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知財みちしるべ:最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、判例を集めてみました

争点別に注目判決を整理したもの

不正使用

最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、裁判所がおもしろそうな(?)意見を述べている判例を集めてみました。
内容的には詳細に検討していませんので、詳細に検討してみると、検討に値しない案件の可能性があります。
日付はアップロードした日です。

平成28(ワ)3234  求償金請求事件  商標権  民事訴訟 平成28年12月21日  東京地方裁判所(29部)

 不正使用取り消し審判および審取訴訟の費用を使用権者に求めましたが、請求棄却されました。
 1 争点1(被告は,本件ライセンス契約に基づき,被告の費用と責任において, 必要に応じて原告から委任状を取得するなどして弁護士を選任し,審判手続及び審 決取消訴訟手続において防御させるべき義務を負っていたか)について
(1) 原告は,双日GMCによる本件各審判請求及びこれに引き続く本件審決取消 訴訟の提起は,本件契約書7条2項にいう「甲(判決注:被告)の販売方法に起因 してクレームを受けた」場合に当たるから,被告は,本件ライセンス契約に基づき, これらをすべて被告の責任と負担において解決すべき義務,具体的には,被告の費 用と責任をもって弁護士を選任し,必要に応じて原告から同弁護士宛の委任状を取 得して,審判手続及び審決取消訴訟手続において防御させる義務を負っていたと主 張する。
(2) 双日GMCが行った本件各審判請求は,商標法53条1項に基づくものであ るところ,同条項に基づく審判請求が可能となるのは,法文上,「専用使用権者又\nは通常使用権者が指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役 務についての登録商標又はこれに類似する商標の使用であって商品の品質若しくは 役務の質の誤認又は他人の業務に係る商品若しくは役務と混同を生ずるものをした とき」(判決注:下線を付した。)である。 しかるところ,本件契約書7条は,1項において,「本契約に基づく本件商標の 使用に関し,第三者よりクレームまたは訴訟の提起を受けた場合,あるいは第三者 による本件商標の侵害行為を発見した場合,甲乙丙は直ちにその旨をそれぞれに連 絡し,当該クレームまたは訴訟に対する防御あるいは第三者による侵害行為の排除 を共同して行うものとし,これに要した費用負担については,甲乙丙が協議の上定 めるものとする。」(判決注:下線を付した。)と規定しているのであるから,双 日GMCが行った本件各審判請求及びこれに引き続く本件審決取消訴訟については, 「本契約に基づく本件商標の使用に関し,第三者よりクレームまたは訴訟の提起を 受けた場合」に当たる(少なくともこれに準ずる)ものとして,本件契約書7条1 項が適用されるものと解するのが相当である。
(3) これに対し,原告は,本件契約書7条2項の文言上,クレームをする者が一 般消費者であるか,クレームを受けた者が被告であるかなどについて限定はないか ら,同クレームが被告の販売方法に起因したものであれば,本件契約書7条2項が 適用されるべきであって,双日GMCによる本件各審判請求は,被告の販売方法に 起因するクレームであるから,同条項が適用されるべき旨主張する。 そこで検討するに,本件契約書7条は,まず1項において,「本契約に基づく本 件商標の使用に関し,第三者よりクレームまたは訴訟の提起を受けた場合,あるい は第三者による本件商標の侵害行為を発見した場合,甲乙丙は直ちにその旨をそれ ぞれに連絡し,当該クレームまたは訴訟に対する防御あるいは第三者による侵害行 為の排除を共同して行うものとし,これに要した費用負担については,甲乙丙が協 議の上定めるものとする。」と規定し,商標の使用に関して生じた紛争については, 原則として1項により規律されるべき旨を明らかにしている。ここで,本件ライセ ンス契約上,被告は,原告から許諾を受けて本件各商標を使用する(本件各商標の 付された指定商品を販売する)立場にあるから,1項にいう「本契約に基づく商標 の使用」の主体が被告となることは,本件ライセンス契約が当然に想定しているこ とである。もっとも,商標の使用といっても,当該商標が使用された商品の品質に 欠陥があり,又は商品を販売する際の販売方法に問題があって,このために顧客等 に損害を及ぼすなどしたというような紛争が発生した場合には,かかる紛争は,形 式的には商標の使用行為によって生じたものではあるが,実質的には商標に関する 紛争とはいい難く,当然に,商品を実際に製造し,又は販売した者(被告)が責任 を負担してしかるべき性質のものということができる。本件契約書7条2項に「本 件商標を付した指定商品の品質上の欠陥及び甲の販売方法に起因してクレームを受 けた場合は,全て甲の責任と負担において処理解決をすることとする。」とあるの は,このような認識に立って,被告が販売する商品の品質に欠陥があり,又は商品 を販売する際の販売方法に問題があったために顧客等から苦情を受けた場合など, 実質的にみて商標に関する紛争とはいえない場合には,被告がその責任において同 紛争を処理解決すべき旨を規定したものと解するのが相当である。 双日GMCによる本件各審判請求は,原告の主張によっても,1)被告商品が,双 日GMC商品と酷似していること,2)両商品において付された商標の位置や種類が ほぼ同じであること,3)両商品とも,被告の店舗において紛らわしい売り方をされ ていたことなどを理由にしてされたというのであり,上記3)のように,「被告の販 売方法」に着目してされた主張も存在するものの,本件各商標を付した被告商品の 販売が,双日GMCの業務に係る商品(双日GMC商品)と混同を生ずるものであ るかが問題とされているのであり,実質的に見て商標に関する紛争でないとはいい 難い。むしろ,前記前提事実及び証拠(甲1,4,6)によれば,双日GMCの保 有する関連各商標権は,平成20年10月29日に(分割前の)本件各商標権から 指定商品を「履物(「サンダル靴,サンダルげた,スリッパを除く」)」とする商 標権が分割移転されたものであり,関連商標1ないし同5と本件商標1ないし同5 とは,それぞれ同一の商標であって,関連各商標登録の指定商品である「履物・・ ・但し,履物(サンダル靴,サンダルげた,スリッパを除く)を除く」と本件各商 とは,形式的には重複しないものの,相互に類似する関係にあると認められるから, 本件各審判請求は,商標に関する紛争そのものというべきであって,本件契約書7 条1項にいう「本契約に基づく本件商標の使用に関し,第三者よりクレームまたは 訴訟の提起を受けた場合」として,同項により規律されるべき性質のものというべ きである。 また,前記前提事実及び証拠(甲3,7,乙9)によれば,原告は,本件各審判 請求を受けた後,双日GMCの審判請求の理由を認識した上で,本件覚書に調印し, 本件各商標登録を取り消す旨の審決が確定したときは,既払ミニマムロイヤリティ の一部を被告に返還することや,被告が販売することができなくなった在庫商品に つき一定の補償をすることを約したことが認められ,他方,原告が,上記調印当時, 被告に対し,審判手続への参加その他の協力を求めたり,原告が同手続のために支 出し又は支出することとなる弁護士費用の負担を求めたりした形跡がないことから すれば,原告は,本件覚書を調印した平成25年10月1日当時,被告ではなく, 本件各商標権の商標権者であって,本件各審判請求における被請求人である原告こ そが,本件各商標権を維持できるよう努め,本件ライセンス契約に基づく被告の利 益を擁護すべき立場にあった旨認識していたことは,明らかである。 したがって,原告の上記主張は採用することができない。

