知財みちしるべロゴマーク
知財みちしるべトップページへ

更新メール
購読申し込み
購読中止

知財みちしるべ:最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、判例を集めてみました

争点別に注目判決を整理したもの

著名表示(不競法)

最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、裁判所がおもしろそうな(?)意見を述べている判例を集めてみました。
内容的には詳細に検討していませんので、詳細に検討してみると、検討に値しない案件の可能性があります。
日付はアップロードした日です。

平成30(ネ)10042  損害賠償請求控訴事件  商標権  民事訴訟 平成30年10月23日  知的財産高等裁判所  東京地方裁判所

 不競法2条1項2号に該当するとした原審が維持されました。
 控訴人は,被告各商品に被控訴人の著名表示が付されていることは認めつつ,\n需要者がその出所につき控訴人であり被控訴人ではないと認識し得る場合であり, 著名表示は商品のデザインとしてのみ使用されていることから,著名表\示が「商品 等表示」として使用されているとはいえないなどと主張する。\nしかし,不正競争防止法2条1項2号は,同項1号と異なり,「他人の商品又は 営業と混同を生じさせる行為」であることを要件としていない。これは,同項2号 の趣旨が,著名な商品等表示について,その顧客吸引力を利用するただ乗りを防止\nすると共に,その出所表示機能\及び品質表示機能\が希釈化により害されることを防 止するところにあることによるものである。このため,他人の著名な商品等表示と\n同一又は類似の表示が,商品の出所を表\示し,自他商品を識別する機能を果たす態\n様で用いられている場合には,商品等表示としての使用であると認められるのであ\nって,需要者が当該表示により示される出所の混同を生じるか否かが直ちにこの点\nを左右するものではない。 また,原告標章は著名性を有し,高い出所識別機能を有するものであること,原\n告モノグラム表示の使用態様として,商品に応じてその一部分のみを商品に付して\n使用されており,必ずしも「LOUIS VUITTON」との文字商標を必要と はしていないことは,前記のとおりである(引用に係る原判決「事実及び理由」第 4の2(1)及び(2)。他方,被告標章1〜7は,原告標章を構成する原告記号a〜d\nと同一の記号により構成され,その配置も原告標章と同一の規則性に基づくものの\n一部分ということができ,また,被告標章8は,被告記号eの存在や配色において 原告標章と異なるものの,配置の規則性の点では原告標章と同一に配置されたもの の一部分ということができる。このような原告標章の著名性や,原告標章と被告各 標章との構成要素及び使用態様の共通性に鑑みると,被告各標章は,いずれも,こ\nれを見た者の認識において,容易に著名表示である原告標章を想起させるものであ\nることは明らかである。このことは,控訴人が取引の実情として指摘する「REM AKE」,「VINTAGEのLOUIS VUITTONの生地を…落とし込ん だ」,「カスタム」,「CUSTOM」といったウェブ上の記載の存在や「JUN KMANIA」という屋号の表示の存在等を考慮しても異ならない。\n以上より,被告各標章は,それがデザインとして認識されるか否かはさておき, 出所識別機能を有する態様で用いられているものと認められるのであって,この点\nに関し控訴人がるる指摘する事情を考慮しても,控訴人の主張は採用できない。 イ さらに,控訴人は,不正競争防止法2条1項2号に該当するには著名表示の\n主体の営業上の利益が侵害されるような場合でなければならないと主張する。 しかし,後記のとおり,表示希釈及び表\示汚染という観点をも含め,控訴人の行 為により被控訴人に現に損害を生じていると認められることから,仮に控訴人の主 張を前提としても,この点をもって不正競争防止法2条1項2号該当性が否定され ることにはならない。
ウ したがって,控訴人の行為は,不正競争防止法2条1項2号の不正競争行為 に該当する。
(2)損害の額について

ア 控訴人は,需要者は,被告各商品が被控訴人によって販売されていない商品 であることを認識しながら,敢えて控訴人の商品を購入しており,控訴人による被 告各商品の展示販売行為がなければ被控訴人が利益を得られたであろうという関係 にはないなどと主張する。 しかし,原告標章と被告各標章との類似性の程度,原告商品及び被告商品の販路 の共通性並びに需要者層の重なり合いの蓋然性に鑑みると,被控訴人には,控訴人 による侵害行為がなければ利益を得られたであろうという事情が認められることは, 前記のとおりである(引用に係る原判決「事実及び理由」第4の3(1))。
イ 控訴人は,被告各商品の販売により受けた利益は12万3442円であり, かつ,この利益額への原告標章の貢献の程度はその50%にとどまるなどと主張す る。 不正競争防止法5条2項に基づく損害額は,侵害者の売上額から原材料の仕入価 格その他の変動経費を控除した限界利益と解すべきであって,売上高の多寡にかか わらず発生し得る販売費及び一般管理費等は原則として控除されないと解される。 そして,控訴人は,経費の控除につき,その項目を区別することなく,決算書上 「経費」として計上したもの全額の控除を主張するにとどまり,変動経費の額に関 する具体的な主張立証はない。 また,推定覆滅事情は控訴人において主張立証すべきところ,控訴人主張の被告 各商品の売上げに対する原告標章の貢献の程度を裏付けるに足りる証拠はないから, この点に関する控訴人の主張も採用し得ない。
ウ 控訴人は,被告各商品の展示販売により被控訴人の信用が毀損されることは ないなどと主張する。 しかし,前記のとおり(引用に係る原判決「事実及び理由」第4の3(2)),原告 標章は著名性を獲得した商品等表示であり,また,被控訴人は,その商品の品質及\nびブランドイメージを維持管理するために多大な努力を払ってきたことが認められ る。他方,被告各商品の中には,被告商品4のように,品質の点で原告商品と比較 して粗雑というべきものが含まれていると認められることに加え,控訴人自身,被 告各商品は,原告標章(ないし原告モノグラム表示)の著名性に便乗し,被控訴人\nの商品の「高級感を揶揄し風刺する意図」で製作販売された「チープな商品」と主 張しているものであり,客観的にも,その構成等から,そのような意図等で製作販\n売された商品であることが容易にうかがわれる。 このような被告各商品が市場に存在することが,原告商品の品質及びブランドイ メージに悪影響を及ぼし得ることは明らかである。 そうすると,控訴人による不正競争行為は,被控訴人が長年の企業努力により獲 得した原告標章の著名性及びそれにより得られる顧客誘引力を不当に利用して利得 するものであり,被控訴人の企業努力の成果を実質的に減殺するものであって,著 名な原告標章を希釈化するのみならず,これを汚染するものというべきである。こ れにより,需要者の原告商品又は原告標章に対する信用や価値が毀損され,被控訴 人は無形の損害を被ったものと認められる。 エ したがって,この点に関する控訴人の主張はいずれも採用できず,不正競争 防止法5条2項に基づく損害額は108万1490円,信用毀損等の無形損害の額 は50万円及び弁護士費用相当額15万円を,いずれも下回ることはない。

