知財みちしるべロゴマーク
知財みちしるべトップページへ

更新メール
購読申し込み
購読中止

賠償額認定 > 102条3項

知財みちしるべ:最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、判例を集めてみました

争点別に注目判決を整理したもの

102条3項

最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、裁判所がおもしろそうな(?)意見を述べている判例を集めてみました。
内容的には詳細に検討していませんので、詳細に検討してみると、検討に値しない案件の可能性があります。
日付はアップロードした日です。

平成29(ネ)10087  専用実施権設定登録抹消登録等請求控訴事件  特許権  民事訴訟 平成30年4月18日  知的財産高等裁判所(4部)  大阪地方裁判所

 1審は原告の主張を認めませんでしたが、知財高裁(4部)は、250万円の支払いを命じました。
他方,甲4契約の締結された当時,本件特許発明は実用化されたとはいえない段 階にあって事業の将来見込みが不確実であったところ,被控訴人は,控訴人に合計 2500万円の契約金を支払った。さらに,被控訴人は,少なくとも約1300万 円を支出して,本件特許発明に係る方法の実施に適するよう,汎用電子レンジを改 造して本件機械を開発した。本件機械の導入によって,歯科医院において本件特許 発明に係る方法を容易に実施できるようになり,被控訴人が歯科医院から義歯を預 かって本件特許発明を実施していたときよりも,顧客層が大きく拡大することに なった。このことは,本件特許発明を実施する上で必要な本件液の販売数が,平成 27年初めは月約700本であったところ,平成27年後半には月少なくとも約1 300本に増加していること(乙44)からも裏付けられる。 また,控訴人は,本件訴訟提起前の平成27年4月24日,被控訴人に対し,本 件機械と本件液の売上高の各3%の実施料の支払を求め,被控訴人は,暫定的支払 としつつも現在まで上記額の支払を継続し,控訴人はこれを受領している。 これらの事情のほか,本件訴訟に現れた事情を総合考慮すれば,本件機械の販売 に係る実施料は,売上高の6%をもって相当と認める。
(ウ) 控訴人の主張について
控訴人は,社会通念上相当な実施料は,本件機械の売上高から製造原価を控除し た額(粗利)の25%,そうでないとしても,本件機械の売上高の10%であると 主張する。 しかし,まず,粗利の額は,被控訴人の営業秘密である製造原価を明らかにしな ければ算定不能であること,売上高は双方にとって簡便かつ明確な算定基準となる\nこと,甲4契約においても販売価格と通常価格の差額(2条7項。具体的には加工 単価を基に算定している。)や第三者からの実施許諾料(同条8項)を算定基準と していることに照らせば,粗利ではなく売上高を算定基準とするのが当事者の意思 に合致するものと解される。そして,控訴人主張の利益三分法ないし四分法は,ラ イセンス料を定めるに際しての一つの指針にすぎず,売上高ないし粗利の25%を 原則的なライセンス料と考えることは相当でない。本件においても,前記(イ)のと おり,被控訴人自身が実施していた当時の実施料,被控訴人が契約締結時に支払っ た実施料や本件機械の開発費用等の先行投資額,本件機械の導入による顧客層の拡 大,従前の交渉経緯等を総合考慮すれば,売上高の6%をもって相当と認める。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 賠償額認定
 >> 102条3項
 >> ピックアップ対象

▲ go to TOP

平成26(ワ)28449  特許権侵害差止等請求事件  特許権  民事訴訟 平成28年5月26日  東京地方裁判所

 102条3項に基づく損害額の算定で、売り上げの5%が認められました。
 原告は平成25年4月5日〜平成27年10月末日の被告製品の売上高4 億4967万3858円に実施料率5%を乗じた2248万3692円が 本件特許権の侵害による損害額(特許法102条3項)であると主張する ところ,売上高は被告の自認する2億8279万4711円の限度で認め られ,これを上回る額を認めるに足りる証拠はない。 次に,実施料率についてみるに,前記前提事実に加え,証拠(甲2,23, 24,乙27)及び弁論の全趣旨によれば,1)本件発明は被告製品の構成\nの中核部分に用いられており,本件発明の技術的範囲に属する部分を取り 除くと被告製品はアンテナとして体をなさないこと,2) 本件発明は高さ約 70mm以下という限られた空間しか有しないアンテナケースに組み込ん でも良好な電気的特性を得ることのできるアンテナ装置の提供を目的とす るところ,被告製品はこれと同様に背が低いにもかかわらず受信性能に優\nれたアンテナ装置であって,被告はこの点を被告製品の宣伝上強調してい ること,3) 本件発明の属する電子・通信用部品ないし電気産業の分野のラ イセンス契約における実施料率については平均3.3〜3.5%ないし2. 9%とする調査結果が公表されていること,以上の事実が認められる。こ\nれらの事実を総合すると,本件において特許法102条3項に基づく損害 額算定に当たっては被告製品の売上額の5%をもって原告の損害とするの が相当である。 したがって,原告の損害額は1413万9735円となる。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 賠償額認定
 >> 102条3項
 >> ピックアップ対象

▲ go to TOP

平成26(ワ)5210  損害賠償請求事件  民事訴訟 平成28年1月21日  大阪地方裁判所

 均等侵害が認定されました。また、損害額について譲渡対象とならなかった分について、有償譲渡とは異なる料率が認定されました。
 本件特許発明が,シートによって鼻全体を覆うことを想定していることは先に述 べたとおりである。しかし,本件明細書の記載によれば,従来のシートでも鼻の上 部に切り込みは設けられておらず(【0005】,図2),鼻の上部に当たる目頭付近 部分は,従来技術によってもシートで覆うことが実現されていたのに対し,本件特 許発明の技術的課題は,従来のパック用シートでは,小鼻部分にシートで覆えない 大きな隙間が空き,また,シートの小鼻に対応した部分が浮き上がってしまう欠点 があったことから,顔面で最も高く膨出する鼻の小鼻部分をもぴったりと覆うこと にあり,本件特許発明は,「ほぼ台形の領域」にミシン目状の切り込み線を配すると したことにより,不織布の横方向に伸びやすいという物性と相俟って,パック用シ ートが鼻筋や鼻の角度に沿って自然と横方向に伸び広がるようにし,隙間を生じる ことなく小鼻部分をもぴったり覆うようにしたものであると認められる。 これらからすると,本件特許発明は,鼻部にミシン目状の切り込み線を複数列配 することによって,従来技術では困難であった小鼻部分を覆うことを実現した点に 固有の作用効果があると認められる。そうすると,被告製品において,目頭の高さ からやや下の部分までの領域に切り込み線が設けられていない点は,このような本 件特許発明の固有の作用効果を基礎付ける本質的部分に属する相違点ではないとい うべきである。
イ 置換可能性について
証拠(甲3)及び弁論の全趣旨によれば,被告製品は,目頭の高さからやや下の 部分までの領域にミシン目状の切り込み線が設けられていなくとも,小鼻部分を含 めた鼻全体に密着するものであると認められる。 そうすると,被告製品も,本件特許発明の目的を達することができ,同一の作用 効果を奏するものであると認められる。 ウ 置換容易性について 前記のとおり,鼻の上部に当たる目頭付近部分は,従来技術によってもシートで 覆うことが実現されていたことからすると,切り込み線が配される台形状の領域の 上底の高さを,眼の付け根である目頭の高さよりも,目頭の1段分か2段分,下に 設けても本件特許発明と同一の作用効果を奏することは,当業者が,対象製品等の 製造等の時点において容易に想到することができたというべきである。
・・・・
(2) 被告製品の製造に関する実施料相当額
被告に納入されたパック用シート●●●●●●●●のうち,被告製品として譲渡 されたのは●●●●●●●●であり,その差である●●●●●●●●については, 納入されたが譲渡されなかったものである。しかし,被告製品のパック用シートが 特殊な形状をしていることからすると,被告は,シートの製造業者に発注して被告 製品用のパック用シートを製造させたと推認され,そうすると,被告は,パック用 シートの製造行為を行ったと評価すべきである。そして,パック用シートの製造も 本件特許発明の実施であり,侵害行為に当たるから,納入されたが譲渡されなかっ た分も損害賠償の対象とするのが相当である。 もっとも,被告は,これらについては,その価値を市場に提供して利用したわけ ではないことからすると,これを有償譲渡と同視し,前記の想定市場販売価格を基 礎として実施料相当額を算定するのは相当でない。そこで,これらシートについて は,その製造自体の価値を示すものとして,その納入価格を基礎として実施料相当 額を算定するのが相当であり,証拠(乙12)によれば,シート1枚当たりの納入 価格は●●円であると認められる。この点について,原告は,これらについても想 定市場販売価格を基礎にして実施料相当額を算定すべきであると主張するが,前記 に照らして採用できない。 また,前記(1)エにおいて考慮した事情に照らせば,これらシートの納入価格には, 美容液の価値が考慮されていないから,被告製品用のシートを製造したが譲渡しな かった場合の実施料率は,●●と認めるのが相当である。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 技術的範囲
 >> 均等
 >> 賠償額認定
 >> 102条3項
 >> ピックアップ対象