◆判決本文

◆審取訴訟はこちらです。平成26(行ケ)10170等

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平成27(行ケ)10012  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成27年6月9日  知的財産高等裁判所

 登録商標「SENTCOMEX」について、使用権者は「SENT COMEX」とスペースを入れて使用していました。これに商標「COMEX」の商標権者が混同するとして53条取り消しを求めました。知財高裁は、取り消し理由無しとした審決を維持しました。
 使用商標は,前記のとおり,「SENT(Sent)」と「COMEX(Comex)」の間の若干の隙間等を考慮しても,外観上,一体的に認識されるものであり,一連に称呼しても冗長とはいえない上,全体として特定の観念が生じず,本件指定商品との関係で,「SENT(Sent)」部分に何らの称呼・観念が生じない,あるいは,「COMEX(Comex)」部分だけに強い商品識別力が生じるといえないことは明らかである。そうすると,「COMEX(Comex)」部分が取引者,需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとは認められず,また,「SENT(Sent)」部分から出所識別標識としての称呼,観念が生じないとは認められないから,使用商標において,「COMEX(Comex)」部分のみを抽出して分離観察を行うことは許されず,原告の主張は採用できない。 したがって,使用商標は,構成文字全体をもって,一体のものとして認識されるというべきであり,審決の判断には誤りがない。\n

◆判決本文

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平成26(行ケ)10170等  審決取消請求事件  商標権  行政訴訟 平成27年5月13日  知的財産高等裁判所