◆判決本文

原審はこちら。

◆平成29(ワ)5423
 

関連カテゴリー
 >> 著名表示(不競法)
 >> ピックアップ対象

▲ go to TOP

平成29(ワ)6293  不正競争行為差止等請求事件  不正競争  民事訴訟 平成30年9月27日  東京地方裁判所

 任天堂のマリカー関連の判決です。原告表現物は周知の商品等表\示であるとして、差止および1000万円の損害賠償が認められました。
 本件動画1ないし16は,インターネット上の動画共有サービスで あるYouTubeにアップロードされたものであり,本件動画1ないし3, 5ないし12及び16については,その冒頭において被告会社が行う本 件レンタル事業に関する動画であることが表示されている。また,本件\n動画4は本件レンタル事業に係る利用者がコスチュームを着用して公道 カートを運転する様子が撮影された動画であり,本件動画13及び14 は本件レンタル事業について紹介するテレビ番組の当該紹介部分を切り 取って作成された動画であり,本件動画15は本件ロゴ等がペイントさ れた公道カートを運転する本番組の当該部分を切り取って作成された動画であり,いずれも被告会社あるいは関係団体が,本件レンタル事業を広く紹介するために動画共有 サービスにアップロードしたものと認められる。 そして,被告がその役務である本件レンタル事業を紹介する動画にお いて,原告の商品等表示といえる原告表\現物と類似の表示がされた場合,\nその表示は,少なくとも被告会社が提供している役務に関する広告にお\nいて営業の出所を示す表示としてされたということができる。\n 本件動画1ないし16においては,いずれも原告表現物の特徴の一部\nを備えたコスチューム(被告標章第2の1ないし10のいずれかのコス チューム)を着用した人物が表示されていること,これらの人物はいず\nれも公道カートに乗車していること,「マリオ」,「ルイージ」,「ヨ ッシー」,「クッパ」がカートの運転手となるゲームシリーズ「マリオ カート」が日本及び全世界において相当の出荷本数を有すること(前記 2(1)イ(ア)),これらの動画の冒頭に「MARICAR」などという表示がさ\nれていたことからすれば,これらのコスチュームを着用した動画上の人 物は,本件レンタル事業の需要者をして,ゲームシリーズ「マリオカー ト」のキャラクターである「マリオ」,「ルイージ」,「ヨッシー」, 「クッパ」を連想させ,上記各人物と,本件レンタル事業の需要者にお いて周知の商品等表示である原告表\現物とを類似のものと受け取らせ, その商品等表示と被告会社が行っている役務に関連性があると誤認させ,\n被告会社と原告との間に同一の営業を営むグループに属する関係又は原 告から使用許諾を受けている関係が存すると誤信させるおそれがある。 (オ) コスチュームを着用した被告従業員

前記(イ)及び(ウ)のとおり,本件マリオコスチューム,本件ルイージコ スチューム,本件ヨッシーコスチューム及び本件クッパコスチューム (被告標章第2の1ないし10の各コスチューム)は原告表現物の特徴\nの一部を備えるところ,これらを着用し,カートツアーの先導者として 「MARICAR」「MariCar」といった被告標章第1を表示する公道カートに\n乗車することは,前記(ウ)と同様の理由により,需要者をして,ゲーム シリーズ「マリオカート」のキャラクターである「マリオ」,「ルイー ジ」,「ヨッシー」及び「クッパ」を連想させ,その先導者と,本件レ ンタル事業の需要者の間において周知の商品等表示である原告表\現物と を類似のものと受け取らせ,被告会社と原告との間に同一の営業を営む グループに属する関係又は原告から使用許諾を受けている関係が存する と誤信させるおそれがある。
(カ) 本件マリオ人形
本件マリオ人形(被告標章第2の11の人形)は,原告表現物マリオ\nの特徴を全て備えており,原告表現物マリオと類似するといえる。\n そして,本件マリオ人形が設置されている被告会社の店舗において本 件レンタル事業が行なわれていること,「マリオ」等がカートの運転手 となるゲームシリーズ「マリオカート」が日本及び全世界において相当 の出荷本数を有すること(前記2(1)イ(ア))からすると,同設置行為は, 少なくとも提供している役務に関する広告において営業の出所を示す表\n示としてされたものといえ,原告表現物マリオが本件レンタル事業の需\n要者において周知の原告の商品等表示であることから,被告会社と原告\nとの間に同一の営業を営むグループに属する関係又は原告から使用許諾 を受けている関係が存すると誤信させるおそれがある。
ウ 以上によれば,被告が,被告標章第2を使用して行った本件宣伝行為 (本件写真1の表示を除く,以下同じ。)は,原告の周知の商品等表\示と 類似する標章を商品等表示として使用しているものであり,これに接した\n需要者に対し,被告会社と原告との間に,原告と同一の商品化事業を営む グループに属する関係又は原告から使用許諾を受けている関係が存するも のと誤信させるものと認められる。
・・・
4 不競法に基づく本件ドメイン名の使用差止及び登録抹消請求の可否
(1) 争点7(本件ドメイン名の使用行為が不競法2条1項13号の不正競争 に該当するか否か)について
ア 本件ドメイン名と原告文字表示の類否
原告の特定商品等表示である原告文字表\示マリカーと,本件各ドメイン 名の類否について ,本件ドメイン名のうち「.jp」,「.co.jp」及び 「.com」部分は多くのドメイン名に共通して用いられるものであるから, 出所を表示する機能\を有する部分は「maricar」又は「fuji-maricar」であり,同部分が本件各ドメイン名の要部と認められる。このうち「maricar」部分については,前記2(1)イで述べたとおり,原告文字表示マリカーと類似すると認められる。\nまた,「fuji-maricar」について,前記のとおり「maricar」部分が原 告文字表示マリカーと類似し,「fuji-」の部分は「maricar」に付加され たものと受け取ることができるものであり,「fuji-maricar」も,原告文 字表示マリカーと類似するものといえる。\n したがって,本件ドメイン名はいずれも原告文字表示マリカーと類似す\nる。
イ 図利加害目的の有無
前記2(1)イ(イ)で述べたとおり,原告文字表示マリカーは,被告会社が\n設立された平成27年6月4日の相当程度以前である平成22年頃から, 原告の販売するゲームシリーズ「マリオカート」の略称として,ゲームに 関心を有する需要者の間で全国的に知られており,被告会社がこれを認識 していなかったとは認め難いこと,被告会社は,本件訴訟提起前の平成2 9年2月23日当時,本件ドメイン名1ないし3を使用して開設したサイ ト(被告会社サイト,品川店サイト1,河口湖店サイト)において,「マ リオカート」シリーズに登場する主要キャラクターである「マリオ」「ル イージ」等のコスチュームを着用した利用者が公道カートを運転するとい う本件レンタル事業のサービス内容を写真等と共に宣伝し,「みんなでコ スプレして走れば,リアルマリカーで楽しさ倍増。」と記載しており,被 告会社の意図が,原告の「マリオカート」シリーズにおけるゲームの世界 を現実世界で体験することを売りにして顧客を惹きつけようとするもので あったと推認できることからすれば(甲6の1ないし3),被告会社は, 原告文字表示マリカーと類似する本件各ドメイン名を使用することにより,\n同文字表示が有する高い知名度を利用し,原告の公認あるいは協力の下で\n本件レンタル事業を営んでいるかのような外観を作出し,不当に利益を上 げる目的があったものと認めることができる。 したがって,本件各ドメイン名の使用につき,「不正の利益を得る目的」 を有していたと認めることができる。 ウ 小括
以上によれば,被告会社は,本件レンタル事業の宣伝行為のために,不 正の利益を得る目的をもって,原告の特定商品等表示である原告文字表\示 マリカーと類似する本件各ドメイン名を使用したと認められるから,同行 為は不競法2条1項13号所定の不正競争行為に該当する。
5 著作権法に基づく原告表現物の複製又は翻案の差止請求並びに本件写真等\nの抹消及び廃棄請求の可否
(1) 争点10(複製又は翻案の差止請求の可否及び範囲)について
 原告は,請求の趣旨第4項において,原告表現物の複製又は翻案の差止\nめを求め,請求の趣旨第5項において,原告表現物の複製物又は翻案物の\n自動公衆送信又は送信可能化の差止めを求めている。\n 原告表現物を複製又は翻案する行為には,広範かつ多様な行為があると\nころ,原告の請求は,絵画の著作物である原告表現物を絵画上複製すると\nいう行為がされていない本件において,差止めの対象となる行為を具体的 に特定することなく,広範かつ多様な態様な行為のすべてを差止めの対象 とするものといえ,自動公衆送信又は送信可能化の差止めについても,そ\nの差止めの対象自体を複製物又は翻案物とすることから,同様のものとい える。このような無限定な内容の行為について,被告会社がこれを行うお それがあるものとして差止めの必要性を認めるに足りる立証はされていな い。原告の前記請求には理由がない。
(2) 争点9(本件各写真及び本件各動画が原告表現物の複製物又は翻案物に\n当たるか否か)及び争点11(本件各コスチュームが原告表現物の複製物\n又は翻案物に当たるか否か)について
本件各写真及び本件各動画が原告表現物の複製物又は翻案物に当たるか\n否か(争点9)については,これらが複製物又は翻案物に当たることを前 提とする請求である請求の趣旨第4項,第5項に係る請求が前記3(1)の 理由により認められないため,判断するに及ばない。 また,原告は,請求の趣旨第11項において,本件各コスチュームが原 告表現物の複製物又は翻案物に当たることを前提として会社である被告会\n社にその貸与の禁止を求めている。本件各コスチュームである別紙貸与物 目録記載1ないし6の各コスチュームは,それぞれ,被告標章第2の2, 3,5,6,8,10のコスチュームである。ここで,不競法に基づく請 求の趣旨第6項に係る請求には被告会社がこれらのコスチュームを使用 (貸与)することの禁止を求める請求が含まれると解され,この部分は, 請求の趣旨第11項に係る請求と選択的併合の関係に立つと解される。前 記3のとおり,不競法に基づき被告会社がこれらのコスチュームの貸与を することが禁止されることによって,請求の趣旨第11項に係る請求につ いて判断をするに及ばなくなるから,本件各コスチュームが原告表現物の\n複製物又は翻案物に当たるか否か(争点11)は判断するには及ばない。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 周知表示(不競法)
 >> 著名表示(不競法)
 >> ピックアップ対象