▲ go to TOP

平成25(ワ)32555  特許権侵害差止等請求事件  特許権  民事訴訟 平成27年3月18日  東京地方裁判所

 時効にかかった分は不当利得として認められました。
 よって,本件特許権の設定登録日(平成19年6月8日)から平成26年10月28日までの間の被告による本件特許権の実施に基づいて,原告が被告から受けるべき金銭の額は,上記アないしウの合計額である6372万8115円となる。
(5) 消滅時効につき
前記第2,2(9)及び(10)のとおり,原告は,平成25年9月11日に,被告に対し,被告装置が本件特許権を侵害するとしてその損害賠償を求める通知をし,その後,当該通知から6か月以内である同年12月11日に本件訴訟を提起したところ,本件訴訟において,被告は,本件特許権の侵害に係る不法行為に基づく損害賠償請求権について3年の消滅時効を援用しており,原告もそれを争っていない。 そうすると,特許権侵害の不法行為に基づく原告の被告に対する損害賠償請求権は,上記通知から3年を遡る平成22年9月10日までの侵害行為に係る分については,時効により消滅したものと認められる(民法147条1号,153条,724条)。 前記(4)のとおり,平成19年6月8日から平成26年10月28日までの間の損害賠償額は6372万8115円であるところ,これを期間により按分すると,消滅時効にかかる平成22年9月10日までの額が2811万1180円,消滅時効にかからない同月11日以降の額が3561万6935円となる。前者については,不法行為に基づく損害賠償請求権としては時効により消滅しているため,不当利得返還請求権として認容すべきこととなる。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 102条3項

▲ go to TOP

 平成25(ワ)6414  特許権侵害差止等請求事件  特許権  民事訴訟 平成27年2月26日  大阪地方裁判所

 特許権侵害として7%の実施料相当額が認められました。
 イ 上記認定事実を前提にすると,被告が受注した同種システムの中で,被告装置を備えるものは多くなく,常に一体として販売されているとは いえないこと,被告装置自体の売上額も,被告装置を備えるシステム総売上額27億4337万5000円の中の2億4834万9000円と,約9%であることからすれば,被告が受注したパワートレイン開発,計測等のシステム全体をもって,本件特許発明の実施に該当すると解するのは相当ではない。 また,被告システムにおける排ガス分析計であるAMAi60は,被告装置と組み合わせて使うことが予定されているものであるが,独立した装置であり,被告装置とは別に,システムの一部要素として構\成されていることが認められるから(別紙受注一覧取引番号3ないし6,甲6,乙6の2),本件特許発明の技術的範囲に属する被告装置の一部と評価できるものではない。 よって,本件特許発明の実施料の対象として捉えるべきものは(特許法102条3項),被告装置自体の受注額であると解される。
ウ 前記認定事実を前提に,本件特許発明の実施に対し原告が受けるべき額について検討するに,被告装置の受注額を基礎に,本件特許発明の実施料を算定すべきであることは前述のとおりであるが,被告装置と排ガス分析計AMAi60とが組み合わせて販売されており,一定限度,被告装置の販売は,AMAi60の販売に寄与していると評価することができるから,この点を使用料率の算定にあたって考慮することはできるものと解する。 また,被告装置を含むものとして受注したパワートレイン開発,計測等のシステムは,1件あたりの受注額の平均が4億円以上となる大規模なものであること,システム全体のうち,排ガス測定機器の関係について,原告と被告は競合していること,被告において,原告のCVS装置をシステムに組み込むこともある中で,温調機能を有する被告装置を含む発注を受けているのであるから,被告装置の存在は,システム全体の\n受注に一定限度寄与しているというべきであり,前述のとおり,被告装置の受注額を基礎に本件特許発明の実施料を算定するとしても,その料率の関係では,この点を考慮するのが相当である。 さらに,本件特許発明は,サンプリング流路全体とともにサンプルバッグを加熱するという比較的単純な構成からなるものであるから,競合関係にある被告にとって,被告装置が本件特許の侵害となるか否かの検討は容易であると考えられ,前述のとおり,原告のCVS装置も選択可能\な中で,あえて温調機能を有する被告装置を含むシステムを受注したのであるから,この点は,実施料率を算定するに当たって考慮すべき事情と解される。\n以上を総合すると,本件特許発明の実施に対し原告が受けるべき実施料としては,被告装置の受注額の7%とするのが相当である。
エ そうすると,原告が特許法102条3項により受けるべき金銭の額は,被告装置の受注額の7%,別紙損害算定表の実施料相当額欄記載のとおりとなり,合計1738万4430円と認めるのが相当である。\n