 分割された同一の商標に係る二以上の商標権が別々の商標権者に帰属している状況で生じた出所混同について、商標法53条の取消理由無しとした審決を、知財高裁は取り消しました。
 ところで,現行の商標法は,指定商品又は指定役務ごとに商標権の分割及び移転を認めており(法24条1項,24条の2第1項),分割に係る商標権の指定商品又は指定役務が,当該指定商品又は指定役務以外の他の指定商品又は指定役務と類似している場合であっても,商標権の分割・移転を制限していない(平成8年法律第68号による改正前の法24条1項ただし書は,同一商標について,類似関係にある商品・役務に係る商標権の分割移転を禁止していた。)。したがって,同一の商標について,類似する商品・役務を指定商品・役務とする商標権に分割され,それぞれが異なる商標権者に帰属することもあり得る。法52条の2は,このような商標権の分割・移転の場合において,商標権者について,「不正競争の目的で」他の商標権者,使用権者等の商品又は役務と混同を生ずるものをしたときは,何人もこのような商標登録の取消しの審判を請求することができる旨を定めたものである。そして,このような商標権の分割・移転の場合における使用権者による使用については,従来から存在している法53条1項の規定の適用に委ねられている。したがって,法53条1項は,このような商標権の分割・移転に係る商標の使用についても適用され得るが,このような場合には,各商標がもともと同一であるため,商標の同一性又は類似性及び商品・役務の類似性のみに起因して,一方の登録商標の使用によって,他方の商標権者と業務上の混同が生じる場合も予想される。\n
しかし,商標法がこのような同一商標の類似商品・役務間での商標権の分割及び別々の商標権者への移転を許容するものである以上,使用された商標と他人の商標の同一性又は類似性及び商標に係る商品・役務の類似性のみをもって,法53条1項の「混同を生ずるものをした」に該当すると解することは相当ではない。また,このように解すると,類似関係にある商品・役務について分割された商標権の譲渡を別々に受け,それぞれの登録商標又はその類似商標を別々の使用権者に使用させた各商標権者は,法53条1項に基づき当然に相互に相手方の有する商標登録の取消しを請求することができることとなり,不当である(立法としては,上記のような商標権の分割・移転に関する法52条の2を法53条の特則としても位置づけ,商標権者だけでなく,使用権者にも,「不正競争の目的」を要求した方がより明確であったと解されるが,現行法の解釈としても,できる限り,これと同様の結果となるように解釈すべきである。)。 以上によれば,分割された同一の商標に係る二以上の商標権が別々の商標権者に帰属する場合に,一方の専用使用権者又は通常使用権者が,法53条1項における,「他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるものをしたとき」に該当するというためには,法52条の2の規定の趣旨を類推し,使用商標と他人の商標の同一性又は類似性及び使用商品・役務と他人の業務に係る商品・役務の類似性をいうだけでは足りず,専用使用権者又は通常使用権者が,登録商標又はその類似商標の具体的な使用態様において,他人の商標との商標自体の同一性又は類似性及び指定商品・役務自体の類似性により通常生じ得る混同の範囲を超えて,社会通念上,登録商標の正当使用義務に反する行為と評価されるような態様,すなわち,不正競争の目的で他の商標権者等の業務に係る商品ないし役務と混同を生じさせる行為と評価されるような態様により,客観的に,他人の業務に係る商品・役務と具体的な混同のおそれを生じさせるものをしたことを要するというべきである。
・・・・
ア 上記1(3)イ及びウで認定した原告の商品の販売状況及び雑誌等への掲載状況によれば,「Admiral」の商標は,使用権者商品の販売が開始された平成25年3月の時点で,日本国内のカジュアル・シューズの分野では,原告の販売する商品であるタウン・シューズ(スニーカー)の商標として,20歳前後の若年層か らなる需要者及び取引者の間において,相当程度認識されていたものと認めることができる。また,原告の販売する商品の中でも,原告商品を含むスニーカー「ワトフォード」モデルは,販売数が多く,人気の高い商品であり,シュータン,外側の側面後方及び中敷の踵に近い部分の3箇所に付されている原告使用商標AないしCも,原告の販売するスニーカーの商標として,上記需要者及び取引者の間において,同月時点で,相当程度認識されていたものと認められる。
イ 一方,平成25年3月頃から販売された使用権者商品は,サンダルではあるが,その全体的な外観は,側面の後方及び踵部分の立ち上がりがスニーカーと比べてえぐれて低くなっている以外には,スニーカーの外観とほぼ同じ形状である。また,そのデザインも,原告の「ワトフォード」モデルのスニーカーと同様に,甲の中央部分に銀色のシューレースホールが2列に並び,白い靴紐が通され,シューレースホールに沿って設けられた縫い目部分から靴底にかけて,青系の線と赤線とを組み合わせた斜めの細い2本線が靴の外側に1組だけ付されており,また,アッパーとソールとの境目部分に,黒い線が靴の周りを一周する態様で,ソ\\ールの厚みの半分くらいの高さ部分に,赤い線が靴の周り後方を約半周する態様で,それぞれ付されている。そして,使用権者商標は,このような原告商品に酷似する形状・デザインの使用権者商品において,シュータン,外側側面のえぐれていない部分のうち踵に近い後方部分及び中敷の踵に近い部分という原告商品とほぼ同一の場所に付されていたものであり,個々の商標の構成をみても,使用権者商標A及びCは,それぞれ原告使用商標A及びCと同一の構\\成からなり,使用権者商標B(本件商標4と同じ。)は,原告使用商標B(引用商標1と同じ)と類似する構成からなっている(引用商標1と本件商標4は,互いに白黒部分を反転させたような構\\成であり,両商標が類似することについては,当事者も争っていない。)。
