あなたが入力されたヨーロッパ特許の解説はありませんでしたが、下記の用語解説が参考になると思われます。
●ヨーロッパ特許出願(よーろっぱとっきょしゅつがん)−特許関係−
”ヨーロッパ特許出願”とは、ヨーロッパ特許条約(EPC)に基づいてされる出願をいう。
1つの出願で、ヨーロッパの多数の国への出願を行うことができ、権利を取得することができる。審査もヨーロッパ特許において行われる。特許協力条約(PCT)に基づく国際出願と異なり、特許を付与するか否かは、ヨーロッパ特許庁が決定する権限を有している。
ヨーロッパの国に出願を行う場合には、このヨーロッパ特許出願を行うか、直接、各国の特許庁に出願を行うかを、選択することができる。費用の観点から見ると、3ケ国程度以上の国に出願する場合には、ヨーロッパ特許庁に出願した方が、安くなるようである。
ヨーロッパ特許出願は、英語、ドイツ語またはフランス語のいずれかで提出することができる。また、権利を取得したい国を出願時に指定する必要がある(指定国)。ヨーロッパ特許庁で特許許可の決定が得られた場合、各指定国にその旨を届け出るとともに、必要な翻訳文(イタリアであればイタリア語、オランダであればオランダ語等)を提出することにより、自動的に国内特許を得ることができる。
なお、国際出願の一指定国として、ヨーロッパ特許庁を指定することも可能である(これを、Euro-PCTと呼ぶ)。
参考のため、ヨーロッパ特許出願の審査手続きを下図に示す。
上図では、まず、日本出願をした後、優先権を主張してヨーロッパ特許出願をした場合について示している。ここでは、イギリス、ドイツ、フランスを指定して出願した場合について示した。ヨーロッパ特許出願がされると、ヨーロッパ特許庁は、まず、先行技術(従来技術)文献の調査を行い、その結果をサーチレポートとして出願人に示す。出願人は、このサーチレポートを見て、以降の手続を進めるかどうかを決定することができる。余りにも厳しい先行技術文献が発見された場合には、実体審査の請求を行わずに、手続を中止することができる。
実体審査の結果、特許付与決定があった場合は、各指定国に対して、翻訳文提出等の手続を行って、各国国内権利を取得する。
(弁理士 古谷栄男)
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