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 賠償額認定
 >> 102条3項

▲ go to TOP

平成24(ワ)14652  特許権侵害損害賠償等請求事件  特許権  民事訴訟  平成26年7月23日  東京地方裁判所

 洗濯機のカビプロテクト機能について「商品選択に寄与する割合が低いものであったとはいい難い」として売上高の1%の損害が認められました(特102条3項)。
 そして,本件688明細書の上記(イ)e,fの記載に照らせば,本件688発明において,洗濯兼脱水槽から洗濯物が取り出され,槽内に洗濯物がない状態で上記槽乾燥工程を行うことで,脱水孔から空気が外槽内にスムーズに流れ,槽内の乾燥効率向上という作用効果が得られるものとされていることをうかがうことができるところ,本件688明細書に,上記(イ)gのとおり,温風供給手段を動作させるタイミングを,洗濯兼脱水槽から洗濯物を取り出した後とするためには,蓋の開閉動作があったことを条件とすればよい旨の記載があることも考慮すれば,蓋開閉検知は,洗濯兼脱水槽内から洗濯物が取り出された状態で槽乾燥工程が行われることを担保し,槽内の乾燥効率の向上という上記作用効果を確保するための構成であると解されるところである。そうすると,「検知を条件に」を,槽乾燥工程への自動移行を意味するものと解すべき理由はなく,同文言は,単に蓋開閉検知がされなければ槽乾燥工程に移行しないことを意味するにとどまるものと解するのが相当である。\n
・・・・
以上によれば,本件521特許及び本件893特許の侵害を理由とする原告らの請求は,争点(4)イ・ウについて検討するまでもなく理由がないことに帰着する。 そこで,以下においては,争点(4)ア(本件688特許の侵害による損害額)についてのみ検討する。
・・・・
そうすると,ロ号製品について,そのカタログやウェブサイト上の製品説明において,本件688特許登録前の製造販売に係る製品のように,「カビプロテクト」機能につき大きく取り上げる扱いがされていなかったとしても,従前の宣伝広告等により,需要者が当該機能\\を重視することは十分にあり得るものというべきである。なお,被告は,本件688特許登録前の製造販売に係る製品は,いわゆる縦型洗濯機であり,ドラム式洗濯乾燥機であるロ号製品とは無関係なものである旨主張するが,縦型洗濯機とドラム式洗濯乾燥機の需要者は共通するものと解されるのであって,前者に係る宣伝広告の効果が後者に波及することは十\\分にあり得るものと解されるところである。加えて,ロ号製品についても,機種名TW−G520L/Rの製品については,そのカタログにおいて,「カビプロテクト」機能により手軽に槽の手入れをすることができる旨が大きく取り上げられていること(甲36,乙64),機種名TW−Z370L,TW−G520Lの製品については,株式会社東芝のウェブサイトにおける上記製品の「商品情報」において,カビプロテクト機能\\を有する旨が記載されていること(乙66)に照らせば,ロ号製品においても,「カビプロテクト」機能はその宣伝広告において取り上げられることがあったものということができるのであって,本件688発明に係る機能\\が需要者の商品選択に寄与する割合が低いものであったとはいい難いものというべきである。
エ 他方,特許法が保護しようとする発明の実質的価値は,従来技術では達成し得なかった技術的課題の解決を実現するための従来技術に見られない特有の技術的思想に基づく解決手段を具体的な構成をもって社会に開示した点にあるというべきところ,本件688発明がその課題解決のために具体的に開示した新たな技術的手段としての構\\成は,「前記検知工程による検知を条件に」槽乾燥工程へ移行するようにしたところであって,同発明は,蓋の開閉検知のほかには,「洗濯物が取り出された状態」とするための技術的手段を開示していないことは,前記1で見たとおりである。
オ 以上の事情を総合考慮すると,ロ号製品の売上高に1%を乗じた金額が,本件688特許の特許権者が本件688発明の実施に対し受けるべき金銭の額に相当する金額(特許法102条3項)として相当であると認められる。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 技術的範囲
 >> 賠償額認定
 >> 102条3項

▲ go to TOP

平成24(ワ)30098 特許権侵害行為差止等請求事件 特許権 民事訴訟 平成26年07月10日 東京地方裁判所

 特許権侵害で1億円を超える損害賠償が認められました。
 上記技術分野における実施料率に関しては,平成4年度〜10年度の無機化学製品の契約件数(イニシャルペイメントなし)は3件であり,実施料率別では5%が2件,2%が1件であった旨, 平成21年頃の国内企業へのアンケートによると化学分野の実施料率は平均5.3%であった旨, 平成9年〜20年に損害賠償訴訟で判断された化学分野の実施料率は平均3.1%であった旨の調査結果が報告されている。(甲9,38,39,46)(3) 上記事実関係によれば,本件発明は二次電池の正極材料の基本性能に関するものであり,被告製品は,本件発明の技術的範囲に属する被告方法により製造されたものとして,高温保存特性が優れるという効果を奏するものということができるが,他方,被告製品の売上げに関しては,それ以外にも二次電池に求められる上記各性能\を被告製品が有していることによる部分が大きいと推認される。以上に説示した本件の諸事情を総合すると,原告が被告による本件発明の実施に対し受けるべき金銭の額は,前記(1)の55億8300万円に2%を乗じた1億1166万円と認めるのが相当である。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 賠償額認定
 >> 102条3項

▲ go to TOP

平成24(ワ)14227 損害賠償請求事件 特許権 民事訴訟 平成26年05月22日 東京地方裁判所

 窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法について技術的範囲に属すると認定され、102条3項により約2.5億円の損害が認定されました。
 これらの記載に前記(ア)認定の事実を併せ考えると,本件発明は,アニーリングという技術手段を採用して,これにより,p型不純物をドープした窒化ガリウム系化合物半導体から水素を出すという作用が生じ,p型窒化ガリウム系化合物半導体が製造されるという効果が得られるというものである。そして,この場合のアニーリング雰囲気は,真空中,N2,He,Ne,Ar等の不活性ガス又はこれらの不活性ガスの混合ガス雰囲気中で行うのが好ましく,さらに,アニーリング温度における窒化ガリウム系化合物半導体の分解圧以上で加圧した窒素雰囲気中で行うのが最も好ましいとされる。これに対し,アニーリング雰囲気中にNH3,H2等の水素原子を含むガスを使用したりキャップ層に水素原子を含む材料を使用することは,p型不純物に結合した水素原子を熱的に解離するというp型のための反応が進行せず,上記作用効果を奏しないことがあるので好ましくないとされるが,逆に,p型不純物に結合した水素原子を熱的に解離するというp型化のための反応が進行して,上記作用効果を奏することもあると考えられることから,アニーリング雰囲気中にNH3,H2等の水素原子を含むガスを使用したり,キャップ層に水素原子を含む材料を使用することが排除まではされていないということができる。そうであれば,構成要件Bの「実質的に水素を含まない雰囲気」とは,このような作用効果を奏するような雰囲気,言い換えれば,アニーリングにより低抵抗なp型窒化ガリウム系化合物半導体を得ることの妨げにならない程度にしか水素を含まない雰囲気を意味するものと解するのが相当である。\n
・・・
被告製品の売上額が51億7487万2414円を下らないこと,本件発明の実施に対し原告が受けるべき金銭の額が被告製品の売上額の5%に相当する額であることは,当事者間に争いがなく,これらの事実によれば,本件発明の実施に対し原告が受けるべき金銭の額は,2億5874万3620円を下らない・・・

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 技術的範囲
 >> 文言侵害
 >> 用語解釈
 >> 102条3項