ウ 上記イのとおり,使用権者商品は,原告商品と,商品の3箇所に商標を付しているという点で共通するのみならず,複数存在する本件ブランドに係る商標のうち,各箇所に使用された商標の種類も,商標を付す位置もほぼ同一の商標を,原告 商品と酷似する形状・デザインの類似の種類の商品に付しているものである。このような使用権者商標の具体的な使用態様に加えて,使用権者商品(サンダル)の性質や使用権者商品が紹介されていた雑誌が原告の商品が紹介されていた雑誌と共通すること(前記1(3)ウ及び(4)ウ)からすれば,使用権者商品の需要者も原告商品と同じ20歳前後の若年層を含むと認められ,両商品は需要者及び取引者を共通にしていること,両商品は,大手靴量販店であるチヨダの店舗で同じ棚に並べられて販売されていたという取引の実情をも考慮すれば,チヨダによる使用権者商標の使用態様は,単に原告使用商標と同一又は類似する,及び「履物(サンダル等を除く。)」と「サンダル等」という商品の種類が類似すること自体により通常混同が生じうるという範囲を超えて,当時,需要者及び取引者の間において原告の販売する商品の表示として認識されていた原告使用商標の具体的な使用態様と酷似していたものというべきであり,そのような使用権者商標の使用により,取引者及び需要者に,使用権者商品も,「Admiral」商標に係るスニーカーを販売する者(原告)と同一の出所に係るものであるとの認識を生じさせる具体的な混同のおそれを生じさせたものといえる。
以上によれば,チヨダによる使用権者商標の使用は,社会通念上,本件商標の正当使用義務に反する行為と評価されるような態様,すなわち,不正競争の目的で他の商標権者等の業務に係る商品ないし役務と混同を生じさせる行為と評価されるような態様により,客観的に,原告の業務に係る商品等と具体的な混同のおそれを生じさせたものということができ,法53条1項本文の「他人の業務に係る商品・・と混同を生ずるものをしたとき」に該当するというべきである。
・・・
審決は,前記・・・のとおり,引用商標及び本件商標は,いずれも「Admiral(アドミラル)」という国際的ブランドに係る商標であり,引用商標が,原告の業務に係る商標として取引者及び需要者に認識されているものとは認められず,使用権者商標に接する取引者及び需要者は,1914年英国発祥のブラ ンドに係るものとして認識することはあっても,それを超えて,原告又は被告の業務に係る商品であると認識することはないから,出所混同のおそれはない,と判断したものである。
ア しかし,世界各国で本件ブランドが広く知られている結果,引用商標及び本件商標が,「イギリス海軍に由来する伝統的な英国発祥のブランドに係るもの」として取引者及び需要者に認識されているとしても,そのことは,これらの商標が有するブランドイメージについての認識を意味するにすぎないというべきであり,そのようなブランドイメージの認識をもって,当該商標が付された商品について商標法上保護されるべき「出所」についての取引者及び需要者の認識と同視することはできないし,そのようなブランドイメージを有するからといって,日本国内の商標権者を当該商標が付された商品の出所として観念できないということもできない。 むしろ,法53条1項が適用されるためには,取引者及び需要者は,「他人の業務」に係る商標が特定の権利者に帰属していることまで認識している必要はないところ,上記のようなブランドイメージを有する取引者及び需要者の,我が国において販売されるブランドに係る商品の出所についての一般的な認識も,特段の事情がない限り,「同商品の当該ブランドに係る商標について,我が国において適法に権利を有する者」の業務に係る商品であると認識するものと理解するのが合理的である。そして,商標法は,商標権の効力を登録商標権者に対して認めているのであるから,同法上,登録商標について保護されるべき出所は,我が国における当該登録商標についての登録商標権者であり,国際的に周知著名な商標であっても,同商標について我が国において保護されるべき出所は,同商標に係る商標権を適法に日本で有する者である。したがって,国際的に周知著名な商標についての登録商標権を我が国の商標権者が適法に取得したような事案における法53条1項の適用については,「他人の業務に係る商品」との「混同」が生じうるかが問題となるべき主体(他人)は,当該商標についての登録商標権者であるというべきである。 そうすると,日本国内においては,履物(サンダル等を除く。)については,原告 が,本件ブランドを発展させ,国際的なブランドイメージを形成した会社等から引用商標に係る商標権の譲渡を受け,現に登録商標権者となっているのであるから,法53条1項の適用について,「混同」が生じうるかを問題とすべき「他人」とは,登録商標権者である原告であるというべきであり,このことは,需要者及び消費者が,日本国における具体的な商標権者が誰であるかを認識していないことや,日本国では商標権が分割されて商品毎に権利者が異なるということを認識していないことによって,左右されるものではない。
イ また,具体的な事実関係をみても,本件においては,前記(2)アのとおり,原告使用商標は,タウン・シューズの分野において,原告の販売する商品を表す商標として,取引者及び需要者の間において,相当程度認識されていたものである。そして,これらの取引者及び需要者は,使用権者商品(サンダル)に前記(2)イ認定のとおりの使用態様で付された使用権者商標に接することにより,使用権者商品も,上記履物(スニーカー)と同じ特定の者(他人)の業務に係る商品であると誤認して,混同するおそれがあるのであるから,本件では,法53条1項の混同のおそれがあるものと認められる。

