認めました。
 (1) 本件表示は,「スピードラーニングの口コミって嘘でしょ。効果の無い英会話教材」と表\示したタイトル部分と,冒頭に「スピードラーニングの口コミって嘘でしょ。効果の無い英会話教材」と大きく表示し,その下部に「スピードラーニングの口コミは嘘としか思えません。今話題のステマと言わんばかりの高評価に呆れます。」とやや小さく表\示した説明部分を含むものである(甲1の1)。ここで,「ステマ」とはステルスマーケティングの略であり,消費者に宣伝と気付かれないように宣伝行為を行うことを意味するものである(甲2の3)。(2) 上記(1)の表示は,本件サイトの管理者において,原告教材が口コミにおいて高評価であるにもかかわらず,原告教材に効果を感じられなかったこと及び上記高評価はステルスマーケティングによるものとも思われるほどであり,呆れる旨を表\示したものと解される。しかし,当該表示が名誉又は信用を毀損するものに当たるか否かは,一般読者の普通の注意と読み方を基準として判断すべきところ,一般読者の普通の注意と読み方によった場合,上記(1)の表示は,原告教材の口コミが原告教材を実際に購入し,使用した者によって作成されたものではなく,原告がステルスマーケティングによって作成した嘘のもの,すなわち原告が自ら又は第三者に依頼して意図的に作出したものの可能\性があるとの印象を与えるものであるということができる。原告が外国語教材の企画・開発及び販売等を業とする法人であることは前記前提事実(1)アのとおりであるところ,原告が,その販売する商品である原告教材につき,高評価の口コミを自ら作出している可能性があるということは,原告の名誉,信用等の社会的評価を低下させるものであるというべきである。(3) 本件表示は,上記(1)の表示に続けて,「実際の購入者しか分からないと思いますが,スピードラーニングの教材内容じゃ,英会話は上達しませんし,効果もありません。」と表\示した説明部分をも含むものであるから(甲1の1),上記(1)の表示は,本件サイトの管理者において,原告教材に効果が感じられなかったことに基づいて記載されているものと認められるところ,本件サイトの体裁等(甲1の1)に照らし,本件サイト管理者は一個人であることがうかがわれるのであるから,このような個人において,原告教材に効果を感じられなかったことは,原告が原告教材につき高評価の口コミを自ら作成している可能\性があることを裏付けるに足るものではない。したがって,本件において,本件表示が真実であり,又は真実であると信ずるにつき相当の理由があるものとは認められず,本件表\示に違法性阻却事由の存在をうかがわせるような事情は存在しないものと認められる。 (4) したがって,本件表示の掲載は,原告の名誉・信用等の社会的評価を低下させるものであって,原告人格権を侵害するものであることが明らかである。\n

◆判決本文

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平成24(ワ)16391 発信者情報開示請求事件 著作権 民事訴訟 平成25年03月21日 東京地方裁判所

 プロバイダに対する発信者情報開示が認められました。
 本件メール本文の内容は,別紙対照表の「本件メールの内容」欄に記載のとおり(ただし,下線を除く。)であり,「「人形形代」を書きまくりましょう!」,「やっと「人形ムード」になった方も多いのではないでしょうか?」,「B先生が「伊勢神業」のお取次をしてくださるまでの貴重なこの時間は,私たちに「人形形代」をもっともっと書かせて頂くための時間ではないでしょうか?」などの個性的な表\現を含み,十数文からなる文章であって,誰が作成しても同様の表\現になるものとはいえないから,本件メールは,言語の著作物に該当すると認められる。被告は,本件メールの表現内容は,事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道に当たると主張するが,本件メールは,個性的な表\現を含むのであって,事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道に当たるということはできない。被告の上記主張は,採用することができない。
・・
本件記事と本件メールの各記載内容を対照すると,別紙対照表のとおり,前記のような個性的な表\現を含む本件記事の記載内容の大半が本件メールの記載内容と同一であり,異なる部分は,原告の氏名の一部を伏せ字として表示したり,「皆様の支部での「60万時間祈願」の状況はいかがでしょうか?」における「で」と「の状況」を削除するなど,些細な点に過ぎず,本件記事には本件メールの表\現上の本質的な特徴の同一性が維持され,本件記事に接した者は本件メールの表現上の本質的な特徴を直接感得することができるから,本件記事は,本件メールを有形的に再製したものと認められる。したがって,本件記事をインターネット上のウェブサイトである本件ページにアップロードして掲載する行為は,原告が有する本件メールの複製権及び送信可能\化権を侵害する。なお,被告は,いったん送信可能化された時点で権利侵害が発生し,その後は新たな権利侵害は生じないと主張するが,本件記事を本件ページに初めてアップロードした後においても,本件記事を含むhtmlファイルを再度アップロードして本件記事を自動公衆送信し得るようにすると,その都度送信可能\化権の侵害が生じるというべきである。被告の上記主張は,採用することができない。

◆判決本文

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平成23(ワ)37057 発信者情報開示請求事件 商標権 民事訴訟 平成24年06月28日 東京地方裁判所

 あるサイトにおける表示が、商標権侵害、不正競争行為(2条1項1号)に該当するとして、これを根拠として、プロ責法4条1項に基づき、レンタルサーバ運営者に発信者情報の開示が認められました。
 上記(1)の認定事実によれば,平成23年8月までには,原告商品等表示は原告の営業を表\示するものとして需要者の間に広く認識されていたものと認められる。(3) 本件各標章の要部は,「PLUS」あるいは「Plus」の部分であって,本件各標章は周知の原告商品等表示に類似するから(このことは,被告も認めるところである。),本件ウェブページ上でその営業を表\示するものとして本件各標章を使用する行為は,不競法2条1項1号に該当し,原告の営業と混同を生じさせるものということができる。そして,本件において,特段の事情があることは窺えないから,本件ウェブページ上で本件各標章を使用する行為によって原告の営業上の利益が侵害されたものと認められる。(4) 被告のレンタルサーバは,インターネット上で不特定の者に対する送信をするのであるから,本件ウェブページに掲載された情報の流通によって原告の権利が侵害されたことは明らかである。2 上記1に判示したところによれば,原告が損害賠償請求権を行使するためには,被告のレンタルサーバに本件ウェブページの情報を記録した者の発信者情報が必要であるから,原告にはその開示を受けるべき正当な理由があると認められる。

◆判決本文

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