▲ go to TOP

平成29(ワ)43698  商標権侵害行為差止等請求事件  商標権  民事訴訟 平成30年9月12日  東京地方裁判所

 JALの文字部分が南急となっているJALマークと似た標章の使用について、不競法2条1項2号違反と判断されました。最後に両当事者の商標があります。
 不競法2条1項2号の「類似」に該当するか否かは,取引の実情の下において, 需要者又は取引者が,両者の外観,称呼又は観念に基づく印象,記憶,連想等から両 者を全体的に類似のものと受け取るおそれがあるか否かを基準に判断すべきである。 イ これを本件についてみるに,原告表示と被告標章とは,外観において,いずれ\nも,円形に収まるように描かれた鶴ないし鳥類の頭部,首元及び翼から成り,正面か らみて左を向いた鶴ないし鳥類の頭部及び首元を囲むような態様で,下部から頂点に 向かって円形の外周に沿うように翼が描かれた全体として円形の赤色の図形であり, 鶴ないし鳥類の頭部,首及び翼の形状や赤色の色彩が共通する。他方,被告標章の図 形には鶴ないし鳥類の頭部に目とみられる白抜きされた小さい円形様の部分が存在 するのに対して,原告表示にはそれが存在しない点,原告表\示と被告標章の円形の内 側下部には,円形の直径と比較して縦が5分の1ないし7分の1程度,横が2分の1 程度の大きさで白色の文字が記されているところ,原告表示には「JAL」との文字\nが,被告標章には「南急」との文字が記載されている点で相違する。また,原告表示\nのうち「JAL」との文字は,「ジャル」との称呼を有するのに対し,被告標章のうち 「南急」との文字は「ナンキュウ」との称呼を有し,これらの称呼は相違する。さら に,原告表示と被告標章は,全体として鶴ないし鳥類の観念を生ずる点が共通する。\n以上の共通点及び相違点を総合すると,相違点である白抜きされた部分や文字部分 は,図形全体に占める割合がそれほど大きなものではなく,地の色と同じ色彩である 白色が用いられていること,文字部分は図形全体の下方に一般的なフォントで示され ているにすぎないことからすれば,原告表示及び被告標章の図形全体及び各構\成部分 の形状や色彩の共通点は,上記相違点よりも需要者に強い印象を与えるものであると 評価することができる。したがって,原告表示と被告標章については,称呼が相違す\nるものではあるが,需要者が外観及び観念に基づく印象として,両者を全体的に類似 のものと受け取るおそれがあると認められる。
ウ これに対し,被告は,全体を観察すれば,原告表示と被告標章は役務の出所に\nつき誤認混同を生ずるおそれはなく,類似するとはいえない旨を主張するが,不競法 2条1項1号の不正競争においては,混同が発生する可能性があるのか否かが重視さ\nれるべきであるのに対し,同項2号の不正競争にあっては,著名な商品等表示とそれ\nを有する著名な事業主との一対一の対応関係を崩し,稀釈化を引き起こすような程度 に類似しているような表示か否か,すなわち,容易に著名な商品等表\示を想起させる ほど類似しているような表示か否かを検討すべきものであるから,被告指摘の事情は\n類似性の判断に影響を与えるものではなく,失当である。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 著名表示(不競法)
 >> ピックアップ対象