◆判決本文

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平成25(行ケ)10084 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成25年11月14日 知的財産高等裁判所

 不正使用(商51条)であるとして取消審決がなされました。裁判所はこれを維持しました。
 被告は,原告に対し,平成23年10月ころ,本件使用商標1の使用が,被告が被告雑誌に用いている需要者の間に広く認識されている,被告商標のうちの「HEART」部分と同一又は類似の商品表示に当たるとして,不正競争防止法3条に基づき,1)本件使用商標1の使用差止及び2)原告雑誌の廃棄と,3)同4条に基づく100万円の損害賠償を求めて大阪地方裁判所に訴えを提起した(別件訴訟)こと,同裁判所は,平成24年6月7日,上記の請求のうち,1)及び2)を認容し,3)のうち50万円及び遅延損害金の支払を認める一部認容判決をなしたこと,その後も,原告は,原告雑誌に本件使用商標を用いた上,平成24年8月号からは「HEART」を「Heart」と表記した前掲の本件使用商標3を原告雑誌の表\紙に用いるようになったこと(甲29,36,乙3,4,29,30,39,40,43)が認められる。(3) 以上のとおり,原告は,平成21年に被告雑誌と表題を同じくする「HEART nursing」の上段に「ハートナース」との表記を記載した横書き2段からなる商標の出願をし,被告雑誌名と同じ「HEART nursing」を含む商標の設定登録を受けようとしていた上,その際,被告雑誌の周知性を理由に商法法4条1項10号により商標登録を拒絶する旨の拒絶理由通知を平成21年12月21日に受け,被告雑誌の存在及び被告商標の周知性を十分に認識していたものと推認できる。それにもかかわらず,主たる読者を共通にする雑誌である原告雑誌の創刊に当たり,本件使用商標を利用したものである(なお,上記認定の別件訴訟において被告商標の「HEART」部分と類似の商品表\示をしており誤認混同を生ずるとして一部認容判決がなされたにもかかわらず,原告は,その後も本件使用商標を継続し,さらに,本件使用商標3のとおり,大文字を小文字に表記を変えただけの社会通念上同一の商標の使用を継続している。)。これらのことに,上記で認定したとおり,本件使用商標と被告商標の類似性や,取引形態,使用形態の共通性,類似性を考慮に入れると,本件使用商標の使用が,被告の業務に係る被告雑誌と混同を生じさせることを当然に認識していたものと認めるのが相当である。したがって,原告において,本件使用商標を使用するに当たり,被告の業務に係る商品と出所混同を生じさせることについて故意を有していたものと認められるから,これと同旨の審決の判断に誤りはない。\n

◆判決本文

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平成24(行ケ)10431 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成25年05月30日 知的財産高等裁判所

 商標法53条1項による取消について、該当しないとした審決が維持されました。審決は、「役務と具体的な関連性を有する態様での商標としての使用ではない」と判断しましたが、高裁は、そもそも賄賂行為が商標法上のサービスでないことは明確なので、要件を満たさないと判断しました。
 商標法53条1項による商標登録取消審判請求の要件は,「専用使用権者又は通常使用権者が指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務についての登録商標又はこれに類似する商標の使用であつて商品の品質若しくは役務の質の誤認又は他人の業務に係る商品若しくは役務と混同を生ずるものをしたとき」であって,誤認混同を生じるような態様における使用を離れて,商標の使用の有無のみを独立して論ずることはできない。なるほど,甲3,4,8,10には,それぞれ冒頭に使用標章が表示されており,本件商標の通常使用権者である被告補助参加人が提供した役務との関連において使用標章が使用されたことが推認でき,使用商標は本件商標に類似するものである。しかし,賄賂は,商標法上の商品でも役務でもないから,業としての商品提供などに賄賂が伴うか否か,あるいは,業としての役務提供などに賄賂が伴うか否かは,商品の品質又は役務の質とは次元を異にする。したがって,役務の提供主体が贈賄行為をする従業員を擁するか否かに関する需要者の認識は,商品の品質又は役務の質の誤認を伴うものではない。被告補助参加人の従業員が贈賄したことを前提とし,需要者たる官公庁が,本件商標の通常使用権者による本件商標と同一又は類似の商標(使用標章)の使用に関して,「当該役務の提供者が贈賄を行う使用人を有しない」との点において本件商標の役務の質に誤認を生じていたとの原告の主張をもって,商標法53条1項の上記要件を充足するものとすることはできない。\n

◆判決本文

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平成24(行ケ)10187 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成24年12月26日 知的財産高等裁判所

 結合商標について不正使用であるとして商標登録を取り消した審決が維持されました。本件商標は、「MultiProGreens」の欧文字と「マルチプログリーン」の片仮名文字を上下2段に横書にした構成であり、問題の使用形態は、「ProGreens」の欧文字を横書にし,その左上に「multi」との欧文字を白抜きで横書にして配置した構成です。
 「ProGreens」の文字は,「multi」の文字に比べて,構成文字が多く,その文字の幅も約5倍程度になっていること,「multi」の文字は白抜きで表記されているのに対し,「ProGreens」の文字は,白抜きでない通常の文字で表記されていることなどからすると,外観上,「ProGreens」の文字は,「multi」の文字に比して,見る者の注意をより強く引くものであるということができる。また,前記のとおり,「multi」との語は,「多くの」,「種々の」等の意味を有するものであり,「multi」との語自体が自他商品の識別のために格別の意義を有するものではない。そうすると,使用商標のうち「ProGreens」との文字部分は,これを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているものということはできず,当該文字部分だけを引用商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。したがって,使用商標からは,その構成全体である「multi ProGreens」だけでなく,「ProGreens」との文字部分からも,称呼,観念を生じ得るものというべきである。