▲ go to TOP

平成24(ワ)24822 損害賠償等請求事件 特許権 民事訴訟 平成26年03月20日 東京地方裁判所

 特許権侵害について、売上額の3%の損害が認定されました。
 原告らは,特許権侵害に係る不当利得の額は不当利得対象期間の被告各製品の売上額4億1602万5629円に実施料率3.5%を乗じた額であり,損害の額は損害賠償対象期間の被告の利益額633万0671円に等しいと主張する。上記売上額及び利益額に争いはなく,被告は,不当利得についての実施料率は0.5%であり,損害賠償についての寄与率は10%にとどまる旨主張するので,以下,検討する。
・・・
被告は,不当利得対象期間中,本件発明の実施許諾を得ないまま,その技術的範囲に属する被告各製品の製造販売をしたのであるから,少なくとも実施料相当額につき法律上の原因なくして利益を得,原告ペパーレットはこれと同額の損失を被ったということができる。イ そこで,本件発明の実施料率についてみるに,上記事実関係によれば,カラーチェンジ機能は猫砂に求められる複数の機能\のうちの一つにとどまり,顧客がこれを他の機能より重視しているとはいえないものの,紙製の猫砂全体に占めるカラーチェンジ機能\を有する製品の割合が,固まり性や消臭性を備えた猫砂の商品化後も徐々に拡大し,5割程度に達していることからすれば,カラーチェンジ機能は,同種製品の販売上,不可欠ではないとしても有益な機能\とみるべきものである。そして,被告各製品の包装をみても,製品ごとに強調の程度は異なるものの,カラーチェンジ機能をセールスポイントとして扱っている。また,実施料率について調査した文献によれば,本件発明の実施品が属するパルプ,紙加工品等の分野における実施料率は3%程度の契約例が多いとされている(甲14)。これらの事情を総合すれば,本件における実施料率は,売上額の3%と認めるのが相当である。したがって,原告らが返還を請求し得る不当利得の額は,合計1248万0768円(4億1602万5629円×3%)となる。\n
・・・
イ そこで判断するに,上記事実関係によれば,本件発明の効果であるカラーチェンジ機能が被告各製品の販売に貢献していることは明らかといえるが,他方,被告各製品は,消臭性,固まり性といった機能\も併せ有するのであり,これらに着目して,本件発明の実施品である原告らの動物用排尿処理材や,商品名等により専らカラーチェンジ機能が強調されていた前訴対象製品ではなく,被告各製品を選択する消費者も少なからず存在したものと推認することができる。これらの事情を総合すると,被告の利益のうち5割は本件発明以外の要因が寄与して生じたものであり,この限度で上記推定が覆ると考えられる。したがって,寄与率を10%とする被告の主張を採用することはできず,原告らが請求し得る損害賠償の額は合計316万5335円(633万0671円×50%)であると解するのが相当である。\n

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 技術的範囲
 >> 賠償額認定
 >> 102条3項
 >> 104条の3

▲ go to TOP

平成23(ワ)15499 特許権侵害差止等請求事件 特許権 民事訴訟 平成25年10月24日 大阪地方裁判所

 特許権侵害が認定され、102条3項での損害額よりも、102条2項による損害額の方が高額ということで、3000万円強の損害額が認定がされました。
 原告製品及び被告各製品のほかにも,食品を収納するとともに,当該食材を加熱可能な容器が多数存在することは当事者間で争いがない。もっとも,このうちフラップ部と蓋を一体成型したものについては,原告製品,被告各製品及び乙30発明に係る実施品の存在を認めることができるにとどまる。本件各特許発明は,「加熱調理後,容器内の水分を,開口部を通じて,排出可能\である。この結果,本発明の容器は,パスタ等の調理に好適に使用可能となる。」(段落【0023】)という作用効果を奏する点に技術的意義があるものである。このような代替品の有無などに関する状況及び本件各特許発明の技術的意義に加え,本件で表\れた一切の事情を総合すると,本件各特許発明の被告各製品の売上げに対する寄与度は15%とするのが相当である。エ 損害以上によれば,売上高5億9510万5017円から経費合計3億9795万7004円を控除した額に寄与度15%を乗じた2957万2201円を,特許法102条2項に基づき算定される損害額と認める。
(3)特許法102条3項に基づく損害の計算
証拠(乙27の1〜3)によれば,プラスチック製品に係る実施料率は,平成4年度から平成10年度までの期間において,イニシャルペイメントがある場合において平均350%,イニシャルペイメントがない場合において39%であったことが認められる。このことに加え,前記で検討した代替品の有無などに関する状況及び本件各特許発明の技術的意義等も考慮すると,本件において相当な実施料率は35%であると認める。そうすると,売上高5億9510万5017円に実施料率35%を乗じた2082万8675円が相当な実施料額であると認める。
以上によれば,より高額である前記の計算に基づき,原告の損害(逸失利益)は2957万2201円であると認めるのが相当である。この約1割に相当する300万円の限度で,弁護士費用及び弁理士費用についても本件と相当因果関係のある損害と認める。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 102条2項
 >> 102条3項
 >> 104条の3