▲ go to TOP

平成29(ワ)14637  商標権侵害行為差止等請求事件  商標権  民事訴訟 平成30年7月26日  東京地方裁判所

 ウェブサイトにおけるタイトルタグ、メタタグとしての使用形態について、一部の使用形態は、商品を表示する商品等表\示であるとして、不正競争行為(2条1項1号)に該当すると判断されました。
平成28年11月1日から(タイトルタグ及びメタタグでの使用は15 日から)平成29年3月22日までの間の被告ウェブページのタイトルタ グ及びメタタグ並びに被告ウェブページにおける被告標章1及び2の使用 )について
証拠(甲19)及び弁論の全趣旨によれば,被告グレイスランドは,平成28年11月15日から平成29年3月22日までの間,被告ウェブページのタイトルタグ及びメタタグに別紙1−1のタイトルタグ欄及びメタタグ欄のとおり記載したこと,その記載によって「楽天市場」のウェブサイトで「タカギ」,「カートリッジ」という語をキーワードとして検索した場合の検索結果の表示画面において,被告商品の写真が表\示されるとともにその横に「タカギ 取付互換性のある交換用カートリッジ浄水器カートリッジ 浄水カートリッジ(標準タイ...」といった,被告商品の種類に対応したタイトル(上記タイトルタグ冒頭の【楽天市場】を省略した記載の冒頭部分又は上記メタタグの記載の冒頭部分と同一内容のもの)が表示されたこと,それらのタイトルの下には「グレイスランド」,「楽天市場店」と表\示されたこと,それらのタイトル部分を選択することで当該種類の被告商品を販売する被告ウェブページに移動することができたこと,その検索結果の表示画面においては上記のほかにタイトルタグに記載された説明は表\示されず,メタタグに記載された説明も表示されなかったことの各事実が認められる。\n
また,証拠(甲18)及び弁論の全趣旨によれば,上記の平成28年1 1月15日から平成29年3月22日までのタイトルタグ及びメタタグの 記載により,一般の検索サイト(Google)において「タカギ」,「浄 水器」,「カートリッジ」という語をキーワードとして検索した場合の検索 結果の表示画面に「【楽天市場】タカギ 取付互換性のある交換用カート リッジ 浄水器カートリッジ..」といった被告商品の種類に対応したタイ トルが表示され,その下に上記タイトルより小さい文字で被告商品の種類\nに対応して「タカギ 取付互換性のある交換用カートリッジ 浄水器カー トリッジ 浄水カートリッジ(高除去タイプ)※当製品はメーカー純正品 ではございません。ご理解の上,お買い求めください。」といった表示が\nされたこと,それらのタイトル部分を選択することで当該種類の被告商品 を販売する被告ウェブページに移動することができたこと,その検索結果 の表示画面のタイトル部分には上記表\示のほかにはタイトルタグに記載さ れた説明は表示されなかったことの各事実が認められる。\n 以上のとおり,平成28年11月15日から平成29年3月22日まで の間,タイトルタグ及びメタタグの記載によって,検索結果を表示するウ\nェブサイトにおいて,タイトルとして被告標章1又は2が表示され,その\n後に空白部分があり,さらにその後に商品の品名が表示されたり,説明と\nして被告標章2が表示され,その後に空白部分があり,さらにその後に商\n品の品名や説明が表示されたりした。このような態様での被告標章1及び\n2の使用は,写真や品名で説明される商品の出所を示すものであると認め ることが相当である。そして,タイトルタグやメタタグにおける記載によ って,ウェブサイトにおいて上記のような表示がされ,同サイトを閲覧し\nた者もその表示を見ることができることに照らすと,タイトルタグやメタ\nタグにおいて,被告標章1及び2は,商品を表示する商品等表\示として使 用(不競法2条1項1号)されたものと認められる。また, とおり,被告ウェブページにおいて,被告商品を購入するために商品選択 をする部分にも,別紙2−1のウェブサイトの記載欄のとおり,上記と同 様に,「タカギ」との被告標章2が表示され,その後に空白部分があり,\nさらにその後に商品の品名や説明が表示されており,これらの表\示も商品 の出所を示すものであると解するのが相当である。 これに対し,被告らは,「取付互換性のある交換用カートリッジ」,「当 製品はメーカー純正品ではございません」等といった表示があることや被\n告ウェブページ上における被告商品の外観写真が原告の純正品とは異なる ものであることなどを挙げて,タイトルタグ,メタタグ,被告ウェブペー ジにおいて,被告標章1及び2は商品の出所を表示するものとして使用さ\nれていない旨主張する。しかし,上記のとおり,被告標章1及び2の後に 空白部分があり,さらにその後に商品の品名等が記載されているという表\n示の態様,「互換性」という用語は製造販売者が同じ商品間でも用いられ ること(甲46),検索結果の表示画面において表\示される内容やそこで の説明の文字の大きさ,当該商品の性質やウェブページでの表示であるこ\nとに鑑み需要者は全ての記載を注意深く観察しない可能性が相当程度ある\nことなどに照らし,被告らの主張は採用することができない。
イ 平成29年3月23日以降の被告ウェブページのタイトルタグ及びメタ タグ並びに被告ウェブページにおける被告標章1及び2の使用(前提事実 及び 並びに証拠(甲20ないし22)及び弁論の全趣旨によれば,被告グレイスランドは,平成29年3月23日以降,被告ウェブ ページのタイトルタグ及びメタタグに別紙1−2(同年4月12日まで) 並びに同1−3及び1−4(同月13日から)のタイトルタグ欄及びメタ タグ欄のとおり記載したこと,その記載によって「楽天市場」のウェブサ イトで「タカギ」,「カートリッジ」という語をキーワードとして検索した 場合の検索結果の表示画面に被告商品の写真及びその横に「タカギに使用\n出来る取り付け互換性のある交換用カートリッジ(標準タイプ)※ はメーカー純正...」,「【標準タイプ1本パック】タカギの浄水器に使用で きる,取付け互換性のある交換用カートリッジ。...」といった被告商品 の種類に対応したタイトル(上記タイトルタグ冒頭の【楽天市場】を省略 した記載の冒頭部分又は上記メタタグの記載の冒頭部分と同一内容のもの) が表示されたこと,それらのタイトルの下には「グレイスランド」,「楽天\n市場店」との表示がされたこと,それらのタイトル部分を選択することで\n当該種類の被告商品を販売する被告ウェブページに移動することができた こと,その検索結果の表示画面には上記表\示のほかにはタイトルタグに記 載された説明は表示されず,メタタグに記載された説明も表\示されなかっ たことの各事実が認められる。以上のとおり,平成29年3月23日以降, タイトルタグ及びメタタグの記載によって,検索結果を示すウェブサイト に上記のとおりの表示がされ,また,ウェブサイトによっては,検索結果\nの表示画面に別紙1−2,1−3,1−4のメタタグ欄記載の説明が表\示 されることになったと推認されるが,それらにおいては,いずれも「タカ ギ」というカタカナ3文字の後に「に」又は「の」という助詞が付加され, 当該商品が原告商品に対応するものであるという,商品内容を説明するま とまりのある文章が表示されている。\nそして,このような表示内容に照らせば,需要者が上記の表\示に接した場合には,それらにおける「タカギ」との表示は,当該商品が対応する商品を示すものであると受け取り,当該商品自体の出所を表\示するものであると受け取ることはないと認められる。 そうすると,平成29年3月23日以降のタイトルタグ及びメタタグにお いて,被告標章1及び2は不競法2条1項1号にいう商品等表示として使\n用されたものとはいえない。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 周知表示(不競法)
 >> 著名表示(不競法)
 >> ピックアップ対象

▲ go to TOP

平成29(ワ)5423  損害賠償請求事件  商標権  民事訴訟 平成30年3月26日  東京地方裁判所(29部)

 少し前の判決ですが漏れていたのでアップします。中古購入した原告商品の一部を組み込んだ別の商品を製作しました。裁判所は、不競法の著名商品等表示であるとして、約170万円の存在賠償を認めました。判決文の最後に、被告商品が掲載されています。
 被告は,被告は被告各商品に原告標章の一部を使用したが,それは飽くまでデザイ ンとしての使用であり,原告標章と同一又は類似のものを商品等表示として使用した\n商品を販売等していない旨主張するので検討する。
不正競争防止法2条1項2号の趣旨は,著名な商品等表示について,その顧客吸引\n力を利用するただ乗りを防止するとともに,その出所表示機能\及び品質表示機能\が稀 釈化により害されることを防止するところにあると解されるから,同号の不正競争行 為というためには,単に他人の著名な商品等表示と同一又は類似の表\示を商品に付し ているというだけでは足りず,それが商品の出所を表示し,自他商品を識別する機能\ を果たす態様で用いられていることを要するというべきである。 これを本件についてみるに,前記認定のとおり,原告はバッグ類,袋物及び被服等 で知られる世界的に著名な高級ブランドを擁するフランス法人であるところ,原告標 章は,1896年から現在まで原告商品に使用されて世界的に広く知られる標章であ り,原告商品にのみ付され,大規模かつ継続的な宣伝広告により,著名性を有するも のであることからすれば,高い出所識別機能を有する商品等表\示として使用されてい るものである。そして,その使用態様は,商品に応じて原告モノグラム表示の一部を\n切り取って商品に付されて使用されるという特徴を有しており,必ずしも「LOUI S VUITTON」との文字商標を必要とはしていない。
被告標章1ないし7は,原告標章を構成する原告記号aないしdと同一の記号によ\nり構成され,その配置も原告標章と同一なものの一部分であり,被告標章8は,被告\n記号eや,被告記号aないしdをカラーにした点が異なるが,それらの記号が原告標 章と同一の配置とされたものの一部分であり,被告各商品に応じて被告各標章の一部 を切り取って商品に付されて使用されている。 このような被告各標章の使用態様からすると,被告各標章は出所識別機能を有する\n態様で用いられているものと認められ,デザインとしての使用であり商品等表示とし\nて使用ではない旨の被告の主張は採用できない。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 周知表示(不競法)
 >> 著名表示(不競法)
 >> ピックアップ対象

▲ go to TOP

平成25(ワ)28860  不正競争行為差止等請求事件  不正競争  民事訴訟  平成26年8月29日  東京地方裁判所

 書籍の題号は、不競法2条1項2号の商品等表示は該当しないと判断されました。
 書籍の題号は,普通は,出所の識別表示として用いられるものではなく,その書籍の内容を表\示するものとして用いられるものである。そして,需要者も,普通の場合は,書籍の題号を,その書籍の内容を表示するものとして認識するが,出所の識別表\示としては認識しないものと解される。 もっとも,書籍の題号として用いられている表示であっても,使用された結果,需要者が何人かの業務に係る商品又は営業であることを認識することができるような自他識別力又は出所識別機能\を備えるに至ったと認められるような特段の事情がある場合については,商品等表示性を認めることができ\n ることもあり得ると解される(大阪高裁平成20年(ネ)第1700号・同年10月8日判決[「時効の管理」事件]参照)。
(2) 原告による「巻くだけダイエット」の使用について
これを本件についてみると,証拠によれば,原告書籍が出版される前から,「巻くだけダイエット」を題号に用いた・・・が出版されており,・・・が紹介されていること(甲17)が認められる。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 周知表示(不競法)
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