◆判決本文

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平成23(行ケ)10184 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成24年03月08日 知的財産高等裁判所

 不正使用取消審判の手続きに誤りありとして、請求棄却審決が取り消されました。ただ、最終的には混同生じないと判断していますので、差し戻し後の審決も異なる理由で同じく、請求棄却されるんでしょうね。
 同項が設けられた上記の趣旨に照らし,本件審判手続の当否を検討すると,平成22年9月6日には被告から答弁書が出されていたにもかかわらず,答弁書副本が原告らに発送されたのは,答弁書提出から8か月を経過した後である平成23年5月13日であり,しかも,審決書謄本と共に発送されている。このような手続は,特許法が答弁書副本の送達を義務づけた上記の趣旨に著しく反した措置というべきであり,同法134条3項に違反する。もっとも,審判長は,請求人に対し,答弁書に対する再反論等の機会を与えなければならないものではない(商標法56条1項が準用する特許法134条1項参照)。しかし,その点を考慮に入れたとしてもなお,審決書謄本とともに答弁書副本を送達した本件の措置が適法として許されるものとはいえない。したがって,審決はその審判手続に瑕疵があり,取り消されるべきである。なお,上記のとおり,審決は違法なものであるが,事案にかんがみ,迅速な紛争解決に資するため,取消事由1,2の有無についても,以下に検討した結果を記載する。
・・・
ア 引用商標は,「アクアドライ」の称呼を生じる。また,引用商標がクリーニングに関して使用されていることから,引用商標のうち「ドライ」の部分は,「ドライクリーニング」を意味するものと解され,前記のとおり,「ドライクリーニング」とは,洗剤を溶かした水の代わりに,有機溶剤を使用した洗濯を意味すること,「アクア」は他の語と組み合わせて複合的に使用した場合に「水」を意味することから,「アクア」と「ドライ」は,それぞれ別個の意味を有する語句であり,「アクアドライ」はこれらを結合した造語であって,特別な観念は生じないものと認めるのが相当である。被告使用商標1は「オゾンアンドアクアドライ」又は「オゾンアンドアクア」の称呼を,被告使用商標2は「オゾンアンドアクア」の称呼を,被告使用商標3及び4は「オゾンアンドアクアドライ」又は「オゾンアンドアクア」の称呼を,被告使用商標5は「オゾンアクアドライ」又は「オゾンアクア」の称呼を,それぞれ生じることから,引用商標と被告使用商標1ないし5は,称呼において異なる。また,外観も異なり,被告使用商標1ないし5は引用商標と類似しない。したがって,被告が,被告使用商標1ないし5を使用することによって,原告らの業務に係る役務と混同を生じるとは認められない。
・・・
前記のとおり,被告使用商標1ないし5は特別な観念を生じるものではなく,これらを使用することにより,被告の提供する役務の質の誤認を生じさせると認めることはできない。

◆判決本文

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平成23(行ケ)10194 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成24年01月19日 知的財産高等裁判所

 商標法53条の2について、本件商標の価値が高まる程度まで宣伝広告したか不明として正当理由とは認められませんでした。
  原告は,本件商標出願をした「正当理由」に係る事情として,「本件商標の価値を高めるため,宣伝活動を行い,多額の宣伝広告費用を投じて,これにより,日本国内における本件商標の価値が高まったこと」のみを挙げている。証拠(甲5ないし10,14,18の1ないし18の5,20)及び弁論の全趣旨によれば,原告が,被告の製造するゴルフボール(「クロマックスボール」)の日本国内における販売を促進するため,雑誌等に広告を掲載するなどの宣伝広告活動を行ったことが認められるものの,原告がその費用として負担した金額,規模及び上記宣伝広告活動によって,本件商標が,上記ゴルフボールを表示するものとして,商標の価値を高めた事実は認定できない。そうすると,原告は,日本における輸入代理店契約を締結している者から,日本における独占販売権を付与されていたわけではなく,原告及び原告代表\者が,被告との間で,継続的な取引を続けていたとの事実があるにすぎないこと等の諸事実を総合すると,本件商標登録は,「正当な理由がないのに,その商標に関する権利を有する者の承諾を得ないで」されたものであると認定するのが相当である。

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平成21(行ケ)10138等 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成23年01月31日 知的財産高等裁判所

