知財みちしるべロゴマーク
知財みちしるべトップページへ

更新メール
購読申し込み
購読中止

知財みちしるべ:最高裁の知的財産裁判例集をチェックし、判例を集めてみました

争点別に注目判決を整理したもの

要旨認定

◆平成19(行ケ)10332 審決取消請求事件 特許権行政訴訟 平成20年08月06日 知的財産高等裁判所

  36条の要件を満たさないとして補正を却下した審決が、取り消されました。
 「前記第2の3(1)のとおり,審決は,「補正事項2に記載された『顔面接触部』は『端部領域(15)(30)』に相当し,『顔面接触部の隣接部分』は『後部領域(16)(31)』に相当するものと解することができるのに対し,補正事項1に記載された『顔面接触部』は,『後部領域(16)(31)』を意味するか,『後部領域(16)(31)』及び『端部領域(15)(30)』から成るものを意味するかのいずれかであるから,補正事項1に記載された『顔面接触部』と同2に記載された『顔面接触部』の意味が整合しておらず,したがって,本願第1補正発明における『顔面接触部』の意味は,不明確である。そうすると,本件第1補正は,請求項1に係る発明を不明確にする補正であって,特許法17条の2第4項所定の事項を目的とするものではない。仮に,本件第1補正が特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるとしても,本願は,特許法36条6項2号に規定する要件を満たしていない。」旨説示して,本件第1補正を却下した。
  イ しかしながら,補正事項1及び2に記載された「顔面接触部」が「顔面接触部全体(「端部領域(15)(30)」及び「後部領域(16)(31)」を含むもの)を指すことは,前記(1)イ及びオのとおりであるから,本願第1補正発明における「顔面接触部」の意義は明確であるといえる。そうすると,本件第1補正を却下した審決の上記判断は誤りであるから,同補正を却下した結果,本願の請求項1に係る発明の要旨を,本件原補正後の請求項1の記載に基づいて認定した審決には,発明の要旨認定を誤った違法があるといわざるを得ない。」

◆平成19(行ケ)10332 審決取消請求事件 特許権行政訴訟 平成20年08月06日 知的財産高等裁判所

関連カテゴリー
 >> 記載要件
 >> 要旨認定

▲ go to TOP