TOPへ

JAL対ANA事件
ビジネスモデル特許の事例

(C)1999.12 弁理士 古谷栄男


(27)JAL対ANA事件(事件2004年)

権利者など
 日本特許   3400447
 権利者    日本航空株式会社

特許の概要
 企業IDと当該企業に属する個人の個人IDを用意しておき、航空券の発券処理には個人IDを用い、請求処理には企業IDを用いるという内容の発明である。

事件の概要
 日本航空(JAL)は、企業向けにこのサービスを1999年に開始し、多くの企業と契約をしている。全日空(ANA)は、2000年に、同様のサービスを開始し、やはり、多くの企業と契約をなしている。
 両社は、話し合いの場を何度か設けたらしいが、折り合いがつかず、ANAの非侵害であるという主張を受けて、2004年、JALが訴訟に踏み切ったものである。
 航空業界を2分する企業が争ったことで話題を呼んだ。2005年12月に、JAL側が訴訟を取り下げて終結した。

特許3400447の請求項
【請求項1】
 航空券予約を受けて搭乗券を発行する搭乗券発行機関に設けられたホストコンピュータと、各ユーザ機関に設けられた汎用パソコンと、空港に設けられた搭乗券発券機と、各ユーザ機関内の利用者個人に関する利用者ID情報が記録されたID記録媒体と、を備えたID情報利用の搭乗券発行システムであって、各ユーザ機関の汎用パソコンは、搭乗券発行機関に対して各ユーザ機関及び当該ユーザ機関内の利用者個人のID情報を用いて航空券予約申請を行う予約申請機能を有し、搭乗券発行機関のホストコンピュータは、汎用パソコンからの航空券予約申請に基づいて航空券予約を成立させる予約受領機能と、前記航空券予約のために汎用パソコンによって用いられた各ユーザ機関のID情報に基づいて、各ユーザ機関毎に料金請求額を算出する機能と、を有し、空港の搭乗券発券機は、前記ホストコンピュータに接続されており、ID記録媒体から利用者ID情報を読取るID読取機能と、前記航空券予約のために汎用パソコンによって用いられ当該航空券予約の成立のために前記ホストコンピュータによって用いられた利用者個人のID情報と搭乗券発券機にて読取った利用者ID情報とを照合して、当該照合結果に基づいて対応する航空券予約情報に基づく搭乗券を発券する発券機能と、を有することを特徴とするID情報利用の搭乗券発行システム。

【請求項2】
 各ユーザ機関に設けられた汎用パソコンに接続されて使用される搭乗券発行ホストコンピュータシステムであって、前記汎用パソコンからの、各ユーザ機関及び当該ユーザ機関内の利用者個人のID情報を用いての航空券予約申請に基づいて航空券予約を成立させる予約受領機能と、前記航空券予約のために汎用パソコンによって用いられた各ユーザ機関のID情報に基づいて、各ユーザ機関毎に料金請求額を算出することができる一括精算機能と、を備え、前記航空券予約のために汎用パソコンによって用いられた利用者個人のID情報と、各ユーザ機関内の利用者個人に関する利用者ID情報が記録されたID記録媒体から読取った利用者ID情報と、を照合して、当該照合結果に基づいて対応する航空券予約情報に基づく搭乗券を発券する空港の搭乗券発券機に接続されていることを特徴とする搭乗券発行ホストコンピュータシステム。


(クレームの日本語訳は、発明内容を理解するための参考として付したものであり、古谷栄男の法的見解を示すためのものではありません。具体的事件等において、権利判断等を行う際には、弁理士、弁護士にご相談下さい。)

関連文献・サイト

 


------------------------------------------------------------------------
この資料は、下記の著作権表示さえしていただければ、
複製して配布していただいて結構です(商業的用途を除く)。
(c)2005 Hideo FURUTANI / furutani@furutani.co.jp

------------------------------------------------------------------------

本文に戻る