 商標法53条の2により登録が取消されましたが、知財高裁は「1年以内に代理人等でなかった」としてその審決を取り消しました。
 商標法53条の2は,「登録商標がパリ条約の同盟国,世界貿易機関の加盟国若しくは商標法条約の締結国において商標に関する権利(商標権に相当する権利に限る。)を有する者の当該権利に係る商標又はこれに類似する商標であって当該権利に係る商品若しくは役務又はこれらに類似する商品若しくは役務を指定商品又は指定役務とするものであり,かつ,その商標登録出願が,正当な理由がないのに,その商標に関する権利を有する者の承諾を得ないでその代理人若しくは代表者又は当該商標登録出願の日前1年以内に代理人若しくは代表\者であった者によってされたものであるときは,その商標に関する権利を有する者は,当該商標登録を取り消すことについて審判を請求することができる。」と規定していて,同条が適用されるためには,本件に即していえば,本件商標登録出願がなされた平成17年5月12日の1年前である平成16年5月12日から平成17年5月12日までの間に原告が被告の「代理人」であったことが必要となるところ,前記のとおり,原告は本件商標登録出願後3か月余を経過した平成1 7 年9 月1 日付けで被告との間で独占的販売契約( ExclusiveDistributorship Agreement)を締結して,原告が何らかの意味で被告の代理人となったことは認められるが,それ以前は,被告から顧客として商品サンプルを購入して上記契約を締結するかどうかを検討する期間であったと認めることができる(原告が被告から商品を業として大量に購入するようになったのは,前記のとおり上記契約締結後である)。確かに,原告は,自らの会社案内に関するウェブページの「沿革」欄に,平成17年1月に被告と業務提携をした旨記載している(甲29)が,他方,平成17年5月2日付けの日経MJ新聞(甲53)では,原告とビオリーブス社(被告ではない)が販売代理店契約を締結した旨記載されていて,ウェブページ上の「被告との業務提携」との記載が誤りであったとみる余地もあり,その他前記イの事実関係に照らすと,上記ウェブページの記載は,原告が被告の「代理人」となったのは平成17年9月1日以降であるとする前記認定を左右するものではない。そうすると,本件商標登録出願がなされた平成17年5月12日より1年前以内に原告は被告の「代理人」であったとした審決は誤りであるということになる。

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平成21(行ケ)10206 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成22年01月13日 知的財産高等裁判所 

 図形商標について53条の取り消しが請求されました。混同生じないとして請求理由なしとした審決が維持されました。
 原告商標1は,「HASEKO」の文字部分を有するからこそ,長谷工グループ又は原告その他の同グループに属する各企業を示す商標として周知性を獲得したものであるし,また,長谷工グループ又は原告その他の同グループに属する各企業において,原告商標1から当該文字部分を除いた商標を使用した実績はないのであるから,原告商標1に「HASEKO」の文字部分が存在するのに対し,被告使用商標2には文字部分が存在しないことは,同商標の使用が原告商標1との関係で出所の混同を生じさせる具体的なおそれがないことの極めて重要な根拠となるものというべきである。この点に関し,原告は,原告商標1の文字部分の存在を重視すべきでないとする根拠として,同商標においては,その図形部分が独立して出所識別機能を果たし,文字部分よりも強く取引者及び需要者の印象に残ると主張するが,既に繰り返し説示したとおり,同商標が長谷工グループ又は原告その他の同グループに属する各企業を示す商標として広く認識されるようになったのは,「HASEKO」の文字部分の存在によるというべきであるから,原告の主張を採用することはできない。\n

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◆平成20(行ケ)10326 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成21年03月24日 知的財産高等裁判所

  商標法51条の取消理由無しとした審決が取り消されました。争点は、原告主張標章は商標として使用されていたか否かです。
   「そうすると,そのような「スタッフ日誌」と題する各記事の冒頭に原告主張標章を付すことは,商標法2条3項8号に規定する「役務に関する広告・・・を内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」,すなわち,標章の「使用」に該当することが明らかであり,また,そのような各記事の冒頭に付された原告主張標章は,同条1項2号に規定する「業として役務を提供・・・する者がその役務について使用をするもの」,すなわち,商標法上の「商標」に該当することが明らかであるから,被告は,少なくとも平成19年秋ころまで,原告主張標章を商標として使用していたものと認めるのが相当である。(3) 被告は,「原告主張標章は,『スタッフ日誌』と題する各記事において,項目ごとの極めて小さい目印に使用されているものであって,商標として使用されているものではないし,取引者及び需要者により商標として看取されるものではない」旨主張するが,表示の大小や被告主張の目印的機能\があるとしても,これらの事情が原告主張標章の構成及び色彩を看取する何らの妨げとなるものではないし,また,前記に認定説示した使用態様は,商標法2条3項8号に規定する標章の「使用」の定義及び同条1項2号に規定する「商標」の定義に照らせば商標の使用に該当することは明らかであり,被告主張の上記事情は,「スタッフ日誌」と題する各記事の冒頭に原告主張標章を付すことが商標の使用であることを否定する理由となるものではない。(4) 以上によれば,被告が原告主張標章を商標として使用しているものとは認められない旨の審決の認定は誤りであるといわざるを得ないところ,審決は,原告主張標章の商標としての使用について,商標法51条1項に規定する要件を満たすか否かについての判断をしていないのであるから,当該認定の誤りが審決の結論に影響を及ぼすことは明らかである。」

