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特許出願

  • Posted by: furutani
  • 2010年1月23日 19:15
  • 特許

今日の用語は「特許出願」http://www.furutani.co.jp/cgi-bin/term.cgi?title=%93%c1%8b%96%8fo%8a%e8

特許出願にあたっては、もちろんその内容が大切なのですが、今日は、出願の形式面について昔の話を書きます。

私が弁理士になった頃(1980-年代)は、和文タイプしたものを特許庁に郵送することで出願していました。特許庁は東京にしかないので、先願主義の観点から不公平にならないように、郵便局での受け付け時が出願時になるような発信主義を採用したのです。

和文タイプでの出願は大変です。まず、原稿を手書きで作成します。まだ、ワープロがない時代ですから手書きです。この原稿を、クライアントに送ってチュックをもらいます。原稿を訂正して、業者に和文タイプをお願いします。

和文タイプがあがってくると、秘書と原稿の読み合わせ(秘書が原稿を読み上げ弁理士が和文タイプされたものを確認する)をします。間違いがあると、大変です。タイプミスがあったり、原稿のミスにその段階で気づいたりと、結構訂正がありました。

今と違って、ワープロではありませんので、和文タイプされたものに手書きで修正し、欄外に「5字修正」などと記入し弁理士印を押します。和文タイプは、提出用1部、控え用4部ほどをカーボンコピー(複写紙)して作成しますので、訂正の際にも、カーボンコピーをしいて、思い切り力を入れて訂正記入をします。訂正が多いと、訂正字数を数えるのも大変です。

訂正が終わると、提出用、控え用のそれぞれについてホッチキス止めをし、各ページに弁理士印で割り印をします。このようにしてできあがった出願書類を、特許庁に郵送するのです。郵便局で、引受時刻証明をとって、書留で送ります。

ということで、秘書も弁理士も(特に秘書)、出願のための事務処理が結構大変でした。

古い公報を見ると、1頁に4枚の原稿が印刷されているものがありますね。あれは、上記のようにして出願された書類を、縦横2分の1に縮小して印刷したものです。

もう、元には戻れない、昔の話です。私は、今の方がいいですね。

 

 

 

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