▲ go to TOP

平成19(ワ)2525 債務不存在確認請求本訴事件,損害賠償請求反訴事件 特許権 民事訴訟 平成25年09月26日 東京地方裁判所

 アップルと個人発明家との訴訟で、裁判所は約3億円の損害賠償を認めました。本件は、不存在確認訴訟なので、原告がアップルです。
 (1) 証拠(甲95,98,127,128,計算鑑定の結果)及び弁論の全趣旨によれば,平成18年10月1日から平成25年3月30日までの間の原告各製品の日本国内における売上高(消費税抜き)は,●(省略)●円であり,消費税込みの売上高は,●(省略)●円であると認められる。被告は,原告の平成23年5月26日付け準備書面(24)別紙1の記載を根拠に,原告各製品の売上高が5976億円であると主張するが,原告は,上記の記載が誤記であると述べている上,そもそも上記記載が売上高の記載であるかどうかも不明であり,他に原告の上記主張を裏付ける的確な証拠がないことに照らすと,これを採用することはできない。また,被告は,計算鑑定の結果等は,製品別売上台帳等の取引別の詳細データを用いていないから信用することができないと主張するが,原告は製品別売上台帳等の取引別の詳細データを常備していないというのであり,「<以下略>の追加陳述書」(甲98)及び「<以下略>の補充的陳述書」(甲128)の基となるデータは米国のアップル・インクに対する監査報告手続において会計監査人が依拠している会計データベース(SAPデータベース)から析出して得られたものであって,無作為に選択された25件の取引レベルのサンプルデータにより,上記データベースから抽出した販売数量及び売上データが請求システムのデータと一致することが確認されている上(甲127),鑑定対象期間である平成18年10月1日から平成23年9月24日までの売上高については上記データベースから抽出された製品別月次売上データと原告の計算書類上の売上高との整合性に特段の問題はないとされているから(計算鑑定の結果),原告の上記主張は,採用することができない。
 (2) 本件各発明の実施に対し被告が受けるべき金銭の額に相当する額の金銭を算出するに当たっては,前記消費税込みの売上高に相当な実施料率を乗じる方法によるのが相当である。原告は,クリックホイールの価格をベースとすべきであると主張するが,原告各製品の原価が証拠上不明であることに照らしても,採用することができない。
 (3) そこで,相当な実施料率につき,以下検討する。
ア 実施料率〔第5版〕(乙54)によれば,「19.ラジオ・テレビ・その他の通信音響機器」に含まれる「電気音響機械器具」には,録音装置,再生装置,拡声装置及びそれらの付属品が含まれるところ,この分野の平成4年度ないし平成10年度の実施料率(イニシャルなし)の平均値は,5.7%である。なお,「20.電子計算機・その他の電子応用装置」の同様の平均値は,33.2%であるが,これは主にソフトウエアの実施料率が高率であることによるものとされているから,これを参考にすることは相当でない。なお,弁論の全趣旨によれば,被告が本件特許につき他に許諾した例はないことが認められる。イ 本件各発明は,1) リング状に予め特定された軌跡上にタッチ位置検出センサーを配置して軌跡に沿って移動する接触点を一次元座標上の位置データとして検出すること,及び,2) 前記軌跡に沿ってタッチ位置検出センサーとは別個にプッシュスイッチ手段の接点が設けられており,前記検出とは独立してプッシュスイッチ手段の接点のオン又はオフを行うことができることに特徴があると考えられるところ,1)については,同様の機能を有するタッチホイールを搭載したiPodが原告各製品の販売開始より前の平成14年7月に既に販売されていたものであり(乙3,26,36,37,39,41),2)については,甲5公報及び甲39公報に開示されていたほか,タッチ位置検出センサーの下部にプッシュスイッチ手段を設置し,タッチ位置検出センサーによる検出とは独立してプッシュスイッチ手段の接点のオン又はオフを行う構成については甲6公報,甲7公報及び甲31公報等に開示があり,このような構\成は,原出願当時,広く知られた技術であったと認められる。そうであるから,本件各発明の技術内容,程度は高度なものであるとは認め難いというべきである。ウ 代替手段については,平成19年9月から発売が開始されたiPodtouchではクリックホイールが採用されず,タッチパネルが採用されているが(乙26),これによる入力方法等の詳細は証拠上判然としないから,これをもって代替手段となるとは認め難い。原告各製品の販売開始前に販売されていたiPodは,前記のタッチホイール及びタッチホイールの上部(軌跡から外れた位置)等に配置しているものがあり(乙3,26),そのような構成で代替することは可能\であったということができるものの,それを採用したのでは操作性に劣り先進性を欠くことになると考えられるし(乙30ないし38),実際に原告各製品の販売開始後にそのような構成を採用したモデルがあることは窺えないから,この点を重視することはできない。エ 本件各発明の技術が原告各製品に対して寄与する程度について見る。(ア) 証拠(甲1の1)によれば,本件明細書の発明の詳細な説明には,発明の効果として,次の記載があることが認められる。「本発明は,以上のように構成されており,特に指先からの軌跡上のアナログ的な変移情報または接点の移動情報が電子機器へ確実に入力することができ,1次元上または2次元上もしくは3次元上の所定の軌跡上を倣って移動,変移する接触点の位置,変移値,及び押圧力を検知することができる。そして,操作性良く薄型でしかも少ない部品点数で電子機器を構\成することができるように1つの部品で複数の操作ができるプッシュスイッチ付きの接触操作型電子部品を提供することができる。」(段落【0014】)「また,この操作部品により非常に多くの機能の選択を行ったり,例えばボリュームスイッチ等のスイッチ入力を繊細に行うことができる。さらにはセンサータッチのイベント数により入力を行うための接触検知スイッチとして使用された場合には,イベント入力数を人間の指の感覚でもって自在に調節させ,指を当てる場所に応じてイベント数を変更させることにより操作性と多機能\性を向上することができる。しかも,このような操作性を発揮する電子機器の構成部品として該機器の操作部の構\造を単純化でき且つメンテナンス性を向上することもできる。そして,単一の操作部品でもって接触操作型電子部品およびプッシュスイッチ夫々の機能を同時に操作することができる。さらに,従来のプッシュスイッチ付き回転操作型部品とは異なり,装置自体をスイッチ押下方向に薄くして形成でき,装置の中央に配することが可能\となり,片手で持って操作するような装置に組み込んだ場合でも,両手いずれでも操作を簡単に行なうことができる。また,以上の接触検出センサー付プッシュキーにより,単純なキーの押下以外に接触もしくは十分に弱い押圧によりイベント入力が行なえる。」(同【0015】)(イ) 移動する接触点の位置等を検知し,機能の選択等を行う点は,既にタッチホイールにより行われていた。1つの部品で複数の操作ができるプッシュスイッチ付きの接触操作型電子部品を提供する点は,原告各製品は本件図面中の【図21】のようにプッシュスイッチの上部にタッチ位置検出センサーが配置されて1つの部品で複数の操作ができるようになっているものではなく,これらは別の部品で構\成されているのであり(別紙原告製品説明書,乙16),装置の薄型化は,バッテリや液晶ディスプレイとハードディスクとの配置の工夫やフラッシュメモリの採用等により果たされていることが窺える(乙16,26)。操作性の向上の点は,タッチホイールを採用していた従前のモデルの後に,クリックホイールを採用した原告各製品等が販売されたことや原告自身がクリックホイールによる操作性の向上を宣伝していること(乙30ないし38)からすると,一定の寄与があるとは考えられるが,クリックホイールの機能の割当てや本件各発明とは無関係のセンターボタンの存在の果たす役割も大きいと考えられるから,この点に関する本件各発明の寄与の程度が大きいとは認め難い。そうすると,本件各発明の技術が原告各製品に対して寄与する程度は大きくないというべきである。オ 本件各発明が原告各製品の売上げに寄与する程度について見るに,証拠(乙4,21,30,31,34,37,38,40,41,43)によれば,原告自身,クリックホイールを原告各製品の操作性の要と位置付け,新機能,セールスポイントとしてこれを積極的に宣伝し,好評を博してきたことが認められる。また,証拠(甲97,乙4,16,23,27,28,29,31,34,38,39,40,53,62)によれば,「アップル」のブランドの価値は非常に高く,原告各製品のデザイン,カラーバリエーション,iTunes,ビデオ再生,ゲーム,大型液晶,記憶容量,バッテリ容量,小型軽量といった点の訴求力がかなり強いものであり,平成18年11月16日時点におけるデジタルミュージックプレーヤー市場におけるiPodの国内シェアは約60%に達しているが,それには原告の販売努力が相当程度貢献していることが認められる。カ このような諸般の事情を総合考慮すると,相当な実施料率は,●(省略)●%と認めるのが相当である。(4) そうすると,被告が受けた損害の額は,次の算式のとおり,3億3664万1920円(円未満切捨て)となる。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 技術的範囲
 >> 賠償額認定
 >> 102条3項