平成25(ワ)31446  商標権 民事訴訟 平成26年05月21日 東京地方裁判所 

 エルメスのバックの立体商標について商標権侵害が認定されました。不競法2条1項1,2号も認定されています。
 原告商標は立体商標であるところ,上記類否の判断基準は立体商標においても同様にあてはまるものと解すべきであるが,被告標章は一部に平面標章を含むため,主にその立体的形状に自他商品役務識別機能を有するという立体商標の特殊性に鑑み,その外観の類否判断の方法につき検討する。立体商標は,立体的形状又は立体的形状と平面標章との結合により構\成されるものであり,見る方向によって視覚に映る姿が異なるという特殊性を有し,実際に使用される場合において,一時にその全体の形状を視認することができないものであるから,これを考案するに際しては,看者がこれを観察する場合に主として視認するであろう一又は二以上の特定の方向(所定方向)を想定し,所定方向からこれを見たときに看者の視覚に映る姿の特徴によって商品又は役務の出所を識別することができるものとすることが通常であると考えられる。そうであれば,立体商標においては,その全体の形状のみならず,所定方向から見たときの看者の視覚に映る外観(印象)が自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を果たすことになるから,当該所定方向から見たときに視覚に映る姿が特定の平面商標と同一又は近似する場合には,原則として,当該立体商標と当該平面商標との間に外観類似の関係があるというべきであり,また,そのような所定方向が二方向以上ある場合には,いずれの所定方向から見たときの看者の視覚に映る姿にも,それぞれ独立に商品又は役務の出所識別機能\が付与されていることになるから,いずれか一方向の所定方向から見たときに視覚に映る姿が特定の平面商標と同一又は近似していればこのような外観類似の関係があるというべきであるが,およそ所定方向には当たらない方向から立体商標を見た場合に看者の視覚に映る姿は,このような外観類似に係る類否判断の要素とはならないものと解するのが相当である。そして,いずれの方向が所定方向であるかは,当該立体商標の構成態様に基づき,個別的,客観的に判断されるべき事柄であるというべきである。
(2) これを本件について検討するに,原告標章,被告標章はいずれも,内部に物を収納し,ハンドルを持って携帯するハンドバックに係るものであるから,ハンドルを持って携帯した際の下部が底面となり,この台形状の底面の短辺と接続し,ハンドルが取り付けられていない縦長の二等辺三角形の形状を有する面が側面となることはそれぞれ明らかである。そして,その余の面のうち,蓋部,固定具が表示されている大きな台形状の面が正面部に該当し,かつこの正面部には,その対面側に相当する背面部とは異なり,装飾的要素をも備えた蓋部,ベルト,固定具が表\示されており,ハンドルを持って携帯した際に携帯者側に向かって隠れる背面部とは異なって外部に向き,他者の注意を惹くものであるから,この正面部は,少なくとも所定方向の一つに該当するものと解される。これは,被告の開設したインターネットショッピングサイトにおいて,いずれもこの正面部を含む写真が表示されていることのほか,各商品の紹介においては,全てこの正面部のみが表\示されていることも,正面部が所定方向であることを裏付けるものであるということができる。〔甲1〕そして,この正面部から観察した場合,原告標章と被告標章とは,本体正面の形状において底辺がやや長い台形状であり,上部に,略凸状となるように両サイドに切り込みを有し,横方向に略三等分する位置に鍵穴状の縦方向の切込みを二箇所有する蓋部が表示されていること,前記蓋部上に,前記略凸状の両サイドの切り込みから本体正面中央まで延在する左右一対のベルトが表\示されていること,前記蓋部の凸型部分と前記左右一対のベルトとを本体正面の上部中央にて同時に固定することができる位置に,先端にリング状を形成した固定具が表示されていること,前記鍵穴状の切込みの外側の位置において,前記蓋部の凸型部分と前記各ベルトとを同時に固定する左右一対の補助固定具が表\示されていること,上部に円弧状をなす一対のハンドルが表示され,前記正面側のハンドルは前記鍵穴状の切込みを通るように表\示されていること,以上の点においていずれも共通しており,原告標章と被告標章とは,所定方向である正面から見たときに視覚に映る姿が,少なくとも近似しているというべきであり,両者は外観類似の関係にあるということができる。被告標章は,原告標章では立体的構成とされている蓋部,左右一対のベルトとこれを固定する左右一対の補助固定具,先端にリング状を形成した固定具,ハンドルの下部(正面部と重なりベルト付近まで至る部分)について,これらの質感を立体的に表\現した写真を印刷して表面に貼\付した平面上の構成とされているところ,これを正面から見た場合に上記共通点に係る視覚的特徴を看取できるものというべきである。一方,上部及び側面方向から被告標章を観察した場合には,原告標章では立体的に表\現された上記蓋部等が立体的でないことは看て取れるものの,上部及び側面は,いずれも所定方向には該当せず,上記所定方向から観察した場合の外観の類否に影響するものではない。
(3) そして,原告商標ないし被告標章において,何らかの観念ないし称呼が生じ,これらが著しく相違するものとも認められない。
(4) 以上によれば,被告標章は原告商標と類似しているということができ,被告につき,過失の存在の推定を覆すに足る事情も認められない(商標法39条,特許法103条)。
(5) この点に関して被告は,被告各商品につき,そのデザインは写真として似ているかもしれないが,素材や価格などで明確に区別できる等と主張するが,本件全証拠によっても,上記所定方向である正面から観察した場合に,被告標章が原告標章と類似するとの判断を覆すに足る事実は何ら認めることができないし,商品の出所の誤認混同をきたすおそれがないものとも認められない。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 立体商標
 >> 周知表示(不競法)
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

平成25(ワ)18129 商号使用差止等請求事件 不正競争 平成25年12月19日 知的財産高等裁判所

 商号「有限会社三菱合同丸漁業」の使用差し止めが認められました。
 被告商号は,「有限会社三菱合同丸漁業」であるが,このうち「有限会社」の部分は会社の種類を表し,「漁業」の部分は事業分野を表\\す一般名詞で,特定の営業を識別する機能はない。そして,「三菱」の部分は,著名な原告ら営業表\\示と同一であり,「合同丸」の部分は漁業に関連する船舶の名称としてありふれたものであって,「三菱」の部分が営業を示す識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるから,被告商号を見る者は,「三菱」の部分だけを独立して感得するものと認められる。このことは,「三菱合同丸」等の被告営業表示についても同様であって,これを見る者は,「三菱」の部分だけを独立して感得するものと認められる。そうすると,原告ら営業表\\示と被告営業表示等との類否を判断するに当たっては,原告ら営業表\\示と被告営業表示等の構\\成中の「三菱」の部分を対比するのが相当である。そして,これらは,称呼及び観念が同一であるから,被告営業表示等は,原告ら営業表\\示に類似する。被告は,被告商号や「三菱合同丸」等の被告営業表示の由来等からしてその要部は「三菱合同丸」の部分であると主張するが,被告商号や被告営業表\\示を見る者は,「三菱」の部分を独立して感得するのであって,このことは被告営業表示等の由来や本件マークとともに用いられてきたことにかかわりがないから,被告の上記主張は,採用することができない。\n