◆平成20(行ケ)10326 審決取消請求事件 商標権 行政訴訟 平成21年03月24日 知的財産高等裁判所

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◆平成20(行ケ)10347 審決取消請求事件 商標権行政訴訟 平成21年02月24日 知的財産高等裁判所

 不正使用(商標法51条)であるとした取消審決を破棄しました。
 「以上を前提として,本件使用表示の具体的表\示態様が被告の業務に係る商品等との混同を生じさせるおそれを有するかについて検討する。需要者が本件コンパクトディスクを購入しようとするときには,本件使用表示と共に「ELLEGARDEN」や「エルレガーデン」の文字を見ることとなる。そして一般に音楽作品,特にロックバンドの演奏を収録したコンパクトディスクには,当該アーティスト名(ロックバンド名)と当該コンパクトディスクの表\題が併記されるのが通常であることから,本件コンパクトディスクに表記された「ELLEGARDEN」「DON’T TRUST ANYONE BUT US」の一方がアーティスト名を示し,他方が表題を示すものであることが容易に推測でき,「ELLE」と「GARDEN」を組み合わせて成る本件使用表\示がアーティスト名ないし表題である「ELLEGARDEN」を表\すものであることが容易に理解される。したがって,「ELLEGARDEN」が本件ロックバンドの名称であることを知っている需要者はもちろん,これを知らない需要者であっても,本件コンパクトディスクに接した場合に本件使用表示が「ELLE」ブランドと何らかの関係を有するものと誤認混同するおそれはないというべきである。」

◆平成20(行ケ)10347 審決取消請求事件 商標権行政訴訟 平成21年02月24日 知的財産高等裁判所

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◆平成18(行ケ)10375 審決取消請求事件 商標権行政訴訟 平成19年02月28日 知的財産高等裁判所

  不正使用(商53条)ではないとした審決が取り消されました。
  「「EVEPAIN」は,その下に付された片仮名文字からも,「イブペイン」との称呼を生ずるものであるが,それ自体,直ちに一体として特定の観念を生ずるものではない。他方,「PAIN」ないし「pain」は,「痛み」等を意味する比較的平易な英単語であり,「ペイン」についても,「痛み。苦しみ。」(大辞林第三版)と説明され,・・・そうすると,「EVEPAIN」のうち,「ペイン」の称呼を生じる「PAIN」の部分は,これに接した取引者,需要者に,「痛み」の観念を生じさせるものと認められ,・・・このことに,「EVE」の欧文字と「イブ」の片仮名文字からなる引用商標が,前記3(2)のとおり,鎮痛・解熱剤である原告商品を表示するものとして,周知著名な商標になっていたこと,被告商品も鎮痛・解熱剤であること,被告商品は,別紙2のとおり,製品パーケージにおいて,引用商標と同様,欧文字を大きく表\示するという使用態様であること,「EVEPAIN」は欧文字の7文字で構成され,それを「EVE」」と「PAIN」とに分離することが取引上不自然なほど,不可分に結合しているとまで断定することはできず,審決の「不可分一体に構\成され・・・『EVE』と『PAIN』とが軽重の差がなく結合し,分離不能なほどに,一体的な強い結合状態をなしている」(審決謄本15頁下から第2段落)との判断はにわかに首肯し難いことを併せ考慮すると,被告商品に付せられた本件使用商標である「EVEPAIN」に接した取引者,需要者は,それらを「EVE」と「PAIN」とからなるものと理解し,「EVE」の部分においては,周知著名な引用商標を想起するとともに,「PAIN」の部分は,「痛み」との観念を生じ,その商品の特性に係る部分であり,周知著名な引用商標に係る原告商品の関連商品の特性を示す部分として認識され,それ自体としては自他識別力を欠くものと認めるのが相当である。そうすると,本件使用商標は,原告の製造,販売する鎮痛・解熱剤を表\示するものとして周知著名である引用商標をその主要な構成部分に含む商標として,当該構\成部分が他の部分から分離して認識され得るものであり,引用商標と観念において類似し,外観,称呼の一応の相違をしのぐものと認められる。そして,本件使用商標を鎮痛・解熱剤である被告商品に使用したときは,本件使用商標と原告の引用商標とが類似することから,これに接した取引者,需要者に対し,その商品が原告又は原告と何らかの緊密な営業上の関係にある者の業務に係る商品であるかのように,その出所につき混同を生ずるおそれがあるというべきである。」

◆平成18(行ケ)10375 審決取消請求事件 商標権行政訴訟 平成19年02月28日 知的財産高等裁判所

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◆H15.12.16 東京高裁 平成15(行ケ)199等 商標権 行政訴訟事件

 著名商標であるポロに類似する商標を使用したとして、不正使用取消審判(商標法53条)で取消審決がなされましたが、裁判所もこれを認めました。事件がやや複雑で、第1回目の審決では請求理由無しと判断されました(第1次審決)。しかし、東京高裁で取り消され、最高裁も上告棄却しました。特許庁はかかる判断に基づき、不正使用であるとの審決をしました(第2次審決)。

     

◆H15.12.16 東京高裁 平成15(行ケ)199等 商標権 行政訴訟事件

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