▲ go to TOP

平成22(ワ)17810 特許権侵害差止等請求事件 特許権 民事訴訟 平成25年09月25日 東京地方裁判所

 特許権侵害について102条1項および3項による損害賠償が認められました。
 以上によれば,原告プレックスの損害は,以下のとおりである。被告は,平成20年12月から平成24年2月までの間に,被告製品1及び2を合計61台販売していたところ,侵害行為がなければ,原告プレックスは原告製品1ないし4を同一数量販売して,1台当たり321万7327円,合計1億9625万6947円の利益を得ることができた。また,被告は,平成20年12月から平成24年2月までの間に,被告製品3を合計10台販売していたところ,侵害行為がなければ,原告プレックスは原告製品5及び6を同一数量販売して,1台当たり436万8056円,合計4368万0560円の利益を得ることができた。この合計である2億3993万7507円が原告プレックスの損害と推定され,この推定を覆すに足りる事情はない。
(8) 原告イエンセンの損害について
ア 原告らは,原告イエンセンにつき,特許法102条3項により,1台当たり130万円,合計9230万円の実施料相当損害金を請求している。しかし,原告イエンセンは,被告による侵害期間中,原告プレックスに専用実施権を設定しており(甲1),被告との間でライセンス契約を締結して実施料を得られる可能性は全く存在しなかったのであるから(特許法68条ただし書き,77条2項),原告イエンセンは,特許法102条3項により実施料相当額を損害額と推定する基礎を欠いているものというべきである。イ 原告イエンセンが特許法102条3項に基づく請求ができないとしても,原告イエンセンに損害が生じていれば,民法709条の原則に従った損害賠償は可能である。被告が平成20年12月から平成24年2月までの間に被告製品71台(うち13台は海外向け)を販売したことは争いがないところ,原告製品1ないし4は被告製品1及び2の,原告製品5及び6は被告製品3の,それぞれ競合品であり,少なくとも国内においては他に競合品を製造販売する業者があったとは認められないことからすると,少なくとも国内において販売された被告製品58台分については,侵害の行為がなかったならば,原告プレックスが原告製品を同一数量販売していたであろうと認められ,原告プレックスが原告製品58台を追加販売していれば,原告イエンセンは1台当たり65万円,合計3770万円の実施料を取得することができたと認められる(甲16,計算鑑定の結果,弁論の全趣旨)。他方,海外向けに販売された被告製品13台分については,被告に立証責任のある特許法102条1項ただし書の適用に関する限り,原告プレックスに「販売することができないとする事情」の立証があったとはいえないことは前記のとおりであるが,原告らに立証責任のある民法709条の相当因果関係の問題として考えると,被告製品の販売先に対応する海外向け販売にはどのような条件が必要で,原告プレックスはこれを備えているのか否か,当該各販売先においても原告製品や被告製品の競合品は他に存在しないのか否か等は必ずしも明らかでなく,被告製品の販売がなかったならば,原告プレックスが原告製品を同一数量販売することができ,原告イエンセンが対応する特許料を取得することができたという相当因果関係の立証があったとまでは認め難い。そうすると,原告イエンセンは,被告の侵害行為により,原告プレックスから3770万円の実施料を取得する機会を失ったのであるから,同額を民法709条に基づく被告の侵害行為と相当因果関係ある損害として請求することができるというべきである。これは,原告イエンセンが原告プレックスの追加販売から得られたであろう実施料相当額であるから,原告ら間の契約で定められた1台当たり65万円(甲16)という額よりも高く,あるいは低く修正する余地はない。\nウ 被告は,原告プレックスが特許法102条1項の請求を行い,原告イエンセンが同条3項の請求を行えば二重請求となり,また本件発明を原告プレックスが有していたときに比べ損害賠償の総額が大きくなって不当である,などと主張するので,民法709条に基づく損害賠償請求との関係でも上記の点を検討する。原告プレックスの特許法102条1項の損害算定において,原告プレックスが原告イエンセンに支払っているロイヤリティーとして1台当たり65万円を変動経費として控除しているのであるから(計算鑑定書4,10頁),原告イエンセンに1台当たり65万円を民法709条に基づく損害として認めたとしても,二重請求となるものではないし,原告プレックスが自ら特許を有していたときよりも損害総額が大きくなることもない。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 賠償額認定
 >> 102条1項
 >> 102条3項

▲ go to TOP

平成21(ワ)13559 損害賠償請求事件 商標権 民事訴訟 平成24年12月13日 大阪地方裁判所

 商標権侵害における損害額の認定について、38条2項の推定が認められませんでした。
 商標法38条2項は,侵害者が侵害行為により受けた利益の額を,商標権者の受けた損害の額と推定している。ところで,商標権は,商標それ自体に当然に商品価値が存在するのではなく,商品の出所たる企業等の営業上の信用等と結び付くことによってはじめて一定の価値が生ずる性質を有する点で,特許権,実用新案権及び意匠権などの他の工業所有権とは異なる。商標権侵害があった場合,侵害品と商標権者の商品との間には,必ずしも性能や効用において同一性が存在するとは限らないから,侵害品と商標権者の商品との間には,市場において,当然には相互補完関係(需要者が侵害品を購入しなかった場合に商標権者の商品を購入するであろうという関係)が存在するということはできない。したがって,上記相互補完関係を認めるのが困難な事情がある場合には,商標法38条2項によって損害額を推定するのは相当でないというべきであって,このような事情の有無については,商標権者が侵害品と同一の商品を販売(第三者に実施させる場合も含む。)をしているか否か,販売している場合、その販売の態様はどのようなものであったか,当該商標と商品の出所たる企業の営業上の信用等とどの程度結びついていたか等を総合的に勘案して判断すべきである。
(イ) 本件において,被告は,徳島県内でユニキューブ事業を行っており,上記商標権侵害に係る本件対象物件の請負契約もいずれも徳島県で締結されているところ,これに対し,原告がユニキューブ事業を行っているのは福岡県及び山口県が中心であって,商圏が競合しているとはいえない。また,原告は,全国規模でユニキューブ・パッケージの販売事業を行っており,平成19年7月当時,徳島県内にも2社が確認できるが(乙41),これらの2社は,被告とは商圏を異にしており,被告に代わってこれらの2社が受注したということもできない。原告において他の加盟店を獲得できたような事情も見当たらない。さらに,被告がユニキューブ物件ではなく,デコスドライ工法を採用しない本件対象物件の工事請負を行うようになった当初,施主から,デコスドライ工法を希望する度合いは強くなく,一方で,他の設備を付けて欲しいとの要望があったことも踏まえると(甲57),施主が,被告による本件対象物件の工事請負がなければ,被告以外にユニキューブ物件を発注したであろうという関係も,直ちには認められない。原告は,被告が本件販売契約に違反していたことからすれば,被告が同契約に基づき徳島県でユニキューブ事業を行っていた事情を考慮すべきではないと主張するが,原告は,上記のとおり被告の施工実績を積極的に広告宣伝するなどしており,被告が原告の事業に貢献していたといえることからすれば,本件において被告のユニキューブ事業をなかったものと仮定するのは相当ではない。
(ウ) 以上によれば,本件においては,商標法38条2項により,被告の利益を原告の損害と推定するのはことを困難とする事情が存するというべきである。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 102条2項
 >> 102条3項
 >> 商標その他