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

平成23(ワ)5742 損害賠償等請求事件 特許権 民事訴訟 平成24年11月08日 大阪地方裁判所 

 不競法2条1項1号、2号(周知商品等表示、著名商品等表\示)による差止請求権は存在しないと認定されました。
 本件ドイツ特許及び本件米国特許の各公報(乙20,21の各1・2)及び前記1で認定の事実経過によれば,被告製品の形態は,簡便かつ効果的に巻き爪などを矯正するという技術的な機能実現のために得られたものであることが認められ,かかる機能\的な意味合いを有しない特徴的部分は見当たらない。そのため,被告製品の形態は,機能実現のために他に選択の余地がないものとまでいえるかはともかく,需要者との関係で,巻き爪矯正具としての機能\という意味を超えて識別力を持ち得る余地の小さい形態であるといえる。また,被告製品は,店頭販売などされておらず,需要者が直接その形態を見て商品選択することは想定できない上,証拠として提出されている上記多数の宣伝媒体を精査しても,巻き爪矯正施術の過程や被告製品を爪に装着した状態,あるいは,被告製品の一部を写真や図面で表示したものはあるものの,別紙被告製品図のような被告製品全体の形態が分かるように表\\示されているものは見当たらない(「Derma」と題する医学雑誌の2004年5月号[乙32]本文には,被告製品の形態全体が写った写真が掲載されているが,あくまで爪矯正処置法の医学的解説の一環としての掲載であり,商品等表示性の根拠とすることは困難である。)。一方で,前記認定のとおり,被告製品については,もっぱら「VHO」の文字標章が「商品等表\示」として使用されてきた。これらの事情からすれば,被告製品の形態が,被告製品の出所表示として使用されてきたとはいえないし,そのような機能\を果たしている実態があるともいえない。以上を総合して考えれば,被告製品の形態が,巻き爪矯正具の機能の観点から選択されたという意味を超え,「商品等表\示」たり得るだけの識別力を有するに至ったとはいえないものである。
(2)小括
したがって,原告製品の形態は被告製品の形態と同一ではあるものの,そもそも被告製品の形態は,「商品等表示」に該当しないため,不正競争防止法2条1項1号(周知表\示混同惹起行為)に基づく被告の主張は採用できない。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 周知表示(不競法)
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

平成23(ワ)12566 不正競争行為差止等請求事件 不正競争 民事訴訟 平成24年09月20日 大阪地方裁判所

  正露丸の包装について、著名商品等表示に該当するのかについて、裁判所は類似していないと判断しました。
   正露丸の包装について、著名商品等表示に該当するのかについて、裁判所は類似していないと判断しました。\n 被告表示2のうち「下痢・食あたり・水あたり」,「正露丸」,「SEIROGAN」,「糖衣」,「飲みやすい」,「白い錠剤」,「第2類医薬品」及び「90錠」の各記載は,いずれも単に被告商品の効能,用途,数量について普通に用いられる方法で表\示したにすぎないことが明らかである。また,前記1(2)のとおり,本件医薬品の包装について,直方体で包装箱全体の地色が橙色であることは,同種商品に見られる,ありふれた一般的な構成である。医薬品において,医薬品名に続けてアルファベットで一文字を表\記することがありふれた一般的表記であることは当事者間に争いがないし,金色で大きく記載されたアルファベットの「S」の文字自体によって被告の営業又は被告商品を想起させるとする主張立証もない。被告も主張するとおり,「S」は本件医薬品の普通名称である「SEIROGAN」の頭文字であるほか,スーパー,スペシャルなど,「優れた」をイメージするアルファベットであることからしても,自他商品識別機能を有するとはいいがたい。これらのことからすると,被告表\示2のうち,原告が,原告表示3と類似すると主張する,正面及び右側面には,何ら自他商品識別機能\を有する部分はないというべきであり,被告表示2のうち自他商品識別機能\を有するのは,左側面及び背面に記載された被告商品の販売名,被告の社名であると認められる。
(ウ) 対比
 前記1(2)のとおり,原告表示3のうち需要者に対する自他商品識別機能\を有するのは,原告表示2(ただし,正面は2段に分けて表\記されている。)及びラッパのマークの部分であるところ,前記イのとおり,被告表示2にはこれに類する表\示がない。したがって,被告表示2は,原告表\示3の類似の商品表示であるとは認められないというべきである。\n

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

平成21(ワ)6755 不正競争行為差止等請求事件 不正競争 民事訴訟 平成22年12月16日 大阪地方裁判所 

 原告の商品陳列デザインが、不競法2条1項1号、2号にいう周知又は著名な原告の営業表示であるかが争われました。裁判所は営業表\示ではないと判断しました。
 商品陳列デザインは,売場という営業そのものが行われる場に置かれて来店した需要者である顧客によって必ず認識されるものであるから,本来的な営業表示ではないとしても,顧客によって当該営業主体との関連性において認識記憶され,やがて営業主体を想起させるようになる可能\性があることは一概に否定できないはずである。したがって,商品陳列デザインであるという一事によって営業表示性を取得することがあり得ないと直ちにいうことはできないと考えられる。
ウ ただ,商品購入のため来店する顧客は,売場において,まず目的とする商品を探すために商品群を中心として見ることによって,商品が商品陳列棚に陳列されている状態である商品陳列デザインも見ることになるが,売場に居る以上,それと同時に什器備品類の配置状況や売場に巡らされた通路の設置状況,外部からの採光の有無や照明の明暗及び照明設備の状況,売場そのものを形作る天井,壁面及び床面の材質や色合い,さらには売場の天井の高さや売場の幅や奥行きなど平面的な広がりなど,売場を構成する一般的な要素をすべて見るはずであるから,通常であれば,顧客は,これら見たもの全部を売場を構\成する一体のものとして認識し,これによって売場全体の視覚的イメージを記憶するはずである。そうすると,商品陳列デザインに少し特徴があるとしても,これを見る顧客が,それを売場における一般的な構成要素である商品陳列棚に商品が陳列されている状態であると認識するのであれば,それは売場全体の視覚的イメージの一要素として認識記憶されるにとどまるのが通常と考えられるから,商品陳列デザインだけが,売場の他の視覚的要素から切り離されて営業表\示性を取得するに至るということは考えにくいといわなければならない。したがって,もし商品陳列デザインだけで営業表示性を取得するような場合があるとするなら,それは商品陳列デザインそのものが,本来的な営業表\示である看板やサインマークと同様,それだけでも売場の他の視覚的要素から切り離されて認識記憶されるような極めて特徴的なものであることが少なくとも必要であると考えられる。
・・・
したがって,原告商品陳列デザイン1ないし3が顧客に認識記憶されるとしても,それは,売場全体に及んでいる原告店舗の特徴に調和し,売場全体のイメージを構成する要素の一つとして認識記憶されるものにとどまると見るのが相当であり,顧客が,これらだけを売場の他の構\成要素から切り離して看板ないしサインマークのような本来的な営業表示(原告における「西松屋」の文字看板や,デザインされた兎のマーク)と同様に捉えて認識記憶するとは認め難いから,原告商品陳列デザイン1ないし3が,いずれもそれだけで独立して営業表\示性を取得するという原告の主張は採用できないといわなければならない。またしたがって,この原告商品陳列デザイン1ないし3を,いくら組み合わせてみたとしても,同様のことがいえるから,原告商品陳列デザイン1及び2を組み合わせた商品陳列デザイン及び原告商品陳列デザイン1ないし3を全て組み合わせた商品陳列デザインについても,営業表示性を取得することはないというべきである。\n

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 周知表示(不競法)
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

平成22(ネ)10015 輸入販売差止等請求控訴事件 不正競争 民事訴訟 平成22年11月29日 知的財産高等裁判所

 不競法2条1項1号、2号違反について、1審は請求棄却、2審も原判決維持しました。原告はアディダスジャパン(株)です。
 控訴人は,商品に付された状態の原告標章と被告各標章とを離隔的に観察すると,原告標章は,黒色の地の上に等間隔に配した白い複数の平行する直線と,当該直線と約60度の角度で交わる等間隔に配した白い複数の平行する直線とから成るなどといった構成であるのに対し,被告各標章は,褐色又は黒色の地の上に,等間隔に配した白い複数の平行する直線(直線1)と,直線1と約60度の角度で交わる等間隔に配した薄い緑がかった茶色の複数の平行する直線(直線2)とから成るなどといった構\成であるから,基本的な構成,すなわち,等間隔で平行に配した直線と,かかる直線と約60度の角度で交わる等間隔で平行に配した直線とから成るという点において共通し,また,各直線の輪郭がはっきりせず,にじんだ印象を与えるなどの共通点があるので,原告標章と被告各標章とは類似する旨主張する。しかし,原判決14頁9行目以下の(1)アでの認定のとおり,原告標章は,同じ大きさの3つの杉綾(ヘリンボーン)を組み合わせて「Y」字型としたモチーフ(一模様の単位)を連続して配して成り,各杉綾は白色,薄茶色,濃い茶色の色彩のものである。そして,これを付した商品(甲23の1〜7,11,12及び16〜18)を離隔的に観察した場合,確かに,色彩の組合せからして白色の杉綾部分が目立つが,あくまで,白色の杉綾が連続的に多数配されているとの印象を受けるにとどまり,白い複数の平行な直線同士が60度の角度で交わる模様であるとの印象は受けない。また,被告各標章は,原判決14頁26行目以下の(1)イ及び16頁20行目以下の(2)イでの認定のとおり,同じ大きさの3つの葉を配して扇形状としたモチーフを連続して配して成り,それぞれの葉は,白色,黄緑色,茶色の色彩のものである。そして,これを付した商品(甲21の1及び2,23の8〜18,乙30)を離隔的に観察した場合,白色と黄緑色の葉が目立ち,このうち複数の白色の葉は直線的に連続して配されているとの印象を受けるものの,複数の黄緑色の葉については,個々の葉の上端と下端とを結んだ線を仮定した場合,それらの線が少しずつずれており,これらが直線上に配されているとの印象は受けない。さらに,仮に原告標章の白色の杉綾部分が複数連なって直線を構\成しているとの印象を受けるとしても,原告標章では,直線を構成するのが長方形であって,同じ幅の線が続く印象を受けるのに対し,被告各標章では,白色の直線を構\成するのが葉であって,幅の変化(凹凸)が大きいので,控訴人が主張する「直線」から受ける印象も,原告標章と被告各標章とで異なっている。

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 周知表示(不競法)
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

平成21(ワ)9129 商号使用禁止等請求事件 商標権 民事訴訟 平成22年01月29日 東京地方裁判所

 著名な商品等表示である「三菱」と類似する商号を使用することにより,誤認混同が生ずる(不競法2条1項2号)と判断されました。
 原告らがそれぞれ社名の一部や営業表示として使用する「三菱」の標章は,遅くとも被告が設立された昭和43年までには,企業グループである三菱グループ及びこれに属する原告らを始めとする企業を表\すものとして著名となり,その著名性は現在に至るまで継続しているものと認められ,不正競争防止法2条1項2号にいう著名な商品等表示に該当する。他方,被告が使用する被告商号「三菱信販株式会社」のうち,「信販」及び「株式会社」という事業分野を示す一般名詞部分には,商品又は役務の出所識別機能\がないことは明らかであるから,商品等表示の類否の判断の際の要部は「三菱」の部分というべきところ,これは原告らの商品等表\示である上記「三菱」と同一であるから,被告商号は原告らの商品等表示と類似するものと認められる。\n

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

平成21(ワ)657 商標使用差止等請求事件 商標権 民事訴訟 平成21年11月12日 東京地方裁判所

 「朝バナナダイエット」を含む題号の本について、商標権侵害、不競法違反は成立しないと判断されました。
 ところで,商標の使用が商標権の侵害行為であると認められるためには,登録商標と同一又は類似の第三者の標章が,単に形式的に指定商品又はこれに類似する商品等に表示されているだけでは足りず,その商品の出所を表\示し自他商品を識別する標識としての機能を果たす態様で使用されていることを要するものと解すべきである。前記1で認定したところによれば,被告書籍の内容は,「朝バナナダイエット」というダイエット方法を実行し,ダイエットに成功するために,著者が成功の秘訣と考える事項を40項目挙げるというものであり,題号の表\示も,被告書籍に接した読者において,書籍の題号が表示されていると認識するものと考えられる箇所に,題号の表\示として不自然な印象を与えるとはいえない表示を用いて記載されているといえる。そうすると,被告書籍に接した読者は,「朝バナナ」を含む被告書籍の題号の表\示を,被告書籍が「朝バナナダイエット」というダイエット方法を行ってダイエットに成功するための秘訣が記述された書籍であることを示す表示であると理解するものと解される。なお,被告書籍の題号のうち,「朝バナナ」の文字部分は,「ダイエット成功のコツ40」の部分に比べて大きく記載されており,被告書籍の題号中当該部分が強調されているといえる。しかしながら,「朝バナナ」という用語は,朝食時にバナナと水を摂取することを基本とするダイエット方法として知られる「朝バナナダイエット」を略称した用語として一般に知られていること(甲7ないし18,30,32,34ないし40,42),両部分は統一感のあるデザイン,色調で記載されていることに照らせば,被告書籍に接した読者は,「朝バナナ」という部分を,原告の出版活動と関連させて理解するというよりは,むしろ,被告書籍が「朝バナナダイエット」に関する内容の書籍であることを強調する部分であると理解するものと考えられる。(4)以上によれば,被告書籍のカバーや表\紙等における被告標章の表示は,被告標章を,単に書籍の内容を示す題号の一部として表\示したものであるにすぎず,自他商品識別機能ないし出所表\示機能を有する態様で使用されていると認めることはできないから,本件商標権を侵害するものであるとはいえない。・・・自己の商品表\示中に,他人の商品等表示が含まれていたとしても,その表\示の態様からみて,専ら,商品の内容・特徴等を叙述,表現するために用いられたにすぎない場合には,他人の商品等表\示と同一又は類似のものを使用したと評価することはできない。前記1で認定したところによれば,被告書籍の内容は,「朝バナナダイエット」というダイエット方法を実行し,ダイエットに成功するために,著者が成功の秘訣と考える事項を40項目挙げるというものであり,題号の表示も,被告書籍に接した読者において,書籍の題号が表\示されていると認識するものと考えられる箇所に,題号の表示として不自然な印象を与えるとはいえない表\示を用いて記載されているといえる。そうすると,被告書籍に接した読者は,「朝バナナ」を含む被告書籍の題号の表示を,被告書籍が「朝バナナダイエット」というダイエット方法を行ってダイエットに成功するための秘訣が記述された書籍であることを示す表\示であると理解するものと解され,被告標章を含む被告書籍の題号は,専ら,被告書籍の内容を表現するために用いられたものであると認めるのが相当である。」\n

◆判決本文

関連カテゴリー
 >> 商標の使用
 >> 商標その他
 >> 周知表示(不競法)
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

◆平成19(ワ)35028 営業表示使用差止等請求事件 不正競争民事訴訟 平成20年09月30日 東京地方裁判所

 営業表示「東急」が、営業表\示「TOKYU」、「tokyu」と類似するかが争われました。
  「これに対し原告は,「東急」の営業表示が著名であることを考慮すれば,「とうきゅう」という称呼を通じて営業表\示として観念される語は「東急」だけであるから,「TOKYU」又は「tokyu」の営業表示と「東急」の営業表示とは,称呼を通じて観念的に類似している旨主張する。しかし,?@被告は,昭和51年8月30日に設立後,現在まで32年以上にわたり,「藤久建設株式会社」(読み方・「とうきゅうけんせつかぶしきかいしゃ」)の商号で,宮城県石巻市及びその周辺の地域において建物建築工事,ガーデニング工事等の請負等の取引を行っていること(前記(2)ア(ア))からすれば,石巻市及びその周辺の地域では,「とうきゅう」との称呼から営業主体としての被告を想起する者も相当数存在するものとうかがわれること,?A加えて,大分県大分市内では,東九興産株式会社が,約38年間営業活動を行い,その商号の「東九」の部分を「とうきゅう」と称していること(乙13,弁論の全趣旨),岩手県盛岡市内では,昭和63年に設立された株式会社とうきゅう商事が営業活動を行っていること(乙14,弁論の全趣旨),岡山県倉敷市内では,株式会社東久ストアが営業活動を行い,その商号の「東久」の部分を「とうきゅう」と称していること(弁論の全趣旨)に照らすならば,「とうきゅう」という称呼に基づいて想起し得る営業主体は,全国の各地域ごとの取引の実情に応じて,原告及び東急グループ以外のものも含まれることは明らかであるから,「とうきゅう」という称呼を通じて観念される営業表示が「東急」だけであるとの原告の主張は採用することができない。」