▲ go to TOP

平成22(ワ)9684 不正競争行為差止等 平成23年10月03日 大阪地方裁判所

 シリコン製のざるについて、不競法の商品形態に該当するとして、3年間の販売数に対して、損害賠償が認められました。原告の単位数利益*被告の販売数に基づき、販売不可事情を考慮して損害額が決定されました。
 法2条4項によれば,「商品の形態」とは,需要者が通常の用法に従った使用に際して知覚によって認識することができる商品の外部及び内部の形状並びにその形状に結合した模様,色彩,光沢及び質感をいう被告は,原告商品の使用時形態は需要者が通常の用法に従った使用に際して認識することができる形状には当たらないとして,その他のざるとしての形態的特徴は,いずれも乙2ないし8に記載された原告商品に先行するざる又は水切りざるが備えている構成であるか又は周知の形態若しくはざる一般にみられるありふれた形態であると主張する。しかしながら,原告商品の使用時形態それ自体が,法2条4項により保護される商品の形態(形状)であるかはおいても,使用時形態のように変形自在であるという原告商品の特性は,少なくとも需要者が通常の用法に従った使用に際して知覚によって認識することができる質感等に反映されることは明らかであり,法2条1項3号により保護されるべき商品の形態として十\分に考慮されるべきものである。被告らが主張する上記各書証に記載されたざる等のうち,乙2に記載されたシラスティック製水切りボールはシリコンゴム材料を素材とするものであるが,取っ手部分があり,ざるの部分にもリムがないなど,原告商品の形態と大きく異なるものである。乙3に記載された合成樹脂製ざるについても,二個のざる体をセットにしたものであり,原告商品のように変形自在にしたものでもなく,質感についても大きく異なる。また,乙4,5,7及び8に記載されたざるについても,原告商品のように変形自在のものはない。被告らは,原告商品の形態は,パヴォーニ商品(乙45ないし48,53)と実質的に同一の形態であるとも主張する。確かに,パヴォーニ商品は,多少の柔軟性があることが認められるものの,原告商品と比べるとかなり肉厚で柔軟性に乏しく,原告商品と異なり,折りたたんだり,絞り込んだりすることはおよそできないものであって,形態の大きく異なるものであるというほかない。他に,原告商品と同様に変形自在であって,しかも原告商品と同一の形態の先行商品が存在することを認めるに足りる証拠はない。なお,乙6には,網袋に野菜などを入れ,容器自体を絞り込む使用形態が開示されているが(乙6の図3),この網袋状の容器は,ざるに似た形状をしているものの,布製の袋であり,原告商品の材質とは全く異なる。また,乙6の容器は,単体のままではその形状を維持することはできず,上記袋に野菜を入れる場合は,袋の上周縁に固定具を備え,硬質ボールの縁に固定具を掛け,ボールの内側に上記袋を入れて使用することが予定されており,原告商品の形態とは異なる。(2) 技術的構成に由来する必然的な形態被告らは,原告商品の形態は,シリコン素材を使用したという技術的構\成から必然的に由来するものであり,商品の機能を発揮するために不可欠な形態であるとも主張する。しかしながら,ざるの素材を変形自在なものにしたとしても,ざるとしての基本的形態だけを取っても,材質の選択,肉厚幅,底面突起の数,底面突起の有無及び数,表\面上の穴の大きさ及び数など,その形態選択には無数の選択肢があることからすれば,原告商品の形態を全体として評価したときに,それが商品の機能を発揮するために不可欠な形態のものであるということはできない。
・・・・
 平成20年8月から平成21年8月までの13か月間における原告商品の譲渡数量は合計5万2477個であるのに対し,これと時期を接した期間における被告ら商品の譲渡数量が合計39万7348個と約8倍であることは当事者間で争いがない。また,原告商品の小売単価が2835円である(税込み,甲15の5・7〜10)のに対し,被告ら商品の小売単価は853円(税込み,甲50)ないし980円(税込み,甲49)であることが認められる。このように近接した期間における譲渡数量において約8倍もの差があることや,小売単価をみても約3倍の価格差があることなどからすると,譲渡数量のうち少なくとも2分の1に相当する数量を被侵害者である原告が販売することができないとする事情があったと認めるのが相当である。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 102条3項
 >> 商品形状

▲ go to TOP

平成19(ワ)5015 特許権侵害差止等請求事件 平成23年06月09日 大阪地方裁判所

 特許権侵害が認定。損害賠償について寄与率も認定。期間を分割して102条1〜3項による損害額が認められました。
ウ そこで,被告各物件における本件各特許発明が売上に与えた寄与率を検討する。
 (ア) 裏異物検出機能の意義証拠(甲26,57)及び弁論の全趣旨によると,次の事実を認めることができる。近時,コンビニエンスストアなどでおにぎりが多く売れるようになり,海苔の需要が高まるとともに,厳しい品質管理が求められるようになった。海苔の場合は,異物の混入の有無が品質にも大きく影響し,その検出が重要な課題となっており,また,そのための装置が開発されてきた。そして,原告製品1,2及び被告各物件は,いずれも,乾海苔を一度くぐらせるだけで,その表\面,中,裏面の異物を検出することができる機能を有しており,これが同時にできないと,同じ作業を繰り返す必要があり,検出作業に要する手間や時間が増える(仮に,1台の機械をもって検出作業をするのであれば,2倍近い時間がかかる。2台〔2種類〕の機械を同時に使用する場合は,同様の時間を要することはないが,検出機の購入代金が割高になることが予\想されることのほか,2台分の設置場所や,検出機から排出された乾海苔を,改めて別の検出機にセットする手間を要する。)。したがって,表面や中だけでなく,裏面の異物検出機能\を有し,1回の搬送で検出を終えることのできる機能は,海苔異物検出機の販売に際し,大きな貢献を果たしているというべきである。
 (イ) 本件各特許発明と代替技術本件明細書によると,本件各特許発明の出願以前の海苔の異物検出に関する従来技術として,目視に頼るか,上下のローラーで挟んでその厚みにより異物を検出する方法が記載されている。しかし,その一方で,次に述べるとおり,海苔の異物を検出する機能を有した装置自体は,開発がすすみ,普及していったことが窺われる。被告各物件においても,裏面検出機能\のほか,表面検出機能\と中検出機能を具備しているところ,中検出は検出対象物が違うものの,少なくとも表\面検出機能については,その機能\において違いがあるわけではない(前述したとおり,裏返しした上での検出が議論されているが,そもそも,そのような検出方法が不可能であることを前提とした議論はされていない。)。
・・・
 オ 以上を総合すると,被告物件1の後期型の販売における寄与率は20%,被告物件2の販売における寄与率は25%と認めるのが相当である。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 技術的範囲
 >> 賠償額認定
 >> 102条1項
 >> 102条2項
 >> 102条3項

▲ go to TOP

◆平成17(ワ)12207 特許権侵害差止等請求事件 特許権民事訴訟 平成19年04月19日 大阪地方裁判所

 1年以上前の判決ですが、特許法102条3項に基づく判決なのであげておきます。
 原告は、特許法102条1項ただし書が適用された結果,販売できないと認定された分について,同条3項の実施料相当額が認められるべきだと主張しました。しかし、裁判所は、マッサージ器事件◆(平成17(ネ)10047)と同様に、これを否定しました。
  「特許法102条1項は,特許権者が被った販売減少等による逸失利益相当の損害の額に関する特則であり,逸失利益相当の損害額を算定するという民法709条の原則を超えた保護を特許権者に付与するための特則ではないと解すべきである。そして,特許法102条1項は,侵害品が販売されなかったとすれば特許権者が得ることができた販売機会に応じて逸失利益を算定することを認めた規定であり,そのただし書において,侵害行為と損害との因果関係を否定すべき事情を考慮することとしているものである。これに対し,同条3項は,当該特許発明の実施に対し受けるべき実施料相当額を損害とするものであるところ,同条1項ただし書に基づいて損害と相当因果関係がないと認められた侵害品の販売数量に基づいて実施料相当額を損害として算定したのでは,権利者が被った逸失利益相当の損害を超える額の損害の賠償を認めることとなるから相当ではない。よって,原告の特許法102条3項に基づく請求は理由がない。」