◆平成19(ワ)35028 営業表示使用差止等請求事件 不正競争民事訴訟 平成20年09月30日 東京地方裁判所

関連カテゴリー
 >> 周知表示(不競法)
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

◆平成16(ワ)18090 不正競争行為差止等請求事件 平成18年07月26日 東京地方裁判所

  腕時計(ROLEX)について、各要素の組合せからなる全体の形態は,不正競争防止法2条1項1号及び2号の商品等表示性を有すると判断されました。
  「(ア) 前記認定の事実によれば,原告各製品の各要素の組合せからなる全体の形態は,形態自体が極めて特殊で独特であり,その形態だけで商品等表示性を認めることができる場合には当たらないが,同種製品と区別し得る形態的特徴を有しており,これに前記の原告各製品の販売状況及び雑誌等での紹介の実情等を考慮すると,上記の各要素の組合せからなる全体の形態は,原告各製品が原告の製造販売に係るものであることを示す商品等表\示に該当するということができる。 (イ) 原告は,原告各製品の形態のうち,共通形態A及び共通形態Bについても,原告の出所を示す商品等表示に当たる旨主張する。しかし,前記(2)エに認定した事実を考慮すると,共通形態A及び共通形態Bのみでは,いまだ原告の商品等表示に当たると認めることはできない。(ウ) 被告らは,原告各製品の各要素の形状はありふれた形状又は機能上通常選択される形状であり,特別顕著性がなく,各要素の組合せによる全体の形態も特徴がないので,商品等表\示性がない旨主張する。 しかしながら,ある機能を達成するために,いくつかの選択肢があるのが普通である。例えば,針には,時刻を示すという機能\から形態に制約があるといっても,いくつかの選択肢があるし,塗料がたれないようにするためには,ベンツ針以外の形態も選択が可能である。また,原告各製品から各要素を取り出せば,他社製品の中にそれと同一又は類似の形状を見いだすことができること(前記(2)エ(サ))からすると,原告各製品の各要素の形態はありふれた形状であるといわざるを得ないが,原告各製品の各要素の組合せからなる全体の形態と同一又は類似の組合せからなる他社製品はさほど見いだせないこと(前記(2)エ)からすると,数ある形状の中から選択された各要素の組合せからなる原告各製品の全体の形態は,形態的特徴を有するものというべきである。」

◆平成16(ワ)18090 不正競争行為差止等請求事件 平成18年07月26日 東京地方裁判所

関連カテゴリー
 >> 周知表示(不競法)
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

◆H16. 7.15 大阪地裁 平成15(ワ)11512 不正競争 民事訴訟事件

マクセルの名称を用いて飲食店(風俗営業)をおこなった被告に対して、不競法2条1項2号の不正競争行為にあたるとして、損害賠償が認められました。一寸気になったのが、認定額です。原告は使用料は3%をくだらないと主張しましたが、裁判所は根拠がないとして、1%(一部0.5%)と認定しました。
「被告は、これを被告ドメイン名を使用して開設したインターネット上のウェブサイトで使用したことは認めるが、その他の場面、とりわけ被告が経営する店舗においては使用していないと主張し、原告も、これがインターネット上のウェブサイト以外で使用されたことまでは主張しない。そして、本件の全証拠によっても、被告が、被告営業表示を、被告ドメイン名を使用して開設したインターネット上のウェブサイト以外で使用したことはうかがわれない。このような事情を考慮すれば、被告による被告営業表\示の使用について原告が受けるべき使用料の率は、その使用期間における被告の売上の1パーセントと認めるのが相当である。」

 

◆H16. 7.15 大阪地裁 平成15(ワ)11512 不正競争 民事訴訟事件

関連カテゴリー
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

◆H16. 1.29 大阪地裁 平成15(ワ)6624 不正競争 民事訴訟事件

 被告の商品等表示「日本マクセル」の使用が、不競法2条1項2号の不正競争行為に該当するかが争われました。裁判所は、不正競争行為に該当すると判断しました。
   なお、被告は、「不競法2条1項2号の要件に形式上該当してもダイリューション、ポリューション、フリーライドに該当しない場合は不正競争性はない」と主張していましたが、裁判所は、「仮にそのような立場に立つとしても、被告による被告商品等表示の使用は、ダイリューション、フリーライドに該当するから、不正競争に該当するというべきであり、被告の前記主張は採用することができない」と述べました。

     

◆H16. 1.29 大阪地裁 平成15(ワ)6624 不正競争 民事訴訟事件

関連カテゴリー
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

◆H15.11.11 東京地裁 平成14(ヨ)22155 不正競争 民事仮処分事件

 「マクロスゼロ」などの標章を付したアニメDVD,ビデオの販売差し止めの仮処分事件です。争点は、「超時空要塞マクロス」等の表示が商品等表\示(不競法2条1項1,2号)に該当するかです。裁判所は、「商品等表示」に該当しないと判断しました。
 「(2) テレビ放映用映画ないし劇場用映画については,映画の題名(タイトル)は,不正競争防止法2条1項1号,2号所定の「商品等表示」に該当しないものと解するのが相当である。けだし,映画の題名は,あくまでも著作物たる映画を特定するものであって,商品やその出所ないし放映・配給事業を行う営業主体を識別する表\示として認識されるものではないから,特定の映画が人気を博し,その題名が視聴者等の間で広く知られるようになったとしても,当該題名により特定される著作物たる映画の存在が広く認識されるに至ったと評価することはできても,それにより特定の商品や営業主体が周知ないし著名となったと評価することはできないからである。本件において,債権者は,本件テレビアニメの題名「超時空要塞マクロス」及び本件劇場版アニメの題名「超時空要塞/マクロス」が周知ないし著名となり,その結果,本件各表示が債権者の商品等表\示として周知ないし著名となったと主張するが,これらの題名は,著作物であるアニメーション映画自体を特定するものであって,商品やその出所ないし放映・配給事業を行う営業主体としての映画製作者等を識別する機能を有するものではないから,不正競争防止法2条1項1号,2号にいう「商品等表\示」に該当しない。」

      

◆H15.11.11 東京地裁 平成14(ヨ)22155 不正競争 民事仮処分事件

関連カテゴリー
 >> 周知表示(不競法)
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP

◆H15. 2.20 東京地裁 平成13(ワ)2721 不正競争 民事訴訟事件

  登録商標「マイクロシルエット」の使用は、周知標章である「マイクロダイエット」との混同が生ずるとして不競法2条1項1号、2号にて、差止、損害賠償を求めていた事件で、その主張が認められました。
 被告は登録商標の使用であると抗弁しましたが、裁判所は、「訴外Aは,原告サニーヘルスに従業員として在職中に,原告商品が好調な売れ行きを示し,原告標章が周知の商品等表示となっていることを認識しながら,これと類似する被告登録商標につき商標登録出願をしたものであり,原告標章の周知性にただ乗りする意図の下に上記商標登録出願をしたものと認められる。そして,被告ホルスは,原告標章が周知の商品等表\示となっていることを認識しながら,訴外Aからこれと類似する被告登録商標の商標登録を受ける権利を譲り受けたものであり,また,その際,同被告は,原告標章が周知の商品等表示となった後に被告登録商標が出願されたことを認識していたか,又は知り得べきものでありながら過失によって知らなかったものと認められる。上記のような各事情に照らせば,被告ホルスが商標権者として被告登録商標を使用する行為は権利濫用に該当するものであり,本件訴訟において,不正競争防止法2条1項1号,2号を理由とする原告らの請求に対し,登録商標使用の抗弁を主張することもまた,権利の濫用に当たるものとして許されないというべきである。」として、かかる抗弁を認めませんでした。
 同じ様な判断が、◆H12.10.12 大阪地裁 平成10(ワ)9655 商標権 民事訴訟事件
にありました。こちら4条1項11号違反です。

 

◆H15. 2.20 東京地裁 平成13(ワ)2721 不正競争 民事訴訟事件

関連カテゴリー
 >> 周知表示(不競法)
 >> 著名表示(不競法)

▲ go to TOP