◆平成17(ワ)12207 特許権侵害差止等請求事件 特許権民事訴訟 平成19年04月19日 大阪地方裁判所

関連カテゴリー
 >> 賠償額認定
 >> 102条3項

▲ go to TOP

◆平成17(ワ)6346 損害賠償請求事件 特許権民事訴訟 平成19年02月15日 東京地方裁判所

  裁判所は、実施料率については、0.7%と認定しました。
  「本件特許発明は,使い捨て紙おむつの基本構造に関する特許発明ではなく,構\成要件A及びBの構造を有する紙おむつにおいて前後漏れ防止を確実に達成できるとともに,着用感に優れた使い捨て紙おむつを提供することを目的とするものである。そして,その作用効果は,本件特許発明の技術的範囲に属すると判断される被告製品についてなされた前記の各実験からみても,前後漏れ防止について極めて顕著な効果を奏するものとは言い難いものである。そして,本件特許発明は進歩性を有するものの,既に述べたとおり,これと類似した構\造を有する特許発明が出願時に複数存在していたこと,及び,本件特許発明の対象である紙おむつは廉価で(乙93,95),大量に消費される商品であり,本件特許発明が紙おむつに使用される複数の技術の一つにすぎないことからしても,本件特許発明の実施料率は比較的低いものと認定されてもやむを得ないものである。・・・・以上の諸事情を考慮すれば,本件特許発明の実施料率は0.7%をもって相当と認める。」

◆平成17(ワ)6346 損害賠償請求事件 特許権民事訴訟 平成19年02月15日 東京地方裁判所

関連カテゴリー
 >> 賠償額認定
 >> 102条3項

▲ go to TOP

◆平成17(ネ)10047 特許権侵害差止等請求控訴事件 平成18年09月25日 知的財産高等裁判所

   均等論に基づく侵害が認定されました。また、損害額については、販売不可事情が考慮され、102条1項の対象となったのは、販売数量の1%と判断されました。ちなみに、残り99%についての102条3項の実施料相当額の請求は認められませんでした。
   「前記判示のとおり,本件発明5は,「従来のものにおいては,マッサージ中は身体は自由状態となっているため,圧搾空気の給排気に伴う座部の袋体の膨縮にしたがって身体も上下動することになり,腿部を含む脚部,尻部の筋肉をストレッチしつつマッサージをすることができず,より効果的なマッサージをするという面では満足のいくものではないという問題があった。」(段落【0003】)ことを踏まえ,この技術課題を解決するために,座部用袋体と脚用袋体への圧搾空気の供給を同期させ,膨脹した脚用袋体によって両側から脚部を挟持しつつ,座部用袋体を膨脹させて使用者の身体を押し上げることにより,腿部及び尻部をストレッチ及びマッサージするものであると認められる。本件発明5の上述した課題,構成,作用効果に照らすと,本件発明5の本質的部分は,座部用袋体及び脚用袋体の膨脹のタイミングを工夫することにより,脚用袋体によって脚部を両側から挟持した状態で,座部用袋体を膨脹させ,脚部及び尻部のストレッチ及びマッサージを可能\にした点にあるというべきであり,そのために必要な構成要素として,空気袋を膨脹させて使用者の各脚を両側から挟持するという構\成には特徴が認められるとしても,使用者の各脚を挟持するための手段として,脚載置部の側壁の両側に空気袋を配設するのか,片側のみに空気袋を配設し,他方にはチップウレタン等の緩衝材を配設するのかという点は,発明を特徴付ける本質的部分ではないというべきである。」
  「以上のとおり,本件発明5の本質的な特徴は,座部用袋体及び脚用袋体の膨脹のタイミングを工夫することによるストレッチ又はマッサージ効果にあるところ,本件では,?@本件発明5の機能は,控訴人各製品の一部の動作モードを選択した場合に初めて発現するものであること,?A本件発明5に係る作用効果は,椅子式マッサージの作用としては付随的であり,その効果も限られたものであること,?B控訴人製品のパンフレットや被控訴人製品のパンフレットにおいても,本件発明5に係る作用は,ほとんど紹介されていないこと,?C本件特許5の設定登録当時,被控訴人の市場占有率は数%にすぎず,椅子式マッサージ機の市場には有力な競業者が存在したこと,?D控訴人製品は,もみ玉によるマッサージとエアバッグによるマッサージを併用する機能や,光センサーによりツボを自動検索する機能\など,本件発明5とは異なる特徴的な機能を備えており,これらの機能\を重視して消費者は控訴人製品を選択したと考えられること,?E被控訴人製品はエアーバッグによるマッサージ方式であり,その市場競争力は必ずしも強いものではなく,被控訴人の製品販売力も限定的であったなどの事情が認められる。これらの事情を総合考慮すれば,控訴人各製品の譲渡数量のうち,被控訴人が販売することができなかったと認められる数量を控除した数量は,いずれの控訴人製品についても,上記譲渡数量の1%と認めるのが相当である。・・・・ 被控訴人は,仮に,競合品の存在を考慮して特許法102条1項ただし書を適用したとしても,被控訴人によって販売できないとされた分(99%)については,特許法102条3項の実施料相当額として販売額の5%が損害として認められるべきであると主張する。しかしながら,特許法102条1項は,特許侵害に当たる実施行為がなかったことを前提に逸失利益を算定するのに対し,特許法102条3項は当該特許発明の実施に対し受けるべき実施料相当額を損害とするものであるから,それぞれが前提を異にする別個の損害算定方法というべきであり,また,特許権者によって販売できないとされた分についてまで,実施料相当額を請求し得ると解すると,特許権者が侵害行為に対する損害賠償として本来請求しうる逸失利益の範囲を超えて,損害の填補を受けることを容認することになるが,このように特許権者の逸失利益を超えた損害の填補を認めるべき合理的な理由は見出し難い。」

◆平成17(ネ)10047 特許権侵害差止等請求控訴事件 平成18年09月25日 知的財産高等裁判所

関連カテゴリー
 >> 均等
 >> 賠償額認定
 >> 102条1項
 >> 102条3項

▲ go to TOP

◆H17. 9. 5 大阪地裁 平成16(ワ)2398等 商標権 民事訴訟事件

  特許の事件ではありません、ブランド商標を付与した商品を安売りしていた場合の損害額が争われました。裁判所は、38条3項の額の基準は侵害者の上代を基準とするべきであるとの判断をしました。なお、本件は債務不存在確認訴訟を本訴とする反訴事件ですので、本文中、被告とは商標権者、原告とは侵害者のことです。
 「一方で商標についての一般的な使用料率を考慮し,他方で上記のような本件での特殊事情を考慮し,加えて前記のような被告の商品と本件商品との上代価格の差を考慮した場合,本件における「本件商標の使用に対し被告が受けるべき金銭の額」(商標法38条3項)としては,原告による本件商品の売上額の7%をもってするのが相当である。」

◆H17. 9. 5 大阪地裁 平成16(ワ)2398等 商標権 民事訴訟事件

関連カテゴリー
 >> 賠償額認定
 >> 102条3項

▲